川緑

川緑 （カワミドリ）


シソ科、カワミドリ属に属する多年生草本


カワミドリは東アジアを中心に分布しており
日本、中国、韓国に自生。湿地や川辺などの
比較的湿った場所に生息する植物。


草丈は５０〜１５０程度に成長する多年草で
茎は直立し、断面は四角形で毛が生える。


夏から秋にかけ、茎の先端や葉腋から小さな
穂状の花を咲かせる。花色は淡紫や白が多く
観賞価値の高い植物である。


カワミドリは、かつては薬草として利用され
特に咳止めや消化促進に効果があるとされて
いたもの。また、香りが強いため、芳香剤や
ポプリなどにも利用される。


この植物は、鹿が嫌って食べる事はない。
薬効成分ともなるコレは、とても苦味や渋味
が強い為なのと、香草としてのその強い香り
が苦手なのだという。


人にとっては、中に含まれる薬効成分は価値
があるものだし、ハーブやスパイスなどへと
利用されるものは料理などでその良い香りを
楽しむものだが、植物たちは人間にそれらを
喜んで提供しているわけではない。そもそも
のこれらの苦味や強い香りなどは、食害する
動物や虫に対する防衛メカニズムである。


カワミドリも、そんな自己防衛のために苦く
強い香りを放つため、鹿や兎からは見向きも
されない。


それら植物の防衛システムを、我々人間達は
上手に自分たちの利用価値のフィールドへと
持ち込んで利用している。


カワミドリは、シソ科の植物なので防御成分
としてテルペノイドやフェノール類を含んで
いる為、これが草食動物に対する抑止効果を
発揮するのである。


そういう植物の持つ自己防衛の武器としての
特性を知った上で、これら植物の香りを嗅ぐ
とまた感慨深いものである。

和名　川緑 （カワミドリ）
　　　河碧 （カワミドリ）
　　　排香草 （ハイコウソウ）
洋名　コリアン ミント
　　　（KOREAN MINT）
　　　チャイニーズ ジャイアント ヒソップ
　　　（CHINESE GIANT-HYSSOP）
学名　アガスタチェ ルゴサ
　　　（AGASTACHE RUGOSA）
分類　シソ目、シソ科、カワミドリ属、
　　　カワミドリ種
種類　多年生草本
草丈　５０〜１５０ｃｍ
開花　夏〜秋
花色　淡紫、白
花径　２０〜２５ｍｍ
原産　日本、朝鮮、中国、シベリア
言葉　最後の戦い
撮影　六甲高山植物園

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