見出し画像

檳榔


檳榔 (ビンロウ)


ヤシ目、ヤシ科、ビンロウ属の樹木。
ヤシの一種となる。


この樹木は沖縄県の幹線道路に街路樹として
植えられていて、沖縄では比較的に広範囲で
見ることが出来るヤシの木である。写真のは
那覇空港の近くで見たものと、県庁の近所で
撮影したものである。


特徴はヤシの葉が覆い茂るその下の部分の幹
には若い緑色の部位が見られる点。一般的に
幹は上に茂る葉の下は木質化して茶色一色の
イメージだが、このビンロウの幹は上部が緑
で、その下の部位は薄焦茶色となってるのが
特徴となっている。


もうひとつの特徴は、ドングリとよく似てる
カタチのその実が、黄緑色から熟すと真っ赤
になる。まるで赤いドングリなのである。
花水木 (ハナミズキ)の実も赤いドングリの
イメージだが、これはツヤツヤピカピカの実
となっているが、ビンロウのそれはマット調
で艶消しでその違いがある。


落ちているのを拾うとドングリよりスベスベ
しているし硬さも同じ位である。がポッケに
入れたままにしてたらいつの間にか柔らかく
なっていて、ブニブニになっていた。


マレーシアや台湾にも自生するこの木の実は
子供達がチューインガム代わりに噛む習慣や
大人が噛みタバコとして使用する地域もある
とされている。


これは実は理にかなっており、このビンロウ
の実の中には歯科用クレンザー成分が含まれ
また、腸内に宿る寄生虫をも除去してくれる
成分も含んでいるのだと言う。


ただ、近年ではこの実の中には発がん性物質
を含んでいるという事から、『死の実』とも
呼ばれており、危険回避の為に口にするのは
やめておいた方が良さそうである。ちなみに
この実は漢方の『女神散』(ニョシンサン)
や『九味檳榔湯』(クミビンロウトウ)に
配合されている。


所変われば品変わり、品変われば処方変わり
と、こういうその土地独特の植物も掘り下げ
追求していくととっても面白い。それゆえ、
その土地の植物や虫などを突き詰めていくと
面白い発見がある。


沖縄の街路樹は何種類かの樹木があって、
それぞれに選定されている理由が明確なので
これもまた面白いのである。





和名 檳榔 (ビンロウ)
   檳榔樹 (ビンロウジュ)
洋名 ベテル パーム (BETEL PALM)
学名 アレカ カテチュ (ARECA CATECHU)
分類 ヤシ目、ヤシ科、ビンロウ属
種類 多年生
草丈 10〜30m
開花 夏
花色 白、黄
花径 25mm
原産 マレー半島
渡来 奈良時代 (薬用目的)
言葉 崇高美
   熱愛
   童心
撮影 沖縄県那覇

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

#ビンロウ
#檳榔
#ビンロウジュ
#檳榔樹
#ベテルパーム
#BETELPALM
#アレカカテチュ
#ARECACATECHU

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?