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日本人がアメリカのRegional Championship(チャンピオンズカップファイナル)に出た話


0、まえがき

 結論からいうと全然勝てなかったんですが、あんまりこういう話もなかったなと思ったりなんだりで書くことにしました。
 アメリカのRegional Championshipがどのようなものかという話だけでもいいのですが、自分の気持ちの供養のために、自分自身が今回どのようにして参加し、どのような結果となったかという私的な話を混ぜ込んで(というか分量は圧倒的にこっちが多い)書いていきたいと思います。

1、あなた誰?

 2つ目の投稿ですがマジック歴の話等はしてなかったのでまずそこから。
 私は大学時代に競技マジックにのめり込んでおり、関東圏+αくらいのPTQを回ってました。PTQはトップ8に何回か行けたけど結局抜けられず、GPは二日目行って賞金取ることはあるけどトップ8が見えるラインまで勝ったことは一回しかない、くらいの実力でした。スタンダードは苦手で、広いフォーマットとリミテッドのほうが得意だし好きです。
 そこから社会人となり、マジックをやる暇もあまりなかったので、元々一番好きだったリミテッドをアリーナでぽつぽつとやるのがマジックとの唯一の関わりに。
 そんな経過で今はアメリカの田舎町(大学はあるが、車がないと生活できないような町)に留学中なんですが、多少時間に余裕ができたので、アリーナでできる範囲で久々に競技っぽいところを触りつつ、近くのカードショップのプレリ等にも出たりしていました。そうしていたところ、ある日、MTGCompanionを眺めていると、そのカードショップがモダンでRCQを開催、さらに、車で30分くらいの場所でも翌日にRCQが開催される、ということを知り、モダンは昔好きなフォーマットだったということもあり、約10年ぶりにテーブルトップの競技マジックへ復帰することになりました。

2、店舗予選を抜けるまで

2-1、アメリカのReginal Championshipのシステム

 日本の競技マジックではプレミアム予選を抜けるか、店舗予選+地域予選を抜けるかするとチャンピオンズカップファイナルに出られる、という仕組みかと思いますが、アメリカでは、店舗予選を抜ければそのまま日本のチャンピオンズカップファイナル(以下CSファイナル)に相当するReginal Championship(以下RC)に出られます。地域にもよるとは思いますが、店舗予選は1人抜けなら20~50人くらいの参加者がいるイメージです。それなら結構簡単に出られるのではないか、という感覚がしたのですが、実際には、アメリカには日本(の都会)ほどカードショップがなく、現実的に参加できるのは毎シーズン1~4程度の店舗しかないので、日本でCSファイナルに出るよりは楽だが、見た目ほど楽ではない、という印象です。

2-2、店舗予選のデッキ策定

 私に与えられた店舗予選のチャンスは2回で、12月2日、3日。当時やってた人にはピンとくる日付だと思いますが、禁止改訂の直前でした。そしてこれも当時やってた人全員が共有している感覚ですが、当時最強だったデッキは誰がどう見てもラクドス想起です。
 私はアメリカで構築をやるつもりがなかったので、手持ちカードを全部日本に置いてきてしまっており、カードを買うところから始まります。日本に残してあるカード資産(モダホラのカードは元々持ってなかったので主に土地)を買うのがバカバカしい、2回しか使わないかもしれないのにあまり値段をかけたくない、という極めてしょうもない理由で、まずリビングエンドと鱗親和に白羽の矢が立ちました。友人から当時日本では《ティシャーナの潮縛り/Tishana’s Tidebinder(LCI)》と《深根の巡礼/Deeproot Pilgrimage(LCI)》を新たに採用したマーフォーク使いの人が継続的に勝っているらしいという話を聞き、これも(安いし土地もあまり買わなくていいので)試したものの、ラクドスにもオムナスにもボロボロにされるのであまりいい感触ではなく、却下。また、鱗親和については、アメリカはなぜかアミュレットが多いのですが、自分で回してみるとアミュレットに勝てるビジョンが全く浮かばなかったので却下。リビングエンドは言わずもがなトップメタのラクドスがきついのですが、鱗対アミュレットのような絶望感ではなく、店舗予選レベルならラクドスまみれというほどでもないだろうと考え、デッキはリビングエンドに決定。

