俳句　舞いあがれ　3月

#朝ドラ俳句 #舞いあがれ #kigo
3/31
夏立つや点呼のレ点飛行前
喫茶店かつての仲間今朝の夏
ばんば乗せ初フライトのさやかな日
白い波空澄む五島縁取りぬ
五月晴ばらもん凧や風に向く

夏始風を迎へて舞ひあがれ
3/30
五月晴れ歌集抱えて巴里を発ち
夏近し紙飛行機を飛ばし路地裏
玄関へ五月の風や父運び
かささぎや五島へ溢し流れ星
五島へとばんばの夏の海光り
3/29
梅雨晴間動けない空だけの庭
五月闇点滅灯の呆けて見え
密避けて人を集めてさみだるる
さとごころ五島の夏のばんばかな
ロックダウン飛行機あらず巴里の秋
3/28
父の夢父友の夢冬空へ
公園の黄色い柵や花吹雪
花の宵二人で生きるプロポーズ
巴里の秋今誰の声聞こえるか
屋根裏の珈琲きらし冬の巴里
3/27
秋寂や娘の問はれパパは巴里
九月尽飛行試験のスケジュール
鰯雲声ふと聞こえ知らぬ町
ばんば見ゆ五島の本の秋祭
屋根裏の珈琲の湯気巴里の秋
3/24
歌詠みの丁字路の先吊し柿
食卓の空の湯呑の茶園の香
ドローンへと夜仕事増えて人部品
冬初めばんば手を出し古本屋
絵手紙の救い兆巴里の春
3/23
秋風に空飛ぶ車道遠し
秋の空志の文字肝の開発者
プレゼンの浮上試験や秋の空
長崎のドクターヘリや秋高し
行く秋や過去の歌集を引き出しに
3/22
ラグビーや珈琲店のランチメニュー
爽やかな知らせ何度も今朝も来て
仏前に覚悟の誓ひ秋澄む日
プレゼンの試作試作の秋の暮
秋に詠む裏読み解けぬ婿の歌
3/21
旋盤の切粉の光り文化祭
蚯蚓鳴く浮上試験の浮かぬ顔
歌詠めぬ歌人誘ひ秋の蝶
雁雲に空の想ひへ巡り逢ひ
夢叶ふ行き来の出来て秋の空
3/20
人載せてドローン春へ万博へ
手に馴染みカーボンファイバー冬日差
写真集五島のばんば春気分
もこもこと着ぶくれ春の面接へ
それぞれと試作作集冬の夜
3/17
すり減りて玄関マットあかのまま
天高し新し世界古本屋
秋の大阪ラヂオ復活夜楽し
おすそ分け林檎二箱ジャムになり
ドロタクの夜なべ万博に飛ばして
3/16
老いたれどバラモン凧の糸の張り
赤提灯外套を脱ぎ次期社長
夏の海ばんばの船の塗り直し
皐月雨送別会の海の幸
土用凪母の覚悟と子の覚悟
3/15
ブラインド隙間に見えて春の海
病院食先割れスプーン冷たし夜
秋の夜の聴こえぬラヂオ別れ告ぐ
椿油素麵冷やす水に浮き
母覚悟社長を託し秋深む
3/14
島の秋不吉な音色ばんば伏す
五色線ぬくし光の病室へ
目借時ばらもん凧と孫撮りて
手放すか壊れたラヂオ春終わる
眠るふり一人暮らしの夏は来ず
3/13
待合室産まれ待つ夫若き夏
初孫の幸せ浴びて夏の朝
指人形如き手招き孫の初夏
夏めくや計画的きみと出会ひ
病なり五島のばんば梅雨の雷
3/10
君似合ふ指輪捜して秋遍路
秋月夜豹柄女磨き爪
秋の夜読まれ恥ずかしラブレター
チタン指輪膝付き渡し秋澄む日
爽やかな受胎の告知古本屋
3/9
取引の開始知らせて秋の朝
二者択一理想は遠き霞む日々
秋の香や娘のためと告白も
信頼の見えぬ事業の見えぬ春
くじけずに奮い立たせて生ビール
3/8
秋近し父を残せぬ子は一人
台風や二人で運び植木鉢
台風や洗濯機如雨廻る
颱風禍ラグビーボール子らまわし
仕事より恋へ父よと別れ鳥
3/7
いちゃもんや企画確認四月尽
ソーセージぽきっと鳴らし麥の秋
入学試験長崎遠き父の恋
夏の昼テスト点灯天井画
ドクターヘリ夏の空乗り望む日々
3/6
喫茶店四月の恋は父の恋
如月の事務所開きや机だけ
引っ越しのお礼の新茶飲み始め
飛行機の影も消えてか四月尽
パンチングメタル四月の光透けて描き
3/3
ファンド説く利益追求うそ寒夜
木の芽時起業準備のラタン椅子
五島よりばんばの祝ひ桜鯛
釘を打つ事務所開きの初夏の朝
稼ぎ金夢よ育てと夏きざす
3/2
春まけて社長と母の板挟み
迎え梅雨理想と現実や如何か
縁側の丸いテーブルソーダ水
汗ぬぐひ古い本の香古本屋
鷹化して鳩となるファンド厳し目
3/1
熱弁や冷めたビールを飲み干して
行く春やギンガムチェックの喫茶店
春深し短歌教室の連載
描く絵やウッドスクリーン揺れぬ秋
提案は思わぬ起業春惜しむ