ロー入試雑感①

◯結果

法政ロー 2期B方式 合格
明治ロー Ⅰ期 合格
中央ロー 合格(全免)
慶應ロー 既修合格 未修補欠合格
(早稲田ロー 1日目出席 2日目欠席)

◯各ローの入試

・法政ロー2期B方式

受けた人の情報が少なすぎて不安だった。ステメンの手書きがだるかった。
校舎がキャンパスの外にあって分かりづらかった。受けたローの中では一番人が少なかった。
B方式(論文試験)は20人くらい(正確には把握していないので間違っていたらごめんなさい)受けて5人が受かった。
A方式や未修もそれぞれ5人ずつ受かってた。

1万円課金で未修も併願したら、皆さんスーツなのに私1人だけ青いジャケットの私服で面白かった。
その時の母との会話がこちら↓

スーツって書いてないもん
よりによって青のジャケット

気を取り直して内容へ。

憲法→三菱樹脂事件が出た。論ナビに内容としてはほぼ載っていない判例なので焦った。しかし、慶應ローの過去問などを思い出してなんとか書けた。

民法→不法行為が出た。使用者と事業者の共同不法行為を書き忘れた。

刑法→方法の錯誤とか色々出たけど正直どのローより難しく感じた。やばい答案書いた気がする。

刑訴→訴因変更が出た。内容は出来たけど法科大学院試験用六法に慣れていなくて条文番号間違えた。

民訴→死者名義訴訟が出た。まさかの出題で焦った。ロー入試ではほぼ出題のない範囲なので皆手薄だったのではないか。問研を思い出しつつ冷静に条文を引いた。あってたのかは分からない。

未修→小論文は法政オリジナル文章とブラインドサッカーの話だった。普通に時間が足りないし、小論文をあまり書いた事がないので手探りだった。面接はよく分からないことを言ったが「やる気は買います」って言われた。きっとアホだと思われている、大正解である。既修で合格したので未修の合否は出ていない。

全体的に手応えもそこまでなく、落ちたかなと思っていたが受かっていた。多分民訴が周りよりできていたのだと思う。刑法が訳分からなかったので是非出題趣旨を確認したい。

余談
受験を決めた当初、私は自信がなかったので法政ローの少人数教育が魅力的に思えた。
問題の癖が比較的強い。

・明治ローⅠ期

ステメンの手書きが法政よりだるかった…長いのよ…
意外とこちらも情報が少なくて不安だった。
法政の次の日の受験だったので体力的にキツかった。早稲田は止むを得ないが、ロー2日連続受験はやめとけ。
時計を忘れ、途中の駅で降りて母に届けてもらった。
会場に200人くらいいてビックリしたし1番前の席だったのもビックリした。

お値段が変わらなかったので未修も受けてみたが特に手応えがなかったので、お昼ごはんを食べて既修へと気持ちを切り替えた。

憲法→西山記者事件が出た。論ナビで目を通してなかったら死んでた。設問2がよく分からなくて結構適当に書いた。

民法→解除後の第三者と不法行為が出た。毎年明治の民法は難易度が高く白紙が散見されると聞いていたので、難易度の変化に逆に驚いた。問研を思い出しながら冷静に書いた。不法行為の方が取ってつけたような問題だったので違和感があった。

刑法→窃盗罪の不法領得の意思が出た。こちらの設問2で恐らく「財物」にあたるか否かの現場思考を試していたのだろうが、それを軽く認定してあとは正当防衛を書いた。良かったのだろうか…

民訴→114条2項が出た。ロー入試結構好きだよねこの論点。なぜか対当額なのに対抗額って書いた。

刑訴→あの人好かんわ判例みたいなのが出た。精神状態の供述について書いた。

未修→ヒトラーがいた頃のドイツと現代日本を重ねた文章だった。勉強にはなったが、大したことは書けなかった。こちらも既修で合格したので未修の合否は出ていない。

ミスはしつつも、主要論点は拾っているはず。現場思考問題はみんな出来ていないだろうが、それにしても出来てない…欲を言えばしっかり書いて全免がほしかった所。
それでも、一番最初に合否が判明した大学なので思い入れが強い。合格が嬉しすぎてこの後の入試をブッチしかけた。