2-3、アメリカ田舎町のカードの揃え方

 ここで問題になるのがどうやってカードを揃えるかということです。
 日本の大都市なら晴れる屋とかBMにでも行けば基本的にあらゆるカードが揃うと思いますが、ここはアメリカの田舎町、カードショップには在庫のないカードばかりです。基本的に直近のコモンアンコモンくらいしか買えないと思って間違いはありません。
 そうすると通販で、ということになるのですが、これまたこの国の特徴で、あまりにも広すぎるので、通販が届くのも通常プランだと2週間弱かかります。ということで、デッキに必要そうなカードは2週間前には根こそぎ注文しておく必要があるのです。
 なお、円安を考慮してもアメリカの通販で買うカードは比較的安いので、そこはいいところでした。

2-4、店舗予選当日まで

 練習相手はもちろんおらず、家事の関係でまとまった時間も取りづらいので、ひたすらMOのリーグを回しました。
リストとしては、当時のリビングエンドは《オリファント/Oliphaunt(LTR)》+《激情/Fury(MH2)》型、《オリファント/Oliphaunt(LTR)》+《緻密/Subtlety(MH2)》型、《カザド=ドゥームのトロール/Troll of Khazad-dum(LTR)》型、に大きく分かれており、どれが勝っているとも言い難い状態でした。ただ、最も苦手かつトップメタであるラクドスには《ダウスィーの虚空歩き/Dauthi Voidwalker(MH2)》の関係で75枚の中に《激情/Fury(MH2)》が必要不可欠であり、《カザド=ドゥームのトロール/Troll of Khazad-dum(LTR)》型は真っ先に却下し、他方で、《緻密/Subtlety(MH2)》よりも《激情/Fury(MH2)》がほしいメイン戦はラクドスくらいしかないにも関わらず、《激情/Fury(MH2)》型だとアミュレットやトロン等の土地コンボに対するメイン戦の相性が著しく下がる上、ラクドスに対しても他の対策がハンデスくらいしか入ってこないメイン戦では《緻密/Subtlety(MH2)》で《ダウスィーの虚空歩き/Dauthi Voidwalker(MH2)》を1ターンずらせばサイクリングからそのまま続唱して勝つ展開も多く、そもそも悲嘆フェインの動きに対しては緻密のほうが強いなど、メインに適しているカードは《緻密/Subtlety(MH2)》であると考え、《激情/Fury(MH2)》はサイドに落としてメイン《緻密/Subtlety(MH2)》型で行くことにしました。(ちなみに、MOではラクドスがあまりにも多かったので、当時MOで大きな大会に出るならメイン《激情/Fury(MH2)》で行った可能性が結構あります。)
 禁止改定前の話なので細かいリストは省略。

2-5、店舗予選

 当日朝、満を持してカードショップに向かうと、開催場所が違うと発覚。同じく間違えていた2人ほどと併せて車をかっ飛ばしてなんとか開催場所にたどり着くというロケットスタートをかましました。
 そんなこんなで暗雲が酷かったのですが、参加者23人の店舗予選の結果は、
R1鱗親和 〇〇
R2青白兵士? 〇〇
R3ラクドス 〇〇
R4グリクシスコントロール 〇〇
R5 ID
QFグリクシスコントロール 〇〇
SFトスられ
F ラクドス 〇〇
と運良く一発抜け。ラクドスを2回踏んで大層嫌な気持ちだったのですが、《緻密/Subtlety(MH2)》しっかり引く、ハンデスの返しに続唱を引くなどの豪運を連発して乗り越えました。
 翌日の禁止改訂では《悲嘆/Grief(MH2)》が禁止されないことを祈っていたところ、まさかの《激情/Fury(MH2)》(と豆)Ban。一度もキャストせずに逝去されましたが、まぁデッキが消滅したわけではないので一安心でした。

3、RCまで

3-1、デッキ選択~激震のヨーロッパRCとカルロフ邸~

3-1-1 ヨーロッパRCまで

 流石にRCに参加するとなると、カード資産がどうこうとは言ってられなかったので、ベストデッキを模索することになりました。
 普通はチームで調整する人が多かったと思いますが、アメリカで一人きりの私には頼れる人はなし。そこで役立ったのがデータです。
 まず禁止改定後の環境初期にアップされたマッチアップマトリクスがこちら。(以下、添付するマトリクスはいずれもhttps://mtgdecks.net/から引用しています。)

