見出し画像

「イシューからはじめよ」を読んで

脳科学の研究⇨マッキンゼー⇨イエール大学で研究⇨マッキンゼー⇨ヤフーという一見共通点の無いような経歴の安宅和人氏が書いた著書です。
問題解決の方法について記載されています。

まず「イシュー」とは何か。
この本では噛み砕くと「本当に意味のある問題」と解釈しました。
数ある問題の中から解決しても大きな価値とならない問題は五万とあります。
その中からイシュー度の高い問題を選別する事が大切です。

またそれに関連して「解の質」も大切となってきます。
これはその文字から読み取れるように「イシュー」に対する質を上げていくという意味合いです。

【良いイシューの条件】

①本質的な選択肢である
「今あるブランドで売れる方法を考えるか」「そもそも新しいブランドに切り替えるべきか」といきなり検討することはなんちゃってイシューに分類されます。
このイシューの前に「市場が縮小しているのか」「競合他社に競り負けているのか」をはっきりさせる必要があります。
一見イシューのように感じる事でも、現時点でそれを検討する段階か否かをはっきりさせる必要があります。そうしなければ後々あの検討は必要なかった、と徒労に終わる可能性があります。
またこれは企業の立ち位置等によっても変わり、シェアの大きい会社のイシューを新規参入の会社が同じように捉えると、同様の過ちを起こす可能性が出てきます。
判断材料として主語の確認が有効的です。
主語をどのように変えても当てはまるような内容はイシューでない可能性があります。

②深い仮説がある
一般的に信じられていることを並べて、その中で否定できる、もしくは異なった視点で説明できるものはないかを探す=カウンター・イントゥイーティブ
例:地動説、相対性理論、量子力学、など
深い仮説をもつためには、このような「常識の否定」の他に「新しい構造で説明する」方法もあります。
新しい構造で説明するための4パターン
⑴共通性の発見
⑵関係性の発見
⑶グルーピングの発見
⑷ルールの発見

③答えを出せる
科学の世界では数百年間答えが導き出せなかった問題もあります。(フェルマーの最終定理など)
これは当時、答えを出しうる手法が見つかっていなかったためであり、優秀な学者は答えを出せないという事を理解していました。
細かく細分化しても答えが出ないイシューは徒労に終わってしまうので、その見極めも重要です。

良いイシューの見極めには自分だけの視点で解決できる事が理想です。

イシュー特定のための情報収集のコツ

①一次情報を収集する
一次情報とは:誰のフィルターも介していない現場の情報
└二次情報は何かしらの色眼鏡にかけられている可能性が孕んでいるため現場を知る事が大切です。

②基本情報をスキャンする
└ファイブフォース(競合他社、新規参入、代替品、事業の下流、事業の上流)にくわえて「技術・イノベーション」「法制・規制」の広がりについてまず考えるます。
└その後「数字」「問題意識」「フレームワーク」を抑えます。

③集めすぎない・知りすぎない
└情報収集にはある程度まで正の相関関係がありますが、閾値を超えると実効的な情報量が増えなくなってしまい、時間の無駄となってしまいます。
└また知りすぎてしまう事で自分の思考・アイデアが無くなってしまったり、常識の問わられすぎたりしてしまう可能性があるため、知りすぎはもっと警戒すべきです。

通常のやり方でイシューが見つからない場合の5つのアプローチ

①変数を削る
②視覚化する
③最終形からたどる
④「so what」を繰り返す
⑤極端な事例を考える

ここまで読んだ結果、私にはまだ早すぎる書籍と判断したため、まとめは以上とします。
もっと知見を高めて出直してこようと思います。
強いて言うならば、現時点でのイシューは「内容を理解すること」かもしれません。

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」 著:安宅和人

英治出版

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?