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大胡麻斑

成虫は、白と黒のコントラストが美しい
羽をもつ大型のチョウとなる。


写真のものは、そのチョウのサナギの姿。
神々しいほどに輝きを放つ金色である。


あまりに美しい金色なので、実際にこれを
目の前にして、しばし見惚れてしまう。


いや、それにしてもこんなにも光り輝いて
目立ってしまったらなら鳥の格好の餌食に
なってしまうのでは?と、単純に誰もが
疑問に思われるだろう。


実は鳥類は光り輝くものを嫌う性質がある。
日本のタマムシをはじめとして、女性にも
ゲーム『どうぶつの森』シリーズの中にて
知られる様になった、プラチナコガネとか
ニジイロクワガタなどの虫もキンキラキン
に光り輝くのだが、鳥には襲われない。


カラスはその巣の中に光り物を集める習性
を持っているが、シルバー系だけである。
ゴールドや、タマムシのメタルレインボー
には見向きもしないで、むしろ嫌がる。


マンションのベランダに不使用のCDを
吊り鳥よけにするのは実は合理的手法。



このサナギのオオゴマダラはもうひとつの
強い武器を持っている。それは毒である。


このオオゴマダラが卵を産みつける植物は
蓬莱鏡 (ホウライカガミ)という樹木のみ。


幼虫はこの樹木の葉を食べて成長し蛹と
なり、チョウへとカタチを変えるのだが
幼虫が食べるホウライカガミという植物は
猛毒の植物である。幼虫はこの葉から毒を
接種して、その身体の中に毒を蓄積する。



なので、オオゴマダラは生涯を通して鳥や
その他の食虫生物から捕食対象外とされて
安全に生きるチョウのひとつとなる。



和名 大胡麻斑 (オオゴマダラ)
洋名 ライスペーパー バタフライ
   (RICEPAPER BUTTERFLY)
   ペーパーカイト
   (PAPER KITE)
学名 イデア レウコノエ
   (IDEA LEUCONOE)
分類 チョウ目、タテハチョウ科、
   マダラチョウ亜科
種類 チョウ
全長 7cm
開長 13cm
出現 一年中
分布 東南アジア
   日本 (喜界島、与論島以南の島)
撮影 沖縄県石垣島の鍾乳洞入口の展示
解説 日本の蝶の中では最大級の大きさ
   『南国の貴婦人』『新聞の蝶』と
   呼ばれている。

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