まだこの頃はトロンが息をしていた

 サイが最多であり、土地コンボとヨーグモスに有利が付く形で勝率が高く、極端に苦手な相手もリビングエンドくらいしかいない。ヨーグモスとアミュレットタイタンは、サイ以外にはまんべんなく強いがサイに弱い。そして使用者が少なく見切れていますが、《激情/Fury(MH2)》禁止で死んだと思われていたラクドスも高い勝率を誇っていました。店舗予選で使用した我がリビングエンドについては、サイに強く、苦手だったラクドスが激減した関係でこれまた悪くない勝率。使用者が少なめのところに目を向けると、鱗とドメインが高勝率。ただ、鱗は店舗予選のときに感じたアミュレット無理問題が解決しておらず、ドメインは使用者が現在多くそしてこれからも多いであろうサイに不利というところが厳しいように感じられました。
 以上から、この段階では、サイは有力候補であり、サイとラクドスの今後の数次第では雑多に強いアミュレットタイタンもありえる、また、ラクドスも要注視、という印象を持ち、サイを練習し始めました。
 続いて上がってきたデータはこちら。

もうだいぶ今に近い

 ラクドス、復権。このデータ上ラクドスは、全体勝率はトップ、上位デッキとの相性をみても、サイとは互角、土地コンボには有利、上位で苦手なヨーグモスもどうしようもないというほどではない、と、良い要素が揃っています。さすがにこれは回さないわけにはいかないだろうと思い、2リーグほど回してみたのですが、サイと互角というのはあくまで当時のサイがラクドスをさほど意識していなかったからではないか(論争がメインに3取られているなど)、土地コンボにもいうほど有利がついているわけではないのではないか、という印象を抱き、それならサイでラクドスを意識して倒す側に回る方がよかろうと判断。逆に、ラクドスが減ることもないだろうと考えたため、アミュレットとリビングエンドも候補から外れ、本戦はほぼほぼサイでいいかなと考えるようになりました。
 そしてこの次は今回の分岐点であるヨーロッパのRC、これはアメリカと日本のRC本戦の2週間前でしたが、ラクドス界に激震が走ります。

3-1-2、ヨーロッパRC

 ラクドス、死亡。上述したとおりきちんと意識されるとラクドスはサイに不利と考えてはいたのですが、ここまではっきり出るのはかなり衝撃的な結果でした。さらに、ラクドスのプレイヤーは、アミュレットやイゼットマークタイドのようなその道のプロというよりは、メタ上の立ち位置がいいからという理由で使っていた人が多いように思われ、この結果を受けるとRC本戦ではラクドスが程度はともかく減ることが見通されるようになりました。
 その後のMOでは、MO特有のメタ推移の速さによりみるみるラクドスが減少していき、サイが完全な一強体制を確立しました。また、ラクドスが減少し、サイが増加すれば、当然リビングエンドとしては天下です。概ね禁止改定直後の環境までメタが一周したといえるでしょう。
 こうなるとサイとリビングエンドのどちらかということになるのですが、これは偏にラクドスが本戦でどれだけ減るかということにかかっています。アメリカRCのメタ推移速度がどの程度なのか、経験値がないため全く読めず、カルロフ邸発売を迎えることになりました。

3-1-3 カルロフ邸発売からRC前日まで

 当初私は、カルロフ邸についてはサイが《好奇心の神童、ケラン/Kellan, Inquisitive Prodigy(MKM)》をサイドに取るかどうかくらいかなという見方をしていたのですが、瀬畑さん(イチカワユウキさん)の放送を見ていたとき、サイには必ず諜報ランドが入る、入るまでは回す気が起きない、との旨の発言があり、衝撃を受けました。急いでこの点を意識しながらサイを回してみると、サイは2マナ以下のアクションが少ないデッキであることから、2ランドでのキープ率と安定感が段違いになることがよくわかります。また、リビングエンドは関係ないと思っていたのですが、これまた瀬畑さんに可能性を指摘され、実際に入れてみると、《気前のよいエント/Generous Ent(LTR)》と《オリファント/Oliphaunt(LTR)》のバリューが格段に上昇しており、こちらもキープ率と安定感が段違いに上昇していました。
 また、もう一つの衝撃が《ギルドパクトの力線/Leyline of the Guildpact(MKM)》です。《ドラコの末裔/Scion of Draco(MH2)》とのコンボは、一見ふざけているように見えますが、実はサイはこれに対する対抗策を持ちません。サイド後に力戦を割るのは明らかにテンポ損であり、速度のある対ドメインでこれは致命的です。ドメインはサイとの相性が悪いことが唯一にして最大の問題だったので、本戦はドメインがそれなりに勝ち上がるだろうと予想しました。
 さらに、この当時、MOでは、サイが数を減らしつつありました。理由はおそらく、《軍団の最期/Legion’s End(M20)》をメインから取るラクドスが出現する、リビングエンドが増加するなど、ヨーロッパRCで一強であるということが強く意識された結果、メタカード・デッキが増えすぎていたことにあります。そして、《ギルドパクトの力線/Leyline of the Guildpact(MKM)》型ドメインが増えるならば、あまりこのマッチアップを回すことはできませんでしたが、サイはこれには有利とは言い難いように思われました。
他方で、リビングエンドは、ドメインはサイドの白いヘイトカードがきつく、苦手デッキの部類ですが、《ギルドパクトの力線/Leyline of the Guildpact(MKM)》はほぼ無駄カードなので、むしろ相性が向上していると思われ、現にMOでも数を増やしていたことなどから、ポジションを上げていると感じました。
 そのようなことを考えながら本戦前日、車で1時間、飛行機に4時間という長距離移動を経て、会場でラストチャンス予選のデッキを見て回っていると、なんとラクドスが目につく範囲にゼロ!アメリカRCはメタ推移がそれなりに早いらしいという感覚を得て、デッキはリビングエンドに決定しました。
 その後は特にサイドイベントに参加したりもせず、今回の開催地であったデンバーでの観光をほんのりと楽しみました。イタリアンとメキシカンが美味いというアメリカあるあるです。

