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INK BERRY


洋種山牛蒡 (ヨウシュヤマゴボウ)


ナデシコ目、ヤマゴボウ科の植物。


青空の下、鮮やかな彩りを添えるというより
その桃色と黒色のコントラスト差が鮮やかで
毒々しく実際に毒性植物の顔を持っている。


私は実はこの植物の凶暴なデザインが大好きで
見る度に顔が綻んでしまうものである。


実際、華やかな外観とその丈夫さで手間要らず
と、日本庭園などにも植えられている。


洋名インクベリーの名称は、真っ黒に熟した実
をもって染料の原料としていた事に由来する。
日本にも染料の目的で入ってきたものである。


山牛蒡 (ヤマゴボウ) は元々、日本の在来種
とされるが、大きな違いは在来種は茎がこんな
毒々しい桃色ではない。熟し切った漆黒で光沢
ある爆弾の様な造形は私は子供の頃から惹かれ
るものがあり今もそれは変わりない。その12
本の小さな突起は見ているだけで私をワクワク
させてくれる。


そんな毒々プラントのプロファイル解析すると
毒性の主な成分はトリテルペノイドサポニン、
硝酸カリウム等で、植物全草が毒を持つ。特に
ヤマゴボウの名が付いていながらも根っこに
は一番、毒が多く含まれており、これを食すと
下痢、嘔吐、発熱、痙攣、これが酷いと致死に
至るとされる。


この実の毒は、鳥類は免疫を持っているのだが
馬、牛、羊を始め、全哺乳類にとっての摂取は
毒の身体への蓄積につながる。犬や猫がこれを
齧らぬ様に注意が必要である。


その昔はこの実を潰しては染料として楽しんだ
がこの毒成分は皮膚から侵入するもので実際に
触れてはいけないものである事も分かった。


人類がまだ無知な頃、西洋ではこの染料成分を
赤ワインや菓子の着色に使用してた時期もあり
わざわざ毒を摂取した時代もあるのだと云う。
何事も疑って掛かる事が必要なのである。




和名 洋種山牛蒡
   (ヨウシュヤマゴボウ)
   亜米利加山牛蒡
   (アメリカヤマゴボウ)
洋名 インク ベリー (INK BERRY)
   ポーク ウィード (POKE WEED)
学名 フィトラッカ アメリカーナ
   (PHYTOLACCA AMERICANA)
分類 ナデシコ目、ヤマゴボウ科、
   ヤマゴボウ属
種類 多年生植物
草丈 1〜3m
開花 夏〜秋
花色 白、桃
花寸 4〜6mm
原産 北アメリカ
渡来 明治時代
毒物 フィトラッカトキシン
   硝酸カリウム、サポニン
症状 嘔吐、下痢、中枢神経麻痺、痙攣、
   意識障害、呼吸困難、心臓麻痺、致死
言葉 自由
撮影 大阪市淀川区周辺
写真 花、蕾、実

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