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季語の花 5月

薊(あざみ) 
    立ち入れぬ野原すつくと薊咲く
勿忘草(わすれなぐさ)
    勿忘草瑠璃色いかす鉢選び
金盞花(きんせんか)
    果てしどもその色果てぬ金盞花
都忘れ(みやこわすれ)
    愛しくも都忘れの時がきて 
リラ   
      リラが舞う香り拡がる大通り 
牡丹(ぼたん)
    闇夜にも色淡く咲く牡丹かな
矢車草(やぐるまそう)
    矢車草誰が植えたか築山に
葉桜(はざくら)
    葉桜や毛虫も寄せぬ強し香
桐の花(きりのはな)
    高貴なり降りくる香り桐の花 
雛罌粟(ひなげし)
    雛罌粟を押花にして試合前 
石楠花(しゃくなげ)
 ウェディングドレス石楠花色へ出窓かな 
若楓(わかかえで)
    里帰り若楓捥ぎ負ぶさる子
渓蓀(あやめ)
    優雅なりあやめが覆う櫛形山
筍(たけのこ)
    立ち昇るふしでも美味し淡竹の子
鈴蘭(すずらん)
    入笠山鈴蘭もとめ夜明け道
栃の花(とちのはな)
    蜜蜂や香りも運ぶ栃の花
薔薇(ばら)
    階段を昇ればかをり薔薇の園
アカシアの花(あかしあのはな)
    アカシアの雨にうたれど死ぬ気なし
山法師の花(やまぼうしのはな)
    手をいれぬ山法師の花ちらほらと
柿若葉(かきわかば)
    柿若葉雨宿りする広さなり
忍冬の花(すいかずらのはな)
    つり橋を渡る勇気を吸葛
金雀花(えにしだ)
    金雀花や黄色がたわむフェンス越し
蜜柑の花(みかんのはな)
    暗闇や蜜柑の花が招く路
棕櫚の花(しゅろのはな)
    傾きて酒屋の裏に棕櫚の花
罌粟の花(けしのはな)
    赤白と僅か一日罌粟の花
朴の花(ほおのはな)
    腰伸ばす田植えが昼に朴の花
茨の花(いばらのはな)
    初デート丘へと続く花いばら
麦(むぎ)
    陽を上に廻す音よく麦をこく
卯の花(うのはな)
    卯の花や一房のぞく垣根より
てっせんか(鉄線花)
    集め植う妻の実家にクレマチス
アマリリス(あまりりす)
    たて笛やさいしょの曲はアマリリス


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