余談
色々言われているローだけど説明会の内容や手続の手順が1番明確なローだ。そして、明治ロー出身の全盲の方が司法試験したということもあって、面倒見が良さそうなのも魅力的だった。

・中央ロー

受験者の人数多くて受かる気がせず、帰りたくなった。昨年より100人ほど増えていた。
2日前くらいから腰痛が酷くて試験中も地獄のようだった。受ける直前に明治と法政の結果が出たので、受けなくてもいいかなとさえ思っていた。

憲法→住民投票など押さえているわけがない、知らん。とりあえず外国人の住民投票の可否の話を住民自治の観点から作文した。住民投票の決定に議会が拘束されるかはよく分からなかったので、住民自治の本旨について条文を拾って色々でっちあげた。

民法→不法行為流行ってるんか?また出た。この手の問題はひたすら事実を拾って当てはめていくのみ。法政で落とした共同不法行為は書けたけど求償権はちょっと間違えた。

刑法→行足りるわけが無いだろ!誤想過剰防衛を入れ込める自信なくてやむを得ず緊急避難を認めた。強制性交なのになぜかわいせつにしちゃった。

民訴→書くことが少なかった。1問目は特に何書いていいかわからなかったから債務名義得るためって書いてみた。二重起訴の禁止の論証は覚えていたけど「事件」の同一性という論点名(?)をド忘れしたので誤魔化した。

刑訴→おとり捜査が出た。強制処分と任意捜査の枠組みを使い、強制処分を否定して任意捜査の中でおとり捜査の判例を使って当てはめをした。問題文中の経緯を拾い忘れないように注意した。設問2は逮捕前置主義を中心に書いた。勾留は認めなかった。

商法→例年の数倍難しかった。募集株式の発行を無効にはできなさそうだった。
設問2が謎すぎたけど「重要な財産の処分」と認定して展開した。

入学手続資料が届くのが早稲田ローの入試日だったので、その昼休みにLINEで母から全免の知らせを受けた。正直何がそんなに得点が高かったのか分からん。成績開示したら分かるかな。

余談
中央ローの合格率が下がっている事が話題になっているけど、受験生はそこまで気にする必要は無いと思っている。新キャンパスにもなるし、有名な先生方もいらっしゃるので環境的には良さそう。

2023/01/13 追記

成績開示をしました。


・慶應ロー

ステメンが1番やばかった。大学で大した経験をしなかったのが悔やまれる…そもそも何を問われているのかについて理解するのに時間がかかった。
しかも、私が慶應ローに受かるわけないと思っていた。受験者の人数も100人ほど増えていた。
既修は前日から緊張してて当日の朝に吐いた。慶應とか大学受験でも受けたことないし、もうダメかと思った。その時の私がこちら↓

前日から絶望してる


翌日の未修は小論文対策をしたことがないので受かるわけが無いと思い、ネットで小論文の書き方を調べた。でもやはりよく分からないので虚無だった。しかも、本番中も時間が40分余って瞑想するしかなかった。

憲法→立候補の自由が出た。知るかよ。14条で展開して、参考として上がっていた15条と44条をその中の理由付けとして使った。どうして供託金制度があるのだろうか、ということについて触れることは必須だったように思う。事前知識よりその場における法的思考を試されている気がした。

民法→全体的には危険負担で展開した。設問2はよく分からなかったので、屁理屈コネて履行不能にしてやったが絶対違う。

刑法→因果関係の錯誤、土地の横領、放火が出た。1、2問目はほぼ完璧だと思われる。問研にあった刑法の謙抑性の話を突然思い出し無理やり修正して突っ込んだ。放火の方は教唆にしてしまった。共謀共同正犯だったかもしれない。でも公共の危険の認識の話等は書けたので致命的ではなかったのだろう。

