鈴蘭

2023年4月23日 08:58

和名　鈴蘭（スズラン）
洋名　リリィベル（LILY BELL）
学名　コンヴァラリアマジャリス
　　　（CONVALLARIA MAJALIS）
分類　キジカクシ目、キジカクシ科、
　　　スズラン属
種類　多年生草本
　　　毒性植物
草丈　１０〜３０ｃｍ
開花　春
花色　白
花径　５〜１０ｍｍ
毒物　コンバラトキシン
　　　植物全体が有毒
症状　嘔吐、頭痛、眩暈、心不全、血圧低下、　
　　　不整脈、心臓麻痺、心肺停止、致死
原産　日本、中国、朝鮮、ドイツ
言葉　純粋
　　　純潔
　　　謙虚
撮影　兵庫県川西市　実家の庭

この花が葉を虫に喰われず清潔な姿を保つ理由は
その毒にある。水仙、ヒヤシンス、チューリップ、
スノーフレーク等も有毒であるのも、これら植物
の防衛本能の武器。

その毒は葉だけでなく、花、茎、根を含め全草が
有毒である。だから虫喰もないまま、その総てが
美しく保たれているのである。

子供が入院している病室の花瓶にこの花を母親が
活けてあげた。庭にあった凛と咲いたスズランを
摘み、子供の病室の窓際に置き子供が早く元気に
なる様にと添えた可憐な白い花。

子供が目を覚まして、喉の渇きを感じる。点滴が
腕に繋がったままの子供の目には花瓶に入ってる
スズランの姿。

次の瞬間、子供は花瓶からそのスズランを抜いて
その中の水を飲んで、喉の渇きを癒そうとした。
その子供はその先退院する事なく、ベッドの上で
そのまま息を引き取り目を覚ますことはなかった。

スズランは全体が有毒でありその根本が最も強い
毒性を持つ植物である。その毒成分が溶出した水
を飲んだ子供に、その毒は強過ぎたのである。

このスズランの花言葉は『優しさ』。母親が入院
してた親が子を想うその『優しさ』が招いた悲劇
としか言いようのない事故である。

欧米諸国では、身の回りの有毒生物や有毒植物を
教育の中でキチンと教える授業があって、それら
カリキュラムには、先人の人達の経験がちゃんと
生かしていくべき知識としての教育である。

日本国では、これをちゃんと教えるプログラムは
存在していない。