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【あらすじで読むアークナイツ】メインストーリー1章「暗黒時代・下」②

ラテラーノイベ面白かったですね。私は宗教が絡む死生観だとか、種族の違いといった話がめちゃくちゃに好物なので、色々推測しながら読むのが楽しかったです。
登場人物それぞれが違う想いを持っているので、それを考えたりするのも楽しいですね。

さて、前回は混乱のチェルノボーグに天災が訪れたところまでを書きました。ドクターたちは無事にロドス本艦へ帰還できるのか、1章の終わりまで振り返っていきます。


天災による被害


天災が訪れ、広場は阿鼻叫喚に包まれます。ドーベルマンやAceらが努めて冷静に指示を出しているためか、ロドスの人員は比較的落ち着いているように見えますが、レユニオン構成員たちはそうもいきません。
彼らはなすすべなく傷つき、悲鳴をあげ、倒れていきます。

不意に、近くへ落ちた大きな隕石により、建物が崩れてしまいます。ドクターは医療オペレーターの女性の危機に気づき、咄嗟に彼女を突き飛ばしました。
代わりにドクターの身が危険に晒され、あわやというところでニアールが助けに入ります。

なんとかドクターを守り切り、自らもまた生き残ったニアールは、ドクターを叱責します。彼女は、自分の目の前でドクターが傷つくことは看過できない、と伝えました。無茶をするにしても、まず自分に声を掛けてほしいと。彼女らしい騎士道精神の現れとでも言えるでしょうか。

その状況は決して長くは続かず、アーミヤが本当に自分たちは生き残れるのか不安になり始めた頃、荒れた空も少しずつ鎮まっていきます。危険であることには変わりませんが、どうにか第一波は乗り切ったようです。
アーミヤはオペレーターたちに声を掛け、前衛オペレーターの男性が報告します。一部怪我人はいるものの、いずれも軽傷であり、大きな問題はないとのこと。

安心したのもつかの間、被害を受けたレユニオンの中にも生き残りがいました。彼らはロドスの姿を認めると、半狂乱の状態で襲い掛かってきます。

辛くもレユニオン構成員たちを退け、脱出を急ぐロドス一行。天災は収束傾向にありますが、被害の跡は色濃く残っており、崩れた建物が道を塞ぎます。

そして、一行の前には再びレユニオン構成員の姿が。ドーベルマンとニアールは、彼らは都市の至る所に潜んでいたのだと結論付けます。

彼らが天災を恐れなかったのは、天災によって人員が削られたとしても問題ないほどの戦力を持っているためでした。


レユニオンの「暴君」タルラ


大勢のレユニオンに囲まれ、ニアールは脱出の突破口を開こうと隊員らに檄を飛ばします。一触即発の状況の中、不意に敵の動きが止まったことに前衛オペレーターの男性は気づきました。そしてロドス一行の正面に、一人の女性が現れます。

ニアールは彼女から「鉄と硫黄のにおい」を感じ取りました。まるで何かが燃えているような、彼女自身が焔そのものであるかのような――その人物こそタルラ、ドーベルマンが「暴君」と言い表したレユニオンのリーダーです。

彼女はもちろん感染者であり、非常に強力な炎のアーツを使用します。火を扱い物を燃やすといった次元ではなく、周囲のものを融解してしまうほどの力を持っていました。

アーミヤに急ぎドクターを連れ出すよう指示するニアールは、自分が犠牲になってでも彼らを脱出させる勢いです。タルラを怪物と呼び表す彼女は、一緒に戦うと抗議するアーミヤを冷静に諭しました。
そもそもロドスがチェルノボーグへ来たのはドクターを救出するためであり、ドクターの安全を確保するのが最優先です。

そこにAceが口を挟み、タルラの足止めを自分たちに任せてくれと申し出ました。熟練のオペレーターである彼は浮足立つニアールとアーミヤに対し、自分たちを信じてほしいと説得します。
それでも、仲間を犠牲にしたくはないと譲らないアーミヤ。今まで大人びた様子を見せていた彼女も、やはり少女なのだと実感させられるシーンです。

そんな一行のやりとりを冷ややかに眺めながら、タルラは彼らに攻撃を仕掛けました。ニアールは彼らを庇うように飛び出し、アーツの攻撃を受け止めて大怪我をします。なおも戦おうとする様子に、タルラは独り言のように呟きました。

ロドスよ。――真の意味で、感染者側に立つべきだったな。
1-8戦闘前:タルラ


アーツ同士の闘い、それぞれの覚悟


タルラのアーツは広場中を焼き、呼吸するだけで喉を焼かれるように感じるほどに空気は高温となり、彼女の周囲には狙撃オペレーターが放った弓矢はおろか、小石すらも残っていません。

