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柊 (ヒイラギ)


シソ目、モクセイ科、モクセイ属の常緑樹。


今は、この植物の漢字には『柊』と開花時期
から『冬の木』が一般に使われているのだが
かつて『疼木』の字が使われていたもの。
『疼ぐ』(ヒイラグ)の字の意味は、古語で
『痛む』事を意味したもの。この植物の葉は
固くて頑丈で葉の両側には棘(トゲ)があり
これに触れると痛い事からヒイラギとの名が
ついたものである。


垣根や庭木などによく使われてきた背景には
この樹の葉の両側にある棘(鋭鋸歯)に邪鬼
などを祓って家を護ってくれる縁起木として
のものであって、鬼ノ目突 (オニノメツキ)
の別名ももっている。邪鬼の侵入を防ぐ為に
表鬼門(北東)にヒイラギを、裏鬼門(南西)
には南天(ナンテン)を植える事で鬼門除け
の配置がかつては良いものとされてきた。


ヒイラギと云えば、冬に白い可憐な花が咲き
モクセイ科ならではの良い芳香が辺りに漂う
イメージがあるが、いやいや、ヒイラギなら
冬には赤い実をつけてクリスマスツリーへと
使われる樹なのでは?と思われる方も多い。


クリスマスに使われるヒイラギは、日本の樹
とは違い、西洋柊(セイヨウヒイラギ)という
種類のものであり、日本のはモクセイ科だが
西洋のものはモチノキ科の樹木で全くの別物
である。こちらは洋名でクリスマスホーリー
の名が付いている。こちらも葉の棘から同じ
邪鬼を祓う樹木として西洋では扱われており
真冬に成る真っ赤なその実をイエスキリスト
の流したその血を表し、常緑の棘のある葉を
冬に枯死をしない事から永遠の命の象徴とし
聖なる樹木とクリスマスを飾るものである。


柊も西洋柊も、その防衛手段として葉に尖る
棘は、動物などに葉を食べられない自己防衛
の手段であるが、これが我々の家庭を邪悪な
ものから守ってくれる象徴となったのは必然
だったのであろう。


私の行きつけの近所のカフェ。
ランチを食べて支払いを済ませてる時、店の
奥さんから『ウチの柊が初めて花を咲かせて
くれたのです、もし良かったら見てください』
と微笑みながら教えてくれた。私が店の横に
植わる花の写真を普段から撮影している事を
知る奥さんからの言葉、初めて咲いたそれは
まばらだったが、白い花弁と仄かな香りとが
可愛らしいものだった。またこのヒイラギも
成長記録を撮影していきたいと思った。



和名 柊 (ヒイラギ)
   柊木 (ヒイラギ)
   疼木 (ヒイラギ)
   鬼ノ目突 (オニノメツキ)
洋名 ホーリー オスマンサス
   (HOLLY OSMANTHUS)
   ホーリー オリーブ
   (HOLLY OLIVE)
   ファルス ホーリー
   (FALSE HOLLY)
学名 オスマンサス ヘテロフィラス
   (OSMANTHUS HETEROPHYLLUS)
分類 シソ目、モクセイ科、モクセイ属、
   ヒイラギ種
種類 常緑広葉樹
   常緑小高木
草丈 4〜8m
開花 11〜12月
花色 白
花径 5mm
実期 5〜6月
実色 黒紫
原産 日本(福島県以南、四国、九州、沖縄)
   台湾
言葉 あなたを守る
   保護
撮影 十三(家の近所)
   カフェレスト SUNRISE 入口

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