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イエスタデイ トゥデイ アンド トゥモロー


イエスタデイ トゥデイ アンド トゥモロー
(YESTERDAY-TODAY-AND-TOMORROW)


映画や音楽のタイトルにもなりそうな名称だが
これがこの植物の名称となっている。


ナス目、ナス科、ブランフェルシア属


和名では、匂蕃茉莉(ニオイバンマツリ)の名で
知られる多年生低木となる。


一般には、世の中の花というものはその形が整い
『私って可愛いでしょ』みたいなアピールがあり
世の人々はそんな花姿にスマホやカメラを向けて
撮る訳であるが、この花にはカメラを向ける様な
シャンとした可愛いポージングは、あまりない。


花は扁平形状で、かつ花弁の不揃いさもこの植物
の花の特徴となっていて、尚且つその花は気怠さ
満載のダレっぷりである。だが、私はその姿すら
面白いのでコレも撮る。アンニュイな感じかいい。


花の色は、紫、藤、白、の3色もの花が咲いてる
様にも見えるものであるが、実はそうではない。
開花時には紫色、その後は色落ちして藤色、更に
色が落ちして白色へと変化していく。写真のもの
はそんな3色が混在している状態となる。


『イエスタデイ トゥデイ アンド トゥモロウ』の  
その洋名は、花色が次々と花が褪色していくこの
様子を上手に言い表したセンスのある良い名前。


この植物の特徴はダレきった花のスタイルと徐々
に褪色していくプロセス以外にもの凄く強い香り
を辺りに漂わせる。


これは夜間になると更に強い香りへと変化する。
ニオイバンマツリは昼の虫を受粉協力の相手には
選んではおらず、夜に活動するスズメガ系の虫を
受粉のパートナーに選んだ。だから、一般の花の
様に『蜜あります』アピールを花にさせておらず
ジャスミン系の強い芳香でスズメガだけを呼ぶと
云う訳である。この花の構造を見れば、蜂や虻、
蟻などがここから蜜を吸うのは無理な形であり、
蝶が可視できる赤外線反射による紋様もここには
ない。スズメガ系の蛾の口吻は、難なくスルリと
この蜜供給口へと潜り込み蜜を頂き、受粉恩返し
も果たすのである。


そしてもひとつ、このニオイバンマツリは非常に
強い毒性を持つ植物である。神経系の毒物になる
ので幻覚などを見たり、筋肉弛緩を引き起こして
精神と身体のコントロール不能をもたらすものと
なる。その毒はこれのベリー状の実にあるもので
幼児やペットなどが食した事故がある為、注意が
必要な植物である。



和名 匂蕃茉莉 (ニオイバンマツリ)
洋名 イエスタデイ トゥデイ アンド トゥモロー
   (YESTERDAY-TODAY-AND-TOMORROW)  
学名 ブルンフェルシア ラティフォリア
   (BRUNFELSIA LATIFOLIA)
分類 ナス目、ナス科、ブランフェルシア属
種類 多年生低木
草丈 1〜3m
開花 夏〜秋
毒性 ブランフェルサミジン
   ホパニン
   スコポレチン
   (* これらは全てが神経毒)
症状 嘔吐、下痢、鬱症、筋肉弛緩、幻覚、
   発作、致死
原産 中央〜南アメリカ、西インド諸島
言葉 幸運
   夢の名
   浮気な人
解説 良い芳香を放つ事からジャスミン類を
   表す茉莉(マツリ)の名がつくものの
   ナス科の植物となる
撮影 河津神社(十三)

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