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郁子


郁子 (ムベ)


キンポウゲ目、アケビ科、ムベ属


常緑の蔓性樹となる


4〜5月な開花時期を迎え、まるでバナナの
皮だけの様な花姿を見せるのがこのムベなる
樹木の花。これは花弁でなく萼片の姿であり
クリーム色で見ていて楽しいもの。


『郁子』と書き『ムベ』と呼ばれるものだが
その名称の由来とは、日本38代の天智天皇
(テンジテンノウ)の時代と、かなり昔へ遡る
(西暦668〜672の在位)の頃の逸話に
なるもの。


その天智天皇が、蒲生野(現滋賀県東近江)
の地へ行啓、狩猟をした際に、8人もの男子
をもつ長命な老夫婦に出会う。今の時代でも
これ程の子供を持つのは難しいこと。それが
1300年以上も前の時代にこれほどの子宝
に恵まれる事は驚異的な事、その多産と長寿
の秘訣についてを天智天皇が尋ねたところ、
その老夫婦が『これを食べているから』との
事で手渡されたものがこの果物である。


献上されたこの果実を天智天皇が食べられ
『むべなるかな』=『もっともである』との
言葉を残した事が『郁子』(ムベ)という名
の由来とされている。


漢字の『郁』は、この花が漂わせる馥郁と
した香りを言い表すものであり、『子』は
多産にも結びつくこの果実の種子の多さを
意味してついた漢字が当てられたもの。


こちらも撮影時、楽しさを感じさせられた
植物のひとつである。残念ながらこの実を
口にしたことは、まだない。




和名 郁子 (ムベ)
   常盤木通 (トキワアケビ)
洋名 スタウントニア ヴァイン
   (STAUNTONIA VINE)
学名 スタウントニア ヘクサヒラ
   (STAUNTONIA HEXAPHYLLA)
分類 キンポウゲ目、アケビ科、ムベ属
種類 常緑蔓性樹
草丈 3〜5m
開花 4〜5月
花色 クリーム色 (花弁はなく、萼片)
花径 3〜5cm (花弁はなく、萼片)
花弁 6枚 (花弁はなく、萼片)
雌雄 雌雄同株だが、雌花と雄花の両方がある
原産 日本 (関東以西)
   朝鮮、中国、台湾
言葉 愛嬌
撮影 京都府立植物園

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