民訴→ノンリケットのやつと控訴の利益が出た。自白の話とか必要だったのかな?基本的には説明責任とか、相殺は実質的敗訴とかは書いた。

刑訴→定義は書けたけど他はボロボロだった。何書いたか覚えてない。あの人好かんわ判例が出たのは良いけど、推定過程とか諸々勉強不足を痛感した。理解が足りてない。

商法→これはロー入試か?と思った。事業譲渡は問研にあったから偶々覚えてたからよかったが、電話連絡で株主総会あったと言えるのかとか、事業譲渡の効力とかちょっとよく分からなかった。知らないものはもう仕方がないので、条文を冷静に引いた。

正直受かってると思わなかった。受けた後はそこそこできたー!と感じたが、日が経つにつれてポロポロと落としていることを思い出して不合格通知を待つだけの人になっていた。

未修では脳死の話が出たのだが、大学受験時に読んでいたZ会の現代文キーワード読解にあった心身一・ニ元論や、大学のアメリカ医事法ゼミで学んだ内容を書くことができたから運がよかった。とはいえ補欠だけど。

2022/11/1加筆
出題趣旨見て思い出したのだけど、未修小論文の設問1の要約問題は字数が足りていないはずです。設問2でかなり書いたのでその分で得点できたのだと思いますが、それで補欠合格とは…よっぽど内容が良かったのか何なのか。


余談
周りを見渡してみると今まで受けたローより予備校テキストを使っている人が多かった気がする。
入学金を振り込んだのにずっと未納のままでどうしよう(2022/09/20 13:20:34現在)

2022/11/6加筆
9/30に入学金未納から完了に変わった。

・早稲田ロー

慶應・中央の合格発表後の受験だったので欠席するかどうか迷って1日目は行った。特に出来が悪かったわけでもないと思うが、流石に疲労感が凄くて2日目は欠席した。

民法→いや120分て、、と思っていたけどなんだかんだ時間は丁度よかった。損害賠償の範囲、二重譲渡(善意→背信的悪意者)、消費貸借契約、保証の話を書いた。あとは事実上の夫婦の761条類推が出たが謎論点だった。とりあえず趣旨から類推を認めるも、日常家事としては認めなかった。一応日常家事代理権を基本代理権とする110条適用の話も書いた。配点が小さいのをいいことに好き勝手書いた。

刑法→傷害罪が成立しない場合の説明とその当否を4つ書けとか無茶振りすぎてウケた。どうせみんなできてない。正当防衛× 緊急避難◯ 故意◯ としてあと一つが浮かばなかったので適当に責任の話を展開した。甲乙丁の罪責はよくある感じの問題だった。事後強盗、共犯からの離脱、犯人隠避の教唆、犯人隠避(危険犯)の話を書いた。犯人隠避はだいぶ知識が薄かったので困った。

憲法→弁護士としてXにどのような助言するべきか?と聞かれてしまった。3者間とは異なり、無理な主張はできないと思った。A市の主張の入れ方も困った。いくつかの点で違憲があるらしいが、幾つも指摘する暇はないと思い、メインであろう財産権のみ書くことにした。憲法は相対的に沈まないことを優先したかった。

民訴、刑訴、商法については欠席。問題が公開されたら試しに解いてみたいと思う。噂によると商法で吸収合併が出たらしい、ナンソレ。

◯進学先について

私は慶應ローに進学します。
慶應ロー合格後に中央ロー合格と学費全額給付が分かり、加えて中央ローの新キャンパスの美しさに揺れました。しかし、やはり上位ローの合格率や港区という立地、環境を考えて慶應ローに決めました。きっとギリギリで合格していると思うので勉強は継続します。

また、学費が高いにも関わらず、これを許してくれた両親に感謝しています…この先はもっと頑張らなければなりません。

この選択が正解だったのかはまだ分かりません。もしかしたら、家庭の経済状況、ロー通学への所要時間、自分の出身大学が違ってら、異なる決断をしていたかもしれません。進学先の選択は人それぞれです。

②ではロー入試に至るまでの経緯や勉強方法について記載します。

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