3-2、RC当日

3-2-1、デッキリスト

 そんなこんなでリビングエンドに決定しましたが、リストはこちら。

 ベースにしたのはヨーロッパRCトップ8のリストです。特徴的なのは、《カザド=ドゥームのトロール/Troll of Khazad-dum(LTR)》なし、《波起こし/Waker of Waves(M21)》4枚、《沈んだ廃墟/Sunken Ruins(2XM)》と《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth(PLC)》の両採用、《緻密/Subtlety(MH2)》《死せる生/Living End(TSP)》いずれも4枚、諜報土地2枚、《オリファント/Oliphaunt(LTR)》3枚、といったところだと思います。
 青いデッキに相対したとき、《死せる生/Living End(TSP)》はデッキから尽きる可能性が十分にあり、これは《忍耐/Endurance(MH2)》でもない限り即座に負けに直結するので、4枚絶対に必要です。そして、サイが多いのは明らかであり、数が減らないように見込まれたイゼットマークタイドはこれと後述の黒黒の土地の有無で勝率がかなり変わってくるので、4枚取るほかないと考えました。そして、同じく青いデッキ相手と、それから同型において重要になってくるのが、黒黒が出る土地です。これらのマッチアップでは、悲嘆を素撃ちできることがかなり重要であり、特に、同型だとピッチはカードが減るためあまり打ちたくないというレベルです。自分が最もポジションの良いデッキとしてリビングエンドを想定している以上、勝ち上がればどこかで絶対当たると確信していたので、黒黒が出る土地は1枚は必須、できれば2枚ほしい、と考えていました。
 そして、《緻密/Subtlety(MH2)》に関しては、メイン最強と言われているリビングエンドがメインで負けうる展開のかなりの部分(土地コンボのカーンやヨーグモス本体)をカバーできるカードであり、サイクリングの枚数との兼ね合いで可能ならば4枚取りたいと考えていたところ、上述のとおりヨーロッパRCのリストは《波起こし/Waker of Waves(M21)》を増やして速度を多少犠牲にする代わりにサイクリング濃度を上げることでこれを解決しており、スマートだと思い実際に回すと普通に回るため、採用。
 諜報土地はとにかく強く、2回以上したいことが多々あり、かつ青い諜報土地は色マナとの関係でも最適だったため、2枚は確定。3枚目を《沈んだ廃墟/Sunken Ruins(2XM)》の代わりに取るか直前まで悩んだのですが、イゼットと同型でのガードを下げるのを嫌って結局2枚で終了。そして諜報土地が強いので普通は意思切る者の3、4枚目が採用されているスロットにも《オリファント/Oliphaunt(LTR)》を採用。
 サイドはフェアリーの忌み者、拭い去りあたりがちょっと変なカードかと思います。忌み者は、当たると考えていた同型用の墓地対策を増やしたかったというのと、自発的にクリーチャーを墓地に送られてしまう鱗親和とヨーグモスに対して後引きで使えてかつコストが軽いものが欲しかったところ、これが要求を満たしていました(実際鱗親和とヨーグモス相手にこれで1本ずつ取った)。拭い去りは刹那とバウンスの組み合わせにより《ダウスィーの虚空歩き/Dauthi Voidwalker(MH2)》や電結の荒廃者に対して強く、ドメイン相手にカウンターを無視しながら打てるパーマネント対処である、といったところを買って採用(こっちは特に活躍せず)。

