28歳(5年前)の時に記録してた、永上裕之の起業家としてのメモ。

この自己紹介の記事は、2015年11月(当時、28年歳)の時に書いた人生についての長文です。
過去記事ですが、当時の気持ちをリアルに綴っています。
よかったら読んでみてください。

学生時代の話

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インターネットと出会って感動しました。

1986年12月8日生まれ。O型。福井県出身です。

中学生時代に、インターネットに初めて触れました。チャットとかBBSで知らない人とやりとりをするのが好きでした。当時は、「ハガキ職人」と言ってラジオに投稿とかをしていて、そのリスナー同士で交流するホームページとかを作っていました。

高校生時代は、さらにホームページを作るのが楽しくなってきて、ラジオが好きだったのも相まって「インターネットラジオの配信ポータル」を作り、当時は今と違い、ネットに音声をmp3でアップするのが難しかったので、カセットテープをお送りいただき、その音声をパソコンに取り込み、音声編集ソフトでBGMをつけたり、音声加工などをしてアップをするということをしていました。

高校を卒業後は、ホームページ作りや、音声・映像編集を本格的に勉強したい!と思い、福井から上京し東京の映像制作を学ぶ専門学校に入学し、主に映像制作の勉強をしました。

また同時に、東京に上京後は、高校生時代にインターネットで知り合った人達にお会いすることができ、色々とよくしていただき、ホームページ制作に関するイロハを教えていただいたり、色々なサークルに参加したり、アルバイトやインターンに参加させていただき、今やっている仕事の基礎となることを色々と学ばせていただきました。

約4年間のサラリーマン生活

専門学校の在学中に、web制作会社に就職し、その後、約4年間ほど営業マンとして勤務していました。

4年間で3社を経験したのですが、全て法人向けの営業マンでした。 今はwebディレクターと経営に関する業務がメインですし、インターネットサービスを運営する会社の代表が「元営業マン」と言うのは少数派な気がします。

ただ、3社目を退社後、すぐに起業したのですが、この4年間の営業マンとして経験があったお陰で、起業後もなんとか会社を継続出来ていると思っていまして、当時働かせていただいた会社には、本当に貴重な経験をさせていただき感謝しております。

サラリーマン時代に運営してい非モテSNS

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英国の高級紙「The Times」に特集いただき、結婚報告も頂いた非モテSNS

2008年11月にサラリーマン時代にサラリーマンをしつつ、現在運営している「非モテ+」の前身となる「非モテSNS」というサイトをオープンしました。

このサイトのコンセプトは、「恋人出来たら即退会」というルールがあるSNSで、このサイトがきっかけで、150人規模のオフ会をしたり、英国の高級紙「The Times」に特集いただいたり、サイトのユーザーさん同士が「非モテSNSがきっかけで結婚しました!」というような報告をいただいたり非常に嬉しい経験をさせていただきました。

非モテ+のおかげで、インターネットの向こう側にいる人というものをリアルに感じる経験ができたことが、現在の活動にも生きていて、その1つ1つの経験が「サイト運営に魂を込める」という行為のきっかけをくれた大事な経験でした。

2010年4月1日に起業

23歳で起業したものの、右も左もわからない暗中模索状態が続く

そんなサラリーマンの経験や、個人活動の経験を踏まえ、「もっと多くの人に使ってもらえるサービスを運営したい!」ということで、個人活動の延長線上的な感じで、脱サラをし、起業をしました。

現在、非モテ+(当時の非モテSNS)は法人での運営となっておりますが、当時は「非モテSNS以外のサービスもヒットさせるぞ!」という思いから非モテSNSのサービスは私個人で運営をし、法人ではそれ以外のサービスを色々と立ち上げて頑張っていました。

それでも、なかなか非モテSNSを超えるサービスが作れず挫折の連続でした。

そして、そんな「勝手な自分のプレッシャー」に押しつぶされそう・・・。という心情をブログで吐露したところ、色々な経営者の先輩に温かい言葉をいただき、自分なりのやりたいことや、実現したいことなどが少しずつ明確になってきました。

web業界 → EC業界にシフト

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2012年(当時・25歳)に敗北宣言

その後、徐々に自分の武器や、自分がやりたいことを見つめ直し、今で言う「スタートアップ」的な派手さとはかけ離れた、EC(ネットショップ)事業を開始することにしました。

