見出し画像

PCR検査で「陽性」の次の日に「陰性」になった話

2022年7月26日、コロナ第7波が猛威を振るう中、ビジネスホテルの一室でわたしは困惑していた。

・7/24 PCR検査結果:陽性
・7/25 PCR検査結果:陰性

異なる検査機関から来た2通のメールによると、私のPCR検査の結果は陽性の翌日に陰性。
逆なら分かる。後から発症したんだなと。でも陽性からの陰性ってどういうこと???

そもそもこの結果は合っている?間違っている?間違っているとして、陽性と陰性のどちらが間違っている?偽陰性?偽陽性?わたしはこれからどうすればいい?
年末に2022年ベスト困惑賞を挙げるなら多分このできごとになると思う。

PCR陽性の翌日に陰性が出るという状況はTwitterなどで探してもあまりなく、もしかしたら誰かの参考になるかもしれないと思ったので、この結果に至るまでの経緯を備忘録に残しておきたい。こんな人もおるんやな、と見ていただけたら嬉しいです。

7/24までにどう過ごしていたか

まず、前提としてわたしはリモートなしで週5出勤している。人と話すことも多い職種のため、ワクチンは自治体から接種券が届いたら素直に打っていて、今のところ3回接種済み。現在実家に身を寄せていることもあり(詳しくはTwitterをどうぞ)、両親に感染させないよう、コロナにはかなり注意を払って生活している方であると思う。そんな私の7/24までの状況が以下です。

・7/13(水)
午前中に接触した同僚Aさんが午後に体調不良で早退。

・7/14(木)
Aさんがコロナ陽性の連絡。部の全員が濃厚接触者には当たらないという判断がされたものの、わたしは席がAさんのほぼ真向かいなので、仕事をしながらそこそこお喋りもしており、いや昨日ゴリゴリ接触してるけど…と思った。帰宅後、買い溜めておいた研究用の抗原検査キットを使い検査し陰性を確認。その後も体調に変化はなかった。

・7/19(火)
取引先に伺ったところ、半分近くの社員が自宅療養・待機という地獄のクラスターが発生していた。
「人が少なくてすみません、みんな倒れちゃって…本当に気を付けたいですよね~」と言われめちゃめちゃ帰りたかったが、「ですよね~!では失礼!」という訳にもいかず、4時間ほど滞在し、10名ほどと打ち合わせ。
職場に戻り、先方でクラスターが起きていた旨を上司に報告し、同僚たちから同情の目で見られる。
帰宅後、研究用抗原検査キットを使い検査し陰性。日曜日にプライベートで他府県で開催されるイベントの参加を予定しており、この後も毎晩抗原検査キットを使用して陰性を確認。その後も体調にも変化はなかった。

・7/24(日)
体調・体温を確認の上、公共交通機関で他府県へ。現地に到着後すぐ調べておいた無料検査所に向かった。
無料検査所は自治体の無料検査事業で増設されたもので、濃厚接触者に該当せず、体調に問題のない人のみ、抗原検査とPCR検査を無料で受ける事ができる。中に入ると、1メートル間隔のブース形式となっており、同じ時間帯にわたしのほかに2名検査を受けていた。
看護師さんに先ほど他府県から着て、これからイベントに参加する旨を伝えて、正式な抗原検査を受け、陰性。これで安心して参加できるなとほっとした。「今日結果でないけどPCRも受けとく?」と聞かれ「じゃあせっかくなので」と梅干しの写真を眺めて唾液を採取。真後ろでおじさんが梅干しを見ながらオエオエしており、みんな考える事は同じだなと思った。
その後予定通りイベントに参加して、ホテルに一泊。


まさかの陽性

・7/25(月)
公共交通機関でまっすぐ帰着。着いてすぐ、予約しておいた無料検査事業の対象となっている駅近の病院に向かった。病院は検査用の部屋が作られており、一人ずつの手厚い検査体制だった。抗原検査は陰性。同時にPCRを受ける。(ここには梅干しの写真はなかった)

この病院のPCRの結果を待って、陰性を確認し水曜から日常に戻るつもりで駅前のビジネスホテルをとっていた。しかしこの日の20時頃、ホテルでBSプレミアムを見ながらごろごろしていたら、前日に他府県で受けたPCRの結果メールが届き、まさかの陽性となる。メールを読んだ瞬間はもう完全にフリーズ。

こんな悲しいポジティブはじめて見た。

ちょっと前までHOT LIMITの「陽性たちが夏を刺激する」の替え歌に笑っていた自分を張り倒したかった。夏を刺激しているのはわたしだった。

他府県で受けた検査なので、メールには確定診断は自分で病院を探して受けるよう指示が書いてあった。今日PCRを受けた病院に翌朝電話をかけることにし、上司に状況をメールで報告。とりあえず翌日は仕事を休むことになった。