3-2-2、本戦等

 というわけでいざ本戦。
 本場のRCQは参加者1000人超えのお祭りであり、抜けた店舗名と州が書かれたバッジが配布されるなど、まさしく広大なアメリカの各地の代表者が集まったアメリカ最強決定戦という趣。いやがおうにもテンションは上がります。
 結果は、
R1サイ ✕✕
R2ヨーグモス ◯◯
R3ヨーグモス ◯✕◯
R4オムナス ◯✕✕
R5ドメイン ◯✕✕
R6サイ 〇〇
R7ドメイン ◯✕✕
 3-4でいいところもなく死亡。R1のサイは1本目微妙なミスで落とし、R4のオムナスもミスがなければワンチャンは作れていたなど、明らかにプレイに精細を欠いていました。そうしている間に《ギルドパクトの力線/Leyline of the Guildpact(MKM)》が入っていないドメインに2回当たってボコボコにされて死亡と、あっけない幕引きになりました。
 意気消沈しながらも、翌日は204人参加8人抜けというかなりおいしいRCQがあったので、これに参加するためにホテルに帰って睡眠。ちなみに409人8人抜けが事前告知されていたもので、それが定員オーバーになったため急遽追加されたというものです。ウィザーズとの距離が近いからかフレキシブルで太っ腹。
 そして翌日の結果は、
R1ドメインサイ 〇✕〇
R2ヨーグモス ◯✕◯
R3鱗親和 ◯✕◯
R4ヨーグモス ✕〇〇
R5独創力 ✕◯✕
R6ラクドス 〇〇
R7ラクドス ✕✕
 死亡。R5~R7はいずれも実質バブルだったのですが、R5は執政官のハンデスを忘れて負け、R6は勝つもR7でなぜかめちゃくちゃオポ下の相手とマッチングさせられてR7でIDできず(日本のレベル2ジャッジのお話によると開催側の設定の問題とのこと…)、そのまま苦手なラクドスに轢き殺されて負けと、かなりストレスフルな体験になりました。

4、振り返り等

 今回リビングエンドはベストデッキだったことで知られています。

青白が実は勝ち組?

 それにもかかわらず結果が全く振るわなかったのは、シンプルに実力や当たり運等もありますが、第一には凡ミスがめちゃくちゃに多かったためです。これは今振り返ると、睡眠不調が大きかったように思います。
 というのも、アメリカは広すぎるため、国内でも時差があります。今回は前日入りして現地の時間に沿って生活をしたのですが、今思い返すと夜はめちゃくちゃに眠いのに寝付きは悪く、朝は5時頃に目が覚めてしまっていました。明らかに体が時差に対応できていません。他の参加者と話していると前々日に入っている人も多く、アメリカという国だとそちらが正解だったように思います。あるいは、開き直って元の生活地の時間で動いてしまうのもありだったかもしれません。
 また、リストもブラッシュアップが足りていたかかなり疑問です。具体的には諜報ランドの枚数、意思切る者や波起こしの枚数等。1月以降の練習はほとんどサイに充ててしまっていたこともあり、もう少し早く諜報ランドの可能性に気づけていれば、諜報ランド入りのリビエンの自分なりの最適リストが見えたと思うのですが、正直あまりピンとハマった感じもしないままに本戦を迎えてしまいました。
 それはそれとして、アメリカのRCはハイレベルな大量参加者のお祭りという感じでとてもエキサイティングだったのは前述のとおりです。日本でもこのようなイベントがあるととても良いのですが、様々な制約の中で現在の店舗予選+地域予選の形式が取られているのでしょうし、なかなか難しいのでしょう。
 モダンホライゾン以降毛嫌いしていたモダンは実際にやるととても面白かったというのもありますので、今後もモダンは触っていくような気がしますが、今はスタンダードシーズンに移ってしまい、それを追うのはなかなか厳しいので、しばしアリーナの世界に戻ることにします。
 日本に帰国後にどこかでお会いしたらどうぞよろしく。
 これを読んでる方で万一アメリカのマジック事情について何か知りたい方がいれば、ぜひお尋ねください。可能な範囲でお答えします。


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