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緊急連載:会社の作り方(サラリーマンの起業の仕方)

「会社の作り方」なんて記事を書いていますが、私は会社員でもあります。とあるIT企業に勤めている、ありふれた技術屋です。
行政手続きなんてまるで分ってません。

そんなサラリーマンがどうして会社を作るに至ったのか?みたいな話はそこらじゅうに転がってますので、今回は触れません。

ここで書きたいのはもっと実際的な話です。

サラリーマンが起業をするときに問題になりやすい点はこんなところでしょうか。

1)家族の理解
2)会社の理解
3)時間の確保

これを筆者はいかにして解消してきたのか?について書きたいと思います。

1.家族の理解を得ること

この「家族の理解を得る」のが一番重要で、一番難しい話でしょう。

サラリーマンが起業するということは今の地位や所得を捨てることを意味します。家族に猛反対されるのはむしろ当然です。
いくら立派なビジネスプランを立てたって、しょせんは絵に描いた餅で何の保証もありませんし、どんなリスク(落とし穴)があるかもやってみないことにはわからないのですから。

ですが、独立のチャンスはあります。
単身赴任、会社の方針変更、早期退職などの仕事の節目も大きなチャンスですが、誰でも必ず迎えるビッグチャンスがあります。
それは「定年退職」です。(定年がない会社もありますけどね)

若い方には「なんじゃそりゃ!」な結論でしょうが、筆者自身が定年間近ですのでそれ以外の結論は書けません。

じゃあいいやって、ここで読むのをやめないでください。
若い方であれば、「この会社であと3年ガンバる。でもその後は退職して独立する。」と考えればいいではないですか。定年退職が、3年後の退職に置き換わるだけです。以降の話は若い方も知って損のない話です。ぜひ最後までお付き合いください。

特に定年退職というのは独立には最高のタイミングだと筆者は考えます。
実際、筆者は以下の理由から、定年退職を独立のタイミングとしました。
・定年は決まってるから数年をかけて準備ができる。
・独立するまでくいっぱぐれることがない。
・見込みがなさそうなら独立を止められる。
要は「給料もらいながら準備ができ、ダメそうなら継続雇用してもらう」という超低リスクな人生計画が立てられるのです。
めっちゃオトクだと思いませんか?

これなら家族の理解を得ることも比較的容易かと思います。

とはいえ、筆者の場合は、家族に独立を打ち明けた時(5年以上前)には「それは面白い。ぜひ実現に向けて動こう。みんなで協力する」という恐ろしいほどポジティブな反応でした。
基本的に筆者は能天気ですが、家族までもがそろって能天気ってのは極めて稀でしょう。

もちろん、そんな家族は私の宝物です。感謝しかありません。

2会社の理解を得ること

これもすごく大切です。
家族の理解は精神の支えであり、礎(いしずえ)ですが、会社の理解は金銭面の支えです。

いくら家族が支えてくれえても、現実に食っていけるだけのおカネがないと事業を続けるより前に心が折れてしまいます。

筆者は会社を作った今もまだサラリーマンをやらしてもらってます。
これには会社の理解が何よりも重要です。

一般的に、会社の理解を得るのは大変です。多くの会社では今も専従義務(ヨソの仕事やっちゃダメよ)が求められます。

皆さんにお伝えしたいのは「世の中、言ったもん勝ち」だという事実です。

筆者の所属会社でも専従義務はうたわれています。ですから、常識的には社員の身分をキープしつつ、起業準備なんてできないルールになってます。

じゃ、会社を辞めて徒手空拳でガンバるしかないのか?というとそれは違うみたいなのですよ。
筆者は、社員会(労働組合)「これこれで独立準備をしたいんだけど、会社にコッソリやるのは性に合わない。堂々とやる方法はないだろうか?」という相談を持ち掛けました。

すると、ものすごく意外なアドバイスをもらえたんです。

「あなたのように定年まで数年の方の場合は、会社としても独立を支援したいと考えている。そのためのガイドラインも実は整備している。ただ、若年層に次々と独立されてしまうと会社として困るのも事実なので、あまり公にはしたくない」ということだったのです。

このおかげで筆者は晴れて副業(起業準備)を行っても良いことにしていただいたのです。

この制度を利用できたおかげで、筆者は個人事業主としての登録、商工会議所への登録、具体的な営業活動を堂々と始めることができました。

まさに言ったもん勝ちを地でいくような話でした。

ですが、考えてみればそれほど不思議な話ではありません。
会社にとってもベテランが多ければ当面の運営はラクですが、誰もがいつかは引退します。でも会社をたたむわけにいきません。生き続けるには若いメンバがベテランなしで回せる体制にもっていかないといけないのです。

ベテランが卒業して独立起業することは会社にとっても新陳代謝にもなり、プラスなのです。筆者の所属会社と同じ発想の会社はたくさんあることでしょう。

是非、皆さんも一度は会社と交渉をしてください。
こういった交渉は自分の上司としてもムダ(こんな事情は知らない)ですので、人事部や労働組合に話を持っていくのが正解だと思います。

3時間の確保

上の2つに比べれば、はるかにハードルは低いのですが、サラリーマンしながら営業活動するのは結構大変です。
誰だって休みたいときもありますし、サラリーマンとしての仕事を優先せざるを得ませんから、先方との約束がなかなかしづらいんですよね。

これについては、退職前の1年だけ使えるウラワザがあります。
有給休暇のフル活用です。

これも会社によりますが、サラリーマンなら有給休暇があります。大き目の会社なら年間20日、翌年繰越を使えば40日の休暇があるという方も多いでしょう。

これをすべて営業活動用に使うのです。
毎週水曜日とか木曜日を事業主としての営業活動の日と決めてしまい、毎週休暇をとるわけです。(もちろん上司や同僚には平身低頭して協力を仰いでください)

実際にカレンダーを確認するとわかりますが、年間52週あるとはいえ、祝日や、長期休暇もあるため、40日あればほぼ1年間を通じて週に一度の休みがとれます。

つまり退職の1年前であれば、サラリーマンのまま毎週一日は事業主の日が作れるのですよ。
これを利用すれば、かなり積極的に営業活動が行えます。
最終出勤日の後、有給休暇消化のために一か月休むという話をよく聞きますが、独立するつもりであれば、実にもったいない使い方だと思います。

この記事が、独立したいけどどうしよう???と悩んでる方の一助になればとてもうれしいです。

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