やっぱり言いたいことは秦さん大好き①〜泣き笑いのエピソード〜

「オレンジ色のクレヨンで描いた太陽だけじゃまだ何か足りない気がした」

これを聞いたとき、私は秦沼にハマった。

というほど、現実はロマンチックではなかった。
だったら私にも”ひとみみぼれ”が叶ってよかったのだが。何かにつけ即座にものに反応することが得意でない私は、このときも秦さんを好きになったのは、このフレーズを半年近く聴き続けたあとのことである。

隣で家族が「おちょやん」を見ていて、「秦さん毎日いい声やわ〜」と言っているのを聞いていたし、ひまわりの約束が流行った頃にはドラえもんで号泣し、これも歌えるくらいになっていた私だったが、それまで「歌にハマる」はともかく、「歌手にハマる」という経験をしたことがなかった私は、そこまで興味を抱いていなかった。(そもそも、ひまわりの約束=秦基博が作った、泣き笑いのエピソード=秦基博が作ったくらいの認識はさすがにあったが、ひまわりの約束と泣き笑いのエピソードを作ったのが同じ人、という認識まで至っていたか怪しい。)しかし、ここはやはり秦さんの力か、ドラマ終わりの頃にはかなり「泣き笑いのエピソード」は定着していた。一人で口ずさむほどに。

今にして思えば、私が音痴だったことと歌いだしの音程が秦さんの曲たちの中でも相当繊細で難しかったことが幸いした。一人で「オレンジ色のクレヨンで描いた太陽だけじゃまだ何か足りない気がした〜」と歌っていると家族から絶対そんなんじゃない!と言われ、こうでしょ!と歌い始めた彼女の音程も絶対に違う。「絶対それは違う!」とお互いに言い合うも、正解には辿り着けず教科書を探す。

そのときに見たのがこれ。

「え、秦基博ってこんな顔なん!?タイプなんだが!」
という思いを私は(なぜか)抱き、沼にハマって今に至る。
そして私の(多分)初めてのひとめぼれは、秦さんに奪われましたとさ。大歓迎です。だけど秦さんに関しては、ひとめぼれよりひとみみぼれしたかったなぁという思いは未だに残る。

とまた、秦さんの顔を印象付けた曲であるだけに、最近まで中身をそこまで意識していなかった。これはファンとしては大きな失態……
遅ればせながら好きなところを語ります。

オレンジ色のクレヨンで描いた太陽だけじゃ
まだなにか足りない気がした
涙色したブルー こぼれて ひろがって
ほら いつも通りの空

最初の記事でも書いたような、秦さんの「物事の二面性を意識した歌詞」はすごく好きなんだが、それをこんなにフワッとそれでいて具体的に表現しきった曲の入り。「泣き笑い」という言葉とのリンクの仕方が素敵すぎる。最初に聴いたときには何を意図しているか分かりにくいが、最後まで聴いてリピートすれば、じわじわくる傑作。

転んでも ただでは起きない そう 強くなれる

辛くても、強くなれるから頑張ろう!ってよくあるメッセージだけど、転んでもただでは起きないっていうと、確かに、辛い経験は活かさないと損だよなぁって納得してしまう。しかもそんなに優しい声で言われたら余計に。無理に励まそうとしてるんじゃなくて、この人本心でこう言ってるなと思える。

笑顔に会いたくなるけれど

ここ、私はまだ解釈しきれていないけれど、言い回しが素敵だと思う。ここで、一旦楽したら今笑えるけど、もうちょっと頑張り切って、心の底から笑おうっていうニュアンスなのかな。こういう言葉遣いでまとめられるところが好き。


と、2、3ヶ所選んだだけでも語ることはたくさん。知る→歌える→意味を解釈するまでがめっちゃ長かった曲ですが、これは、リアルタイムでドラマを見ながら毎日聴けたらもっとすごかったような気がしてもったいないことをしたという思いがあります。
私の一筋縄ではいかなかった(?)秦さんとの出会いの一曲。

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