貴様らは同胞を殺めたのだ。報いを受けさせねばなるまい。
さあ、私好みの結末へと導いてやろう。
――滅びよ。
1-8戦闘前:タルラ

言葉通り、今度こそすべてを終わらせるかと思われた一撃はしかし、アーミヤによって防がれました。
彼女のアーツは、それが何を扱うものであるか明らかになっていないものの、非常に強力なものです。黒い障壁を展開した彼女は、タルラのアーツ攻撃を必死に押しとどめていました。

アーミヤ、もうよせ!! このままでは、お前の指輪が――
1-8戦闘前:ドーベルマン
――ごめんなさい、ドクター……
たとえ……そうなったとしても……
それが厄災を招くことになったとしても……そして、私自身がどうなろうとも……!
私は、二度と……目の前で、大切な人を……
1-8戦闘前:アーミヤ
アーツを行使するアーミヤの瞳は、どこか不気味ですらある形に変わります。後にも出てきますが、使いすぎると色々マズい代物のよう。

タルラはその覚悟を認めたように笑いをこぼし、じっとしていられないニアールもまた、自身のアーツによりタルラを止めようとします。
しかし、タルラはさらに攻撃を強めました。アーミヤの力が敗れるかと思われたとき、彼女を力強く元気づける者がいました。

Aceは彼女を労う言葉を掛け、その小さな肩に背負った重荷を自分たちにも分けるように頼みます。彼はドーベルマンとニアールに、この場を自分たちに任せて先に行くよう指示しました。すぐに追いつくから、とある種お決まりの言葉を添えて。

そして彼は、ドクターにも声を掛けます。

――さて、Dr.[プレイヤーの名前]。
お前さんは、きっと俺のことを覚えちゃいないんだろうが……
俺のほうは、お前のことを覚えてる。昔どんな奴だったのかってこともな。
……いつの日か、お前には……アーミヤと一緒に、この残酷な大地と向き合うべき時がくるだろう。
だからどうか、あの子を守ってやってくれ。
1-8戦闘前:Ace

アーミヤを守れ、という台詞は、どこか序章を思わせます。

ドクターはチェルノボーグで目覚めてからこれまで、戦闘指揮は行うものの基本的に守られる側でした。
そんなドクターがアーミヤにできることはなんなのか、彼女を守るというのはどういうことなのか。これはレユニオンとの戦いの中で、少しずつ知っていくことになります。


チェルノボーグ脱出への道


Aceと彼の小隊が残ったおかげで、ドクターたちは包囲を突破できたようです。アーミヤはアーツの使用により気を失ってしまい、ニアールとドーベルマンは広場に残してきた仲間たちを気にしています。
状況を考えれば、彼らの生存は絶望的でしょう。アーミヤも理解しているからこそ必死で抵抗したのでしょうが、ドーベルマンは彼女が眠っているとはいえ、それを聞かせることはできないとニアールを制します。

アーミヤはロドスの責任者として、事実多くを背負いすぎています。Aceもまた同じ想いであり、自己犠牲もそれを熟慮した上での選択だったのでしょう。彼女を傷つける結果になったとしても、彼女とドクターを帰還させなければならない。逃がしてくれた者たちの努力を無駄にしないためにも、とドーベルマンは語ります。

思えば、「すぐ追いつく」なんて気休めを言って、本当に戻ってきた奴なんて……ただの一人も居やしなかった。
1-10戦闘前:ドーベルマン

創作物でもいわゆる死亡フラグとしてありがちな台詞ではありますが、ロドスに来る前から数々の戦場を潜り抜けてきたドーベルマンの言葉は、経験に裏づけられた哀愁を帯びています。

そして、ドクターに背負われたアーミヤが目を覚まします。彼女は地上に下ろしてもらうよう頼み、Aceがいないことに気づくと、ドクターに彼について尋ねました。
ドクターの沈黙でアーミヤは理解しますが、気丈に答えます。ロドスの仲間は強い人ばかりだから、Aceもきっと戻ってきてくれると。

しかしその強がりも長くは続かず、彼女は言葉を詰まらせます。Aceたちを信じているのは本当でも、タルラの見せた力がそれ以上に強いのは明白でした。

ドクター……寄りかかっても、いいですか……?
今だけ……ほんの少しだけ……
1-10:戦闘前

一瞬だけ、視点は広場へ戻ります。
タルラとメフィスト、それからもう一人――長い銀の髪に、アーミヤと同じ兎の耳を生やした女性は、Aceたちの実力とその覚悟を認めました。

ご存じ、4章で登場するフロストノヴァです。

Aceたちはレユニオン幹部たちの想像をも超えて、彼らの足止め、ドクター救出の任務を立派に遂げたのです。


最後の関門


ドクター救出作戦の最終段階。チェルノボーグの出口を目前とした一行に、一人の女性が立ちふさがります。

この少し前、出口に待機していたロドスの小隊――行動予備隊A2およびA4が、彼女と交戦しています。彼女はレユニオン構成員と傭兵を連れ、果敢に立ち向かう行動予備隊を撤退に追いやりました。
今まで繋がらなかった通信が回復し、彼らと連絡がついたドーベルマンは、これから敵の増援が来ることを知り、ドクター一行に警告を飛ばします。

W」と名乗る女性は、どうやらドクターのことを個人的に知っているようです。レユニオンに協力している一人ではあるものの、タルラとはそりが合わず、戦闘を仕掛けるつもりもない、と語ります。

彼女は、ドクターの身柄を引き渡してほしいと言います。警戒を解かないニアールは、一言にその提案を切り捨てました。

Wは特に残念そうな様子もなく、話を続けます。彼女は先ほど、ロドスの偵察部隊と遭遇していました。彼らは変装によってウルサス人の目を欺いていたようですが、自分の目は誤魔化せない――そう語る彼女は、ロドスという組織と浅からぬ関係がありそうです。

ところで、上記にドーベルマンが行動予備隊と連絡がついたという話をしていましたが、偵察部隊には連絡がついていないようです。持って回った言い方をするWは、戸惑うアーミヤに現実を突きつけました。彼らはもう戻ってこないと。

よかったら、参考までに教えてくれないかしら? 一体どんなアーツを使って、あの連中をあんたのためなら喜んで死ぬ下僕に仕立て上げたのか……
(中略)
――ねえ、ウサギさん……
あんたには本当に、他人を犠牲にしてまで、守ってもらうほどの価値があるのかしら?
1-12戦闘前:W

口を挟もうとするドクターを制し、Wはアーミヤを挑発する口調を続けます。
ロドスの仲間は命令によって散ったわけではなく、自分の意志で命を賭して戦ったのだ。Aceの覚悟を目の当たりにしたばかりの彼女は、そう反論します。

すべての命には、等しく価値があるんです。それなのに、あなたはそれを踏みにじった……
彼らの命への冒涜を、許すわけにはいきません!
1-12戦闘前:アーミヤ

そしてロドスはWとその仲間たちと交戦し、退けます。Wはこの戦闘に何らかの記憶を刺激されたらしく、懐かしさを感じたと口走り、アーミヤについて何かを理解したように独り言ちます。そしてレユニオン構成員たちを下がらせると、アーミヤとドクターに対し、再会を楽しみにすると告げました。

彼女の言動や行動に疑問を残しつつ、ロドス一行は今度こそチェルノボーグを脱出します。


喪失、そして帰還へ


視点は再び、広場に残ったAceたちへ移ります。時間的には少し前か、ドクターたちが包囲を突破して広場を抜けた後のようです。

前衛オペレーターの男性は、気絶していたところから目を覚まします。彼と、彼に語り掛けるAce以外はすでに、タルラを足止めするため犠牲となってしまいました。
Aceの口からそれを聞いた彼は記憶がフラッシュバックしたのか、仲間が倒されていく壮絶な光景について口にします。

彼の浅からぬ傷に応急処置を施しながら、落ち着いた様子で話をするAce自身もまた、片腕を失っていました。
それでもAceは部下の男性に、タルラの足止めに向かうと告げました。男性はもちろん追従しようとしますが、Aceはそれを制します。

俺は、腕一本と引き換えにお前の命を拾ったんだぞ。
たとえそれが、お前の寿命を一分伸ばしただけだったとしても――その一分には、俺の腕をかける価値があったと思わせてくれ。
1-12戦闘後:Ace

その場に残された前衛オペレーターの男性は、自分の情けなさを想いながら、遠くにいるアーミヤへ己の、そして仲間である皆の願いを託しました。

視点はアーミヤたちに戻ります。
医療オペレーターの女性は、広場から逃がしてくれたAce小隊のことを思い、自分の無力さを感じていました。アーミヤに声を掛けますが、彼女はどこか上の空で、返事はありません。女性が再度呼びかけると、今度は気づきました。

アーミヤは、前衛オペレーターの男性の想いを受け取ったのでしょうか――心に痛みを感じたのだと答えます。医療オペレーターの女性はその言葉の意味を察し、今度こそ感情を抑えきれないといった様子で、嗚咽を洩らします。
そんな彼女に、力強くアーミヤは答えました。

以前、ある人がこう教えてくれたんです……
涙は……戦いが終わる時まで取っておけ、って……
だから、今は……泣いてはいけないと、思います。
1-12戦闘後:アーミヤ

まだ戦いは終わっていない。ロドスへ帰りつくまで、涙を流すべきではないと。

これがロドス本艦です。ティザーPVなんかで姿を見たこともあるはず。


長くなりましたが、これにて1章は終了です。チェルノボーグでのドクター救出作戦が終わり、次の2章からはまた舞台が変わります。

チェルノボーグ事件に関しては、オムニバスストーリー「戦地の逸話」で語られているところも多いので、そちらも今のうちにまとめておきたいですね。
ウルサスの子供たち」もある意味では裏話になっていますが……直接メインストーリーと関わる部分は少ないので、また違うタイミングで。

こうして見ると序盤から張られている伏線も結構あるのでは?と思いつつ。
しぐれ子でした。ではまた!

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