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ヒキオコシ 弘法大師が倒れた旅人に与えた植物


引起 (ヒキオコシ)


日本原産のシソ目、シソ科、ヤマハッカ属の
多年生植物となる。


その昔、諸国行脚をしていた弘法大師がその
道中、道端に倒れ苦しむ旅人を発見する。


弘法大師は辺りを探し回って、手に摘み取った
植物の葉をその旅人へとに与えてやったのだが
その途端、その旅人は身体が治って、立上がり
再び旅を続けることが出来たという。


病に倒れた旅人をこの薬草にて引き起こさせた
ことを由来とし、『引起』(ヒキオコシ)の名
が付いたとされ、『延命草』(エンメイソウ)
の別名もついたものとなる。


この薬草は民間医療にも活用されるものであり
胃弱治療などにも使われるもの。但し妊婦への
使用は、お腹を冷やしてしまう為に不可となる。


植物ガイドツアーに参加すると、ガイドさんが
体験させてくれるケースもあって、今回も実際
にその葉の一部を切り取ってくださって、私は
それを口の中に入れて噛んで味わってみる。


なるほど、強い苦味が口の中へと凄く広がって
不快ではないものの、強めの青臭い苦味が走り
薄荷(ハッカ)系のその強い味に、頭も身体も
スッキリさせてくれるのである。


ただ、この植物はあまりにも平凡な葉姿ゆえに
弘法大師も良くぞ、これを的確に倒れた旅人へ
摘んで与えたものだと感心させられる。



和名 引起 (ヒキオコシ)
   延命草 (エンメイソウ)
学名 イソドン ジャポニクス
   (ISODON JAPONICUS)
分類 シソ目、シソ科、ヤマハッカ属
種類 多年生植物
草丈 50〜100cm
開花 9〜10月
花色 薄藤
原産 日本
言葉 支えてください
撮影 武田薬品工業京都薬用植物園

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弘法大師

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延命草茶 
苦味健胃の効能をもつ

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