そして立上げることとなった、メンズファッションプラスは、雑誌に載っているような「ファッション好き」のためのファッションを扱うショップは沢山あったのですが、私のような服に興味がなく、むしろファッション的にも攻めてない「無難なファッション」を求めている人にとって使いやすいサイトを作りたい!という思いから始まったサイトです。

さらに少し変わった機能として、非モテ+のサイト運営からの想いもあり、「モテたい」と思った人に向けて「マネキン買い」という1クリックで全身コーディネートを一式購入できるような機能などがあるサイトです。

また当時、

「イマドキの起業のしかた」は私の中では間違いだった。起業して、2年半の振り返り。

というエントリーを書いたのですが、起業して2年半という月日が経ち、個人でホームページ制作を始めてから10年以上経ったタイミングでしたが、当時は25歳をむかえたということや、会社は1人でやっているんじゃない!ということや、自分のできること・できないことなどを見つめなおしたときに、敗北宣言に至りました。

少しこのニュアンスが伝わるかわからないのですが、今風な言葉だと「スタートアップ」という言葉が近いと思うのですが、その当時に私が感じていた同世代の起業家達が目指しているビジネスの方向性を「イマドキの起業」とよんでいました。

私が20代前半で起業したときは、今とは少しだけ違い、今のような「大手企業にバイアウトを目指そう!」とか「シリアルアントレプレナー、エンジェル投資家の存在」みたいな文化が今程なく、どちらかと言うともう少し選択肢が狭かった印象を感じていて、もっとマッチョに「世界を狙えるサービスを作らないといけない!」「ビジネスモデル的にスケールするものが望ましい!」というようなNo1を狙え!という風な空気感があった気がします。

※ただ、今になって冷静に振り返ると、年齢的に焦っていたり、資金調達に関する話をする機会が多く、必要以上にバリエーション至上主義にバイアスがかかっていたのかなとも、今だと思えたりもします。

そんな文脈の中で、私自身も「webサービスで世界展開するような大きなサービスを作るぞ!」と息巻いていたのですが、その才能はなかった。と諦めたという意味での敗北宣言でした。

しかし、その敗北宣言のお陰で、今はメンズファッションプラスや非モテ+や会社のスタッフの人達と、濃度の高いコミュニケーションができていて、ある意味で、今の生き方があるのは、25歳になったタイミングで1つの夢を諦めたことがきっかけだったと思っています。

そして、当時の決断は色々と苦しい決断で良いことばかりではなかったですが、全体としては間違った決断ではなかったと思っています。

そして、現在の挑戦

借金も1億円近くありますが、個人と会社の「夢」のために、頑張って生きています。

そんな苦渋の決断を経て始まった、メンズファッションプラスですが、現在3年以上運営を継続できており、累計売上8億円、会員数は2.5万人の人に服をお届け出来ております。(プレスリリース当時です。)

もともとは、「自分自身が使いたいな~。」ぐらいの軽い気持ちで始まったサービスが、色々な人達の力を借り、ここまで大きな規模で多くの方々に提供できていることは本当に嬉しくてたまりません。

起業当時は、「周りの経営者に負けたくない!」みたいな気持ちで軸がブレブレだったと思いますが、現在は、商品購入者に書いていただけるレビューを毎日見るのが生きがいの1つでして、このレビューがある限り、目の前のお客様に対しての満足度を上げていく。という軸をブラさずやっていける自信があります。

ただ、当然、経営をやっていく上で25歳でアパレルの通販事業を立ち上げるというのは大変なことも多かったです。

かなりざっくりになりますが、通販事業はリアルの店舗と違い、1日100人の購入者であっても、1日1人の購入者であっても「固定費」と言われるものは1/100になることはありません。その為、1日☓☓万円という売上にならないと固定費をカバーできない。という、「損益分岐点」がありますので、その損益分岐点になるまでは当然赤字が続きます。

