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今日の季語 2022/3月

春帽子(はるぼうし)
   はにかんで鍔をくるりと春帽子
磯巾着(いそぎんちゃく)
   磯巾着我慢越しそうな湯加減
よなぼこり
   捨て難し花柄マスクよなぼこり
紙風船(かみふうせん)
   紙風船電球目掛けあげる音
啓蟄(けいちつ):二十四節気季語
   啓蟄や毛布何処や目覚めぬ手
暮遅(くれおそ)し:「暮れかぬる」
   延長へ三角ベース暮遅き
如月(きさらぎ):陰暦二月の異称
   きさらぎや指の離れぬしつけ糸
芽吹(めぶ)く:「芽ぐむ」
   水やりの忘れた鉢も芽吹きたり
受験子(じゅけんし)
   受験子へ教えしゲーム焦り親
根分(ねわけ):「株分(かぶわけ)」
   鉢増えて狭き庭占む根分かな
春怒濤(はるどとう):「春濤」
   いまここで浮かぶ思ひ出春怒濤
卒業歌(そつぎょうか):「卒業式・卒業生」
   卒業歌瓦礫掻き分け歌えるか
地虫穴を出づ(じむしあなをいず):「地虫出づ」
   解け如し蔓延防止地虫出づ
春の鳥(はるのとり):「春禽(しゅんきん)」
   鎮守の森声音いろいろ春の鳥
春の愁(はるのうれい):「春愁ひ・春怨」
   春愁ひ便座ヒーター温度下げ
接穂(つぎほ):「接木苗」
   かねてより選びつぎ穂の未来像
蘆牙(あしかび)
   芦牙やけふしか見せぬ水模様
鶴帰る(つるかえる):「鶴去る」
   鶴帰り鶴写す人なき田圃
芽柳(めやなぎ)
   芽柳や蛇行走行頬かすめ
春嶺(しゅんれい)
   春嶺や鳥あらわるも捕りゆかず
中日(ちゅうにち):二十四節気季語「春分」の傍題。
   お寺へと帰りは蕎麦やお中日
燕(つばめ):「つばくらめ・つばくろ・飛燕(ひえん)・初燕(はつつばめ)」
   五六羽の玄関の声初燕
春星(しゅんせい):「星朧(ほしおぼろ)」
   さきにゆくあなたは何処星朧
紫雲英田(げんげだ)
   ごろごろと紫雲英田甘き蜜にほふ
春(はる)コート:「スプリング(コート)」
   春コート鏡はどこと生地選び
残雪(ざんせつ):「陰雪(かげゆき)・雪形(ゆきがた)」
   残雪の鶴のだんだん太くなり
初花(はつはな):「初桜」
   初花を待ち望む日の荒れ模樣 
雲雀(ひばり):「初雲雀・揚雲雀(あげひばり)・告天子」
   パーキング喋り続けしひばりかな
木蓮(もくれん):「もくれんげ・紫木蓮・白木蓮」
   木蓮や一気に開く速さかな
雪柳(ゆきやなぎ):「小米花(こごめばな)・えくぼ花」
   車椅子頬にやさしく雪柳
糸遊(いとゆう)
   糸遊やカバン五つも持たされて

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