今日の季語 2022/7月
鰹釣(かつおつり):「鰹船」
まず一本合図が空へ鰹釣
黒南風(くろはえ)
黒南風や焼肉のたれ換気口
蚊の声(かのこえ):「蚊の唸(うな)り」
嫌われか耳に届かぬ蚊の声ぞ
浮葉(うきは):「蓮の浮葉・蓮浮葉」
水鉢に単身赴任浮葉かな
黴の香(かびのか):「黴匂ふ」
黴の香やシンクまだまだ孫の鼻
源五郎(げんごろう)
長居せず颯と去りゆき源五郎
小暑(しょうしょ):二十四節気季語
瘡蓋の痒さいや増しけふ小暑
初蝉(はつぜみ)
初蝉やドタドタ騒ぎダンプカー
伽羅蕗(きゃらぶき)
ぐつぐつと濃き味染みて伽羅蕗よ
青田道(あおたみち)
父のもとペダルも軽き青田道
飛魚(とびうお):「あご」
飛魚やはね真っ黒焦げ具合
金魚玉(きんぎょだま)
金魚玉空の集り小宇宙
蘆茂(あししげ)る
蘆茂る拳銃の弾幾つある
暑(あつ)し
暑し日の遥かに見出し弾の跡
朝曇(あさぐもり):「旱(ひでり)の朝曇」
前庭の安全唱和朝曇
青鬼灯(あおほおずき):「青酸漿」
青鬼灯風の出方を横目にて
初浴衣(はつゆかた):「藍浴衣・染浴衣」
肌擦れ裃如き初浴衣
餡蜜(あんみつ)
開け広げ風浴びながら餡蜜ぞ
戻り梅雨(もどりづゆ):「返り梅雨」
忘れ物届けに如き戻り梅雨
茉莉花(まつりか):「ジャスミン」
茉莉花の柵隠す夜の通りの名
メロン:「マスクメロン・プリンスメロン」
死が二人分かつ夜みつメロンの香
羅(うすもの):絽(ろ)・紗(しゃ)で仕立てた衣服
羅や鬚の男が咳払い
大暑(たいしょ):二十四節気季語
ワクチンが副作用なくけふ大暑
初茄子(はつなすび)
初めての家庭菜園初茄子
船料理(ふなりょうり)
酔い早し心地よき揺れ船料理
ガラス鉢ひやりと片手船料理
帰省(きせい)
米を砥ぎすすいでは砥ぎ帰省待ち
夏雲雀(なつひばり)
声高が吾を威嚇か夏雲雀
蝉の殻(せみのから):「蝉のもぬけ」
ふわり落つ爪の力が蝉の殻
土用鰻(どよううなぎ):「鰻の日」
極太の白抜きの文字鰻の日
夏茱萸(なつぐみ):「俵茱萸(たわらぐみ)」
夏茱萸やボウル色付き冷蔵庫
氷水(こおりみず):「氷金時・みぞれ」
水滴や蜂蜜泳ぐ氷水
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?