陽性からの陰性

・7/26(火)
朝、病院に電話し「昨日25日にそちらでPCRを受けたが、前日24日のPCRが陽性だったので、きっと陽性の結果が出ると思う」「その際の確定診断はそちらの病院でお願いしたい」という2点をお伝え。病院からは「結果が出たらメール連絡で、その後オンライン診断で確定診断をし、保健所に発生届を出す流れになる」という説明があった。
その後は無症状で元気な割にできることがないので、メールチェックをしつつ状況を実家に報告したり、YouTubeを見たりして過ごし、ホテル内の自販機のカップ麺で昼食をとるなどした。食事の調達が今後きついなとか、自治体のホテル療養は使えるのかな、とか考えていたところ、19時ごろ病院からのPCR検査結果のメールが来た。ハイハイ陽性ですよねと思ってメールを開けると、まさかの「陰性」の2文字。1日ぶり2回目のフリーズ。

すごい丁寧な陰性がきた。

すでに病院は受付時間外だったので、とりあえず上司に「翌日のPCRが陰性で、陽性なのか陰性なのか分からなくなりました」と報告。上司からは「な、なんだってー!」というスタンプが返ってきた。

・7/27(水)
朝、職場の看護師さんと電話で話すと、看護師さんもやはり困惑。「陰性が出た病院の先生に事情を説明して、再検査が必要か見解を聞いてほしい。一度陰性が出てるからいいと思うのだけど、病院の見解を産業医に伝えて判断してもらう」ということになった。

病院に電話し、上記をお伝え。1時間ほどして折り返しがあり「先生に確認したところ、他府県の結果について当院からは何とも言えないです。ただ当院としては陰性ですので、発生届は出さない流れです。」とのこと。確かにただでさえひっ迫した中、そうとしか言えないよなという内容である。

再度職場に電話し、病院の見解(何とも言えないけど陰性)と保健所に発生届が出ない旨を産業医の先生に伝えてもらい、判断を待つこととなった。その時点で、看護師さんは「まあ最終的には病院で陰性が出ている訳だから、明日から復帰になるんじゃないかな〜」と話していた。とりあえず病院からは陰性なので、ホテルをチェックアウトして自宅に移動。

その後職場からの電話で「産業医の先生に相談したところ、陽性は陽性ということで、万一を考えて7/24から遡って出勤停止とする判断になりました」とのこと。よって産業医の判断により陽性・無症状と同じ扱いの7日間の自宅待機となった。ちなみに証明書はわたしの職場の場合は不要とのこと。なおその後も自宅待機解除までいたって健康でした。


経緯をまとめてみて、考える

ここまでの経緯を図でまとめると、こんな感じである。

体調はずっと元気😊だったのでよかったです。

結局何だったのか、有力なのは、次の2つだと思われる。

①7/19の出張先クラスターまたはそれ以前にすでに感染しており、7/24はぎりぎり陽性が出たが、7/25にはウイルス数が減り陰性となった。

②無料検査所の結果が「偽陽性」であり、感染していなった。


医療ひっ迫の中、真実を追い求めることもできず結局のところどちらか分からない。ここまで読んだのに結果それかよ、という方には大変申し訳ない。

https://www.med.or.jp/nichiionline/article/010358.html

少し古い記事ではあるものの、上記を読むと、偽陰性より偽陽性の方が確立が高い。また無料検査所の状況と、抗原検査が正式なものも含め全て陰性であったことを考えると②の可能性が高いのではと思っている。

というか①のパターンだとあれだけ気を付けていたのに周りに撒き散らしてしまった可能性があるのでちょっと泣きたい、申し訳なさ過ぎて。


最後に

結果として無症状だったのでPCRの結果に振り回されたような形ではあるものの、じゃあ受けなければよかった、とは思っていないし、不安に思った時に無料で検査が受けられる状況はとてもありがたいと思う。

今回実感したことは、2年ちょっと感染せずに逃げ切ってきたことで、自分の当事者意識がかなり薄れていたんだなということだ。なんとなく「自分はもう感染せずに逃げ切れるんじゃないか」と思ってしまっていたと思う。でも、8月現在コロナウイルスは「今あなたの後ろにいるの」というレベルで私たち全員の背後に迫っているのだ。もう国ごとお祓いしたい。

私は無事社会復帰を果たしたものの、人混みは前よりもちょっと怖く感じるようになった。引き続き感染予防を徹底して、自分と周りの健康を守れるよう過ごしていきたいと思います。


noteをお読みいただきありがとうございます。♡を押していただけると大変励みになります!引き続き頑張って書き切りたいと思います。