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KALMIA - OSTBO RED


カルミア(KALMIA)


ツツジ目、ツツジ科、カルミア属の常緑低木。


可愛い顔した北米産まれの猛毒娘。
蜂蜜にまでもが猛毒たっぷり☠️

桃色の可愛らしい花弁が5枚平たく並んで
そのオシベは10本がアーチを描いて花弁に
突き刺さるカタチでその先に紅色の花粉が
滲む。鑑賞性の高い花を咲かせるのはご覧の
通りとなる。その中心からの黄色いメシベは
先端が濃い橙色でありビタミンカラーで全体
が構成されている。


明治時代に日本より桜の木を寄贈した折に、
米国からのお返しにと贈られたハナミズキの
話は以前に書いたが、贈られた中にこの低木
も入っていたのである。当時の巷では金平糖
(コンペイトウ) みたいでとても可愛い花と
話題にもなった樹木である。


この植物は根、幹、茎、葉、花、種の全てが
猛毒を持つ。グラヤノトキシン、アルブチン
という二つの猛毒物質がこの植物には含まれ
これらは筋筋肉や神経の働きを阻害する物質
を含んでいる。


これを摂取すると6時間後には、呼吸困難、
唾液分泌量過多、不整脈、嘔吐、下痢、痙攣
の末に昏睡状態となり、死を迎える程の毒。


この植物にはもうひとつの別の名があって
ランブキル(LAMB KILL)、ヒツジゴロシの
名である。この植物の毒は哺乳類総てに対し
危険だと心得よう。毒性の強さゆえ、市場に
は一般に出回らないと思うが、昨今はネット
で何でも買える時代である。見た目の可愛さ
で買うと、大切なペットを失う事にもなる。


犬も猫も鳥も人に飼われてて好奇心が旺盛な
ペット達は野生の本能は損なわれていて家の
中にあるものは総て安全だと勘違いする。
筋弛緩剤にも相当する毒は確実にペットロス
につながる。また、花がお菓子にも似てる為
子供がこの花を口にしてしまい死亡例もある
ので小さな子がいる家にも置いてはいけない
部類の植物となる。


この毒性物質はこの花の、蜜、花粉にも存分
に含まれていて、蜂が飛来してきて蜜を採取
し始めたとて、これらの蜂にこの毒は無害と
なっている。受粉を助ける昆虫類を殺しては
植物にとっては意味がない。蝶、虻、蜂には
美味しい蜜として喜ばれるのだ。


この花から採取された蜂蜜もまた、毒を持つ
ものとなりその蜂蜜を摂取してすらも人体に
この毒は作用する。これら有害な蜂蜜の事を
指しマッドハニー(MAD HONEY)と呼び
一般には販売されない様に措置が置かれる。


蜂蜜はその対象となる花はキチンと管理され
されているものでないと恐ろしいのである。


さて、そんな可愛い花のカルミアの花言葉は
『優美な女性』『大きな希望』となっている。
これは女性がさす日傘に形が似ているから、
だが、この毒性からきている花言葉もある。
『裏切』『野心』である。


という事で今日も恐ろしい植物リポートだが
私の記事には毒性のある植物がやたらと出て
怖いわねとなるかもであるが、これらは植物
の自己防衛のためのものであり、それを悪い
とは私は思っていない。その毒により自然界
の中を勝ち残ってきた訳である。あくまでも
家に置かない方が良いという類のリポートと
受け止めて頂ければ幸いである。



和名 亜米利加石楠花
   (アメリカシャクナゲ)
   西洋石楠花
   (セイヨウシャクナゲ)
洋名 カルミア(KALMIA)
   ランブ キル(LAMB KILL)
学名 カルミアラティフォリア
   (KALMIA LATIFORIA)
品種 オスボ レッド
   (OSTBO RED)
分類 ツツジ目、ツツジ科、カルミア属
種類 常緑低木
草丈 1〜12m
開花 春〜夏
花色 赤、桃、白
花径 20〜25mm
原産 北米東部
言葉 優美な女性
   大きな希望
   裏切
   野心
撮影 六甲高山植物園

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