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戦 (ソヨゴ)


モチノキ目、モチノキ科、モチノキ属
常緑小高木


風が吹いて、この樹木の中を抜けていく時に
その固い葉っぱ同士が特徴的なザワザワ音を
立てるその様を、『戦ぐ』(ソヨグ)と表現。
その事からこの樹木に、戦(ソヨゴ)の名が
ついたとされ、『戦ぐ』と云う言葉そのもの
がこの樹に由来するものである。


そんな語源になっていながら、根は浅い為に
大型の台風到来では倒木しやすいというのも
興味深い事である。


常緑樹で年中、葉が青い事から『冬青』との
漢字表記がされ、これは中国でも同じ表記を
している事からとなる。


膨葉(フクラシバ)、この葉っぱを火で炙り
加熱してやると、葉の内部に含まれる水蒸気
によって膨らんで音を立てて破裂する事から
ついた名である。膨黐(フクラモチ)の名も
同じ現象を指して黐ノ木(モチノキ)に分類
される事からくるものとなる。他に打出冬青
(ウチダシソヨゴ)の名もあるが、金属板を
背面から金槌などで打ち出して立体的にする
加工方法を、この葉が膨らむ姿に喩えた名称
となる。


昔の人は、風の葉擦れの音に耳を傾けたり、
葉の青さを眺めたり、葉を火で炙り膨らんで
爆ぜる様を観察したりして、自然のものとの
距離が間近だったのが、多くの名称から知る
事ができて中々楽しいものである。


他のモチノキと違い、成る実が少ないことも
この樹木の特徴となる。この樹木は意外な事
に中々巡り会える機会が少ない。天王寺界隈
を歩いている時に見つけ撮影した。



和名 冬青 (ソヨゴ)
   具柄冬青 (ソヨゴ)
   戦 (ソヨゴ)
   戦 (ソヨギ)
   膨葉 (フクラシバ)
   膨黐 (フクラモチ)
   打出冬青 (ウチダシソヨゴ)
洋名 ロングスターク ホーリー
   (LONGSTALK HOLLY)
学名 アイレックス ベダンカロサ
   (ILEX PEDUNCULOSA)
分類 モチノキ目、モチノキ科、モチノキ属
種類 常緑小高木
草丈 3〜10m
開花 5〜7月
花色 白
花径 4mm
原産 日本
言葉 先見の名
撮影 天王寺の街中

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