DATURA METEL
ダチュラ メテル (DATURA METEL)
ナス目、ナス科、チョウセンアサガオ属の植物。
属性の通り、国内のあちこちに生える猛毒植物の
朝鮮朝顔 (チョウセンアサガオ)である。
サークル仲間女性4人にボタニカルガーデンでの
ツアーガイドをやったお話の、第3話となる。
私は毒性植物の説明は得意分野である。その理由
は以前の記事にも書いたが、子供の頃に妹達と共
に伊勢志摩の海でゴンズイ玉の中に釣糸を垂らし
釣りに励んでいた我々に、地元の優しいオジサン
から『それは毒魚だから釣っちゃいけないよ』と
教わったのをきっかけに世の中の毒のある危険な
生物のリサーチを開始した事に派生して、植物の
有毒で危険なものに対してもリサーチをした事が
きっかけである。どんな事であれ知らないよりは
知っておいた方が良い。その探究は伊勢志摩での
見知らぬオジサンが私に有毒魚を教えてくれた事
がキッカケとなったのである。
そんな有毒植物が目の前にあると、有毒アンテナ
がピピンと立った私が、女性達へと案内を始めた
植物は、エンジェルトランペットである。これは
木立朝鮮朝顔の名も持ったもので、背も高く聳え
花が巨大すぎる事から花は、真っ直ぐに下に向け
花を開く。この足元には花蜜が零れ落ちて、靴裏
にベタベタと貼り付く。花、実、種、葉、茎、根
の全草が総て猛毒の植物であり、その毒の種類は
神経毒に分類されるトロパンアルカロイドを始め
複数の毒成分が混在するこの植物は服用する事で
心拍数増加、呼吸過多、目眩、幻覚、幻聴、妄想、
意識混濁、昏睡、致死に至るものとなっている。
このエンジェルトランペットは、人を死の世界へ
誘う植物として、デビルズトランペットの名称も
あり、後者の名前の方が相応しいと思う。
毒魚の存在を教えてくれたオジサンと出会う前に
友人らと服のボタンや、ビーズ玉を飲み込めるか
なんてアホな事をやった事があり、だから記憶を
しているのだと思うが、植物の種や葉っぱも口に
入れて度胸を試すなんてのもやった。夾竹桃の葉
や朝鮮朝顔の種を口にしていたなら、このブログ
はこの世に存在しなかったろう。
そんな我々が次のコーナーを曲がった場所に出現
したのが、こちらの植物。ナス科なのは間違いが
ないが確信が持てずにいた。
元気いっぱいの女性陣が、次々と語り始めて
『この茎の紫っぽいのとか、ナスっぽくね?』
『見てみてあの実、こりゃ、オクラやんな?』
『オクラって、あんな風になるんやな〜!』
『キャッキャッ、オモローい』
となんだかとても面白いのである。女性たちは
思ったまま、感じたままが直ぐに言葉に出して
そんなのが面白い。もう、夏の終わりの日差し
に変わりながらも、ピーカンの晴天ゆえに暑く
日傘をさしながらの井戸端会議風で私も和む。
で、この植物の本当の正体とは、帰ってから
調べた結果、朝鮮朝顔(チョウセンアサガオ)
そのものであった。
エンジェルトランペットはコレまでに何度でも
見ているので、間違いようがないものであるが
チョウセンアサガオは、今回の遭遇が私自身が
二度目の遭遇だったのであって、エンジェルの
場合には、花は真下に向かって咲くのけれども
こちらの花は、斜め上方や真横を向いての花が
咲く姿であるのと、以前に私は白花のものしか
視認してなかったのだが、紫色の花が咲くとは
知らなかったのである。
日本麻酔科学会 (ニホンマスイカガクカイ)の
マークには朝鮮朝顔(チョウセンアサガオ)の
のイラストが使われているのは、この有毒成分を
コントロールして、その神経系の毒成分を麻酔薬
として精製し、日本国内では初めて利用し成功を
収めた手術を記念しての事であるのことの説明は
エンジェルトランペットの前ではなく、こちらを
前にして説明すべきだったなと反省しここに訂正
内容を記載しておくものとなる。
という事で、私のボタニカルガーデンツアーの話
は、このワイワイ女性陣たちの面白さと合わせて
まだまだ続くのである。
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和名 木立朝鮮朝顔
(キダチチョウセンアサガオ)
気違茄子 (キチガイナスビ)
曼荼羅華 (マンダラケ)
洋名 エンジェル トランペット
(ANGEL TRUMPETS)
エンジェルズ トランペット
(ANGEL'S TRUMPETS)
デビルズ トランペット
(DEVIL'S TRUMPETS)
学名 ブルグマンシア スアベオレンス
(BRUGMANSIA SUAVEOLENS)
ダチュラ メーテル
(DATURA METEL)
分類 ナス目、ナス科、
キダチチョウセンアサガオ属
種類 多年生植物
猛毒植物
草丈 3〜10m
開花 夏〜秋
花色 桃、白、黄、橙
花径 15cm
花長 15〜50cm
毒性 トロパンアルカロイド、スコポラミン、
ヒヨスチアミン、ピナンアルカロイド
アトロピン
症状 幻覚症状、意識混濁、意識不明、頻脈、
筋肉弛緩、錯乱、意識不明、昏睡、
呼吸停止、致死
部位 植物の全てが猛毒
根、幹、枝、葉、花、実、種
原産 ペルー
言葉 偽りの魅力
あなたを酔わせる
備考 日本現存の最も危険な猛毒植物のひとつ
犬猫子供には注意が必要
撮影 京都府立植物園
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和名 朝鮮朝顔(チョウセンアサガオ)
気違茄子 (キチガイナスビ)
曼荼羅華 (マンダラケ)
洋名 デビルズ トランペット
(DEVIL'S TRUMPETS)
ヒンズー ダチュラ
(HINDU DATURA)
学名 ダチュラ メテル
(DATURA METEL)
ダチュラ
(DATURA)
分類 ナス目、ナス科、チョウセンアサガオ属
種類 多年生植物
猛毒植物
草丈 90〜200cm
開花 夏〜秋
花色 紫、桃、白、黄、橙
花径 15cm
花長 10〜15cm
毒性 トロパンアルカロイド、スコポラミン、
ヒヨスチアミン、ピナンアルカロイド
アトロピン
症状 幻覚症状、意識混濁、意識不明、頻脈、
筋肉弛緩、錯乱、意識不明、昏睡、
呼吸停止、致死
部位 植物の全てが猛毒
根、幹、枝、葉、花、実、種
原産 アメリカ、テキサス州〜コロラド州
言葉 偽りの魅力
愛敬
変装
夢の中
あなたを酔わせる
備考 日本現存の最も危険な猛毒植物のひとつ
犬猫子供には注意が必要
撮影 京都府立植物園
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以前に掲載した木立朝鮮朝顔の記事となる。
日本麻酔科学会のマークになったその歴史と功績
もこの記事には掲載をしているものである
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