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縞太藺


縞太藺 (シマフトイ)


イネ目、ガヤツリグサ科、フトイ属


日本の河川、池、沼、湖など水辺に自生を
する多年生の植物で、1〜2m程の高さに
までなる。  


庭園の池などに植えられたり、生花にも活用
される。特に変異品種として現れた白い縞々
模様が入ったものが、その立姿が美しいとの
理由で、庭に、生花にと珍重されている。


こちらは日本いけばな芸術展の中で撮影した
もので、空間アートの仕上がりの一部として
このシマフトイが活用されていたものとなる。



さて、ここからはその生花の作品へと目を
向けてみよう。五本の銀色の太いサークル状
のパイプが等間隔に配置されたもので、そこ
に印象的なパキラの葉が緑色ながらも花の様
に連なっている。藍色のアクセントカラーに
深い色味のバンダと、背部のパネルとがこの
色が配置されていて全体をググッと締める。


上から吊り下がるのは多肉系のチランジアの
リーフがゆるゆるとして、ソリッド感と違う
アクセントを配して、遠方にはシンビジウム
の黄色を持ってきて全体を抑える。


作品のサークルを支える基部には黒砂利を
敷き詰めた上に、ピンピンとシマフトイが
その存在感を表しており、一番向こうには
赤いチランジア系、もしくはアナナス系の
花がエンドを飾る。


これはこれはアートだなと思ったのは私だけ
ではなく、この時のいけばな展を訪れた沢山
の方々が本作を撮影されていた。


三人の作家さんの合作であり、どこのかしら
と見てみると、池坊(イケノボウ)の作品。
なるほど、納得である。




歴史もある流派である池坊は、鬼塚忠の小説
『花戦さ』の中にて、初代・池坊専好の伝説が
描かれており、この小説は野村萬斎が主役の
時代劇エンタテインメント映画にもなった。
私はこれを劇場まで観に行ったものである。


いけばなという世界で戦乱の世の中を平穏な
世の中へ、人々の心を救おうと奔走する姿を
野村萬斎が演じていて、とにかくかっこいい
映画であった。友人であった千利休の無念を
晴らす為に秀吉に対して花で一騎打ちにする
という内容が面白く。作中の中でのいけばな
の在り方が古典などに捉われぬ作品の数々も
良かったのである。(これを書いてまた映画
を観たくなってしまった)。


で、現代のこの日本いけばな展の中で本作も
異彩を放つ作品だったなと、作品から映画を
思い出したのであった。



和名 太藺 (フトイ)
   都久毛 (ツクモ)
   九十九 (ツクモ)
洋名 グレート ブルラッシュ
   (GREAT BULRUSH)
   グレイクラブラッシュ
   (GRAY CLUB RUSH)
   リバークラブラッシュ
   (RIVER CLUB RUSH)
学名 ショエノプレクタス
    タベルナエモンタニ
   (SCHOENOPLECTUS  
    TABERNAEMONTANI)
品種 縞太藺 (シマフトイ)
分類 イネ目、ガヤツリグサ科、フトイ属
種類 多年生植物
草丈 120〜250cm
開花 春〜秋
花色 茶紅
花径 5mm
原産 日本
言葉 肥大
   品位
   無分別
撮影 大阪高島屋 日本いけばな芸術展

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