忘ルル草

忘ルル草 （ワスルルグサ）


キジカクシ目、ススキノキ科、キスゲ亜科、
ワスレグサ属、ワスレグサ種の多年生植物。


ユリに似たオレンジ色の花を夏になると次々
と咲かせるのが、忘レ草（ワスレルグサ）
一般名を薮萱草（ヤブカンゾウ）と呼ぶ。


洋名のオレンジ デイ リリィの名称は、開花
した花が一日限りで終わる事から付いた名。
ワスレグサ、ワスルルグサなどの和名も一日
限りで花が終わってしまう事から付いた名と
なっている。中にはもう一日だけと頑張って
翌日も咲く花もあるらしい。


この花は一日で終わると云う基本的な性質も
あり、中国ではこれの蕾に触れる事によって
嫌な出来事やその記憶をこの花に託し、忘却
の彼方と送り出す儀式もあったのだと云う。
花言葉にもその辺りの言葉が並ぶ。


この植物は、３倍体、つまりは染色体異常を
起こしているものである為、結実をしない。


それでもこの植物が毎年増え続けているのは
植えられている場に限られての事のみであり
土中に残った地下茎による匍匐性だけにより
次の命へと繋げられるものである。日本全国
に植ったこの植物は全てがクローンであって
全てが同一のＤＮＡとなる。逆を返すとこの
植物にとっての致命的な病気が世の中に発生
してしまうと、この種は世の中から姿を消す
運命にもあると云える。


この植物の蕾と花は食用になり、葉は利尿剤
として利用される。

この花は夏が始まった最も暑い時期の７〜8月
に頑張って花を咲かせてくれるが無生殖なので
ただ咲くだけの存在である。

それでも健気に一生懸命に咲くその姿にエール
を送りたいと思う。

和名　薮萱草 （ヤブカンゾウ）
　　　鬼萱草 （オニカンゾウ）
　　　忘レ草 （ワスレグサ）
　　　忘ルル草 （ワスルルグサ）
洋名　オレンジ デイ リリィ
　　　（ORANGE DAY LILY）
学名　ヘメロカリス フルバ
　　　（HEMEROCALLIS FULVA）
分類　キジカクシ目、ススキノキ科、
　　　キスゲ亜科、ワスレグサ属、
　　　ワスレグサ種
種類　多年生植物
草丈　８０〜１００ｃｍ
開花　７〜８月
花色　橙
原産　中国
言葉　愛の忘却
　　　悲しみを忘れる
　　　憂いを忘れる
　　　一夜の恋
撮影　服部緑地都市緑化公園

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