ロー入試雑感②

続きになります。

様々な方のロー入試体験記を読んで、私が知りたいと思ったのはその人のバックグラウンドと合格・不合格に至るまでのプロセスでした。

そのため、私のロー入試に至った経緯や勉強法等を記しておきます。

〇経緯

・出身校
公立小中→埼玉の普通の私立高校→MARCH 法学部(法学部弱め)

3年次にコロナが流行し、将来の事を考えすぎたり外出もままならない環境で体調を崩した結果翌年休学。将来の事を考えた結果やはり就活には興味がなく、1年の頃から法曹に関心があったので休学中の時間を利用して腹を括って目指すことに。

大学1〜3年は期末テスト以外勉強しておらず、ほぼ初学者状態。
伊藤塾には2020年の下半期に入塾するも体調の関係で本格的な勉強は2021年2月頃から徐々に開始し、本格的に開始したのは4月頃2022年8、9月の私大ロー合格を目標とした。

上位ローに拘らず、とりあえず受かったところへ行って頑張ろうというスタンスだった。とにかく