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ARISTOLOCHIA GRANDIFLORA


アリストロキア グランディフローラ
(ARISTOLOCHIA GRANDIFLORA)


ペリカンフラワー (PELICAN FLOWER)


グアテマラ、アンティル諸島原産の固有種で
ウマノスズクサ科の多年生植物。


花は垂れ下がった花柄に付いており、花筒が
楽器のサクソフォンの様に曲がっているのと
花弁が大きく開いているその姿を、ペリカン
の首から口に見立てペリカンフラワーの名が
付いている。この花の大きさは30cmにも
なり、人の頭部よりもはるかに大きくなる。
撮影した京都府立植物園内に於いては全ての
咲く中で、一番大きい花となるそうである。


蕾(ツボミ)の形も、昆虫の蛹(サナギ)や
SF映画に出てくるクリーチャーなどを彷彿
とさせる造形がまたグロテスクな姿である。


元々が、アリストロキアの植物群に共通する
花の特徴は、ナイトメア(悪夢)に出てくる
様なグロテスクなその造形にある。


アリストロキアシリーズのもうひとつの特徴
は、その悪臭でハエなどの送粉昆虫を花の中
へと誘い込むこと。なので開花時には辺りに
臭い匂いが漂っている。この受粉協力した後
この花の場合、脱出口はなくハエはそのまま
閉じ込められたままに死を迎える事となり、
その無慈悲さは天南星(テンナンショウ)に
通ずるものとなる。


アリストロキアの学名は、ギリシャ語からの
ARISTOS(最良)+LOCHIA(出産)が語源。
筒状で湾曲している形が、子宮や胎児を連想
させるもので、出産を助ける力を持つもので
あると昔から考えられていたもので、出産前
の妊婦さんはこの花を見る事より安産となる
と考えられていたものである。


この花は実は一日花であり、開花したその日
にだけ見られる貴重なものなのでもある。



和名 ペリカン花
   (ペリカンバナ)
洋名 ペリカンフラワー
   (PELICAN FLOWER)
   ダッチマンズ パイプ
   (DUTCHMAN'S PIPE)
学名 アリストロキア グランディフローラ
   (ARISTOLOCHIA GRANDIFLORA)
分類 コショウ目、ウマノスズクサ科、
   ウマノスズクサ属
種類 蔓性常緑低木
   有毒植物
草丈 5〜10m
開花 4〜7月
花色 混色(ベージュ、ブラウン)
花径 30cm
毒物 アリストロキア酸
症状 肝障害
原産 グアテマラ、アンティル諸島
渡来 明治時代
言葉 あなたを思い続けます
   光輝
撮影 京都府立植物園

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