うちの会社は、最初はホームページ制作などの受託事業との二足のわらじでなんとか、その赤字分を補填していた時期もあったのですが、かなり早い時期で、「赤字であっても事業に集中して、お客様の満足度を上げたい!」という思いから赤字であっても、借入でやりくりをする決断をしました。

また、当然ですが、広告費の先行投資であったり、何より「服の在庫」のお金も必要になりますので、最初の1年間の立上げだけで、3,000万円~5,000万円ほどのお金が必要でした。今思えばよく無事、立ち上げることが出来たなと思いますし、当時お世話になった方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

お陰様でサイト立ち上げ後、売上や利益は増えているのですが、それでも現時点で1億円近くの借入があります。また、投資いただいている私以外の株主の方などのお金もありますので、そういった金額も含めると、1億円を超えています。(出資いただいたお金をどう捉えるかは色々価値観があると思いますが、個人的には、代表取締役という立場としては、権限を委任された立場としても、非常に責任が重いお金だと思っています。)

そして、よく、「1億円を超えると感覚が麻痺してくる。」という話を聞くんですが、それはちょっと良く分からなくて(笑)

私自身は、未だに寝る前に「うおーーー、明日も頑張らないとな~~~~!!!!!!」と毎日、奮起して寝てるぐらい相当なプレッシャーを感じています。

※ただ、この話を両親や友人などにすると、「えっ!?1億円近くも借金あるの!?」と言われるのですが、ちゃんと毎月滞り無く返済しているのでご安心くださいませm(_ _)m これは両親にも、何度も電話で説明しているのですが、手元資産(預貯金や服の在庫など)が0円で、1億円近い借金がある。という状況ではなく、直近だと黒字の月も徐々に増えてきていますので、お母さん、もう少しでちゃんと良い報告できるように頑張ってますので、少しだけ待ってもらえると嬉しいです(笑)

そんな中、

Web業界からEC業界に行ってブチ当たった、皆が教えてくれない「EC業界の見えない壁」の正体を、もやっと掴めました!

というようなエントリーでも書いたのですが、なかなかweb業界 → EC業界に業界をシフトした大変さもあり、ノウハウがなかなかなく、日々奮闘している、なかなかエキサイティングな毎日です。

なので、実は借金のプレッシャーなどもあり、ここ3年ぐらいは「一歩間違えれば自己破産だ・・・」というプレッシャーと隣合わせである緊張感が、ず~~~~っと継続していまして、そういったことが原因で、なかなかプライベートでゆっくりと友達と過ごす。というような時間も減ってしまいました。。

一時の幸せを追い求めるのであれば、当然、そんな緊張が張り詰めた生活というのは健全ではないと思います。

ただ、私は「起業家」ですので、特定のコミュニティの中で評価されることに喜びを感じるため会社をやっているわけでも、バイアウトしてポケットマネーを増やすことが目標でも、ましてや、手元の借金を返してその緊張感から解き放たれることがゴールでもありません。

ですので、色々なことがありましたが、「大きな目標にチャレンジできる環境にある」という現状は、10年前に上京してきた自分からしたら羨まし過ぎるほど、羨ましい状況だなと思っています。だからこそ、後悔しないように、全力で頑張りたいと思えます。

一方で、私が言う「イマドキの起業」的な数字目標を掲げて達成を目指したり、一部のコミュニティの評価から逆算して施策を決めていくようなことには、最近は興味が薄れてきています。

たぶん、色々と挫折が多かったからそういった心境になっているのだと思いますが、今の私はとにかく目の前のお客様の満足度を上げるためにどうすればいいか。と言うことだけと向き合い、家と会社を往復する、そんな現場目線の日々が楽しく充実しています。

それが結果的に、会社の評価に繋がり、世間の評価が後からついてきてくれ、うちで働くスタッフの人達が誇れるような会社になっていれば、それこそ、起業家冥利に尽きると思っています!

ということで、引き続き、頑張って生きていきたいと思いますので、なにとぞ皆さんの応援をよろしくお願いしますm(_ _)m

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