やさしい風がながれていた
久米島最終日の取材は「風の帰る森」を取材させてもらった。「風の帰る森」は宮崎駿さんが出資をして建てられた施設で銭田(ぜんだ)森林公園内にある。訪れる親子を育み、久米島の自然を守り未来に託すことを目的としている。
「この世は生きる価値がある、まだ素晴らしい場所が残っているんだということ子供たちに伝えたい」という宮崎駿さんの言葉を具現化した施設。
素晴らしいロケーションで目の前には海が広がっていて裏には山がある。将来的には山への遊歩道や海への通り道も整備されていくだろう。そうなると全く予約の取れない施設になるだろうなと感じた。
設計士の渡辺さんにお話を伺ったが、印象的だったのは宮崎駿さんからのリクエストは3つだけだったということ。
窓を小さくすること。
廊下を長くすること。
トイレを少し怖くすること。
窓を小さくすると外からの光が入ってこないので室内が暗くなる。暗いところだと子どもの想像力が膨らむというのが理由。
窓はこの通り。
廊下を長くすると何がいいのか。子どもに「廊下は静かに歩きなさい」と言っても絶対に歩かないし、むしろ走るだろう」ということで廊下を長くしている。廊下はこちら。絶対走るね。
トイレを少し怖くすると、暗い場所と一緒で子どもの想像力が豊かになるから。確かに。いっぱい想像したな子どものころ。キレイで少し怖いトイレがたくさんあった。残念ながら写真はない。
宮崎駿さんは心から子どものことを考えてリクエストしたんだなと感心。まるでジブリの映画を観ているような施設だった。そして、いろんな方向からやさしい風がながれていた。ほんとうに風が帰ってくるところだった。
※沖縄県内だけの放送ですが2月22日(土曜日)に「RYUGIN GOOD NEWS」(沖縄テレビ)でオンエアする予定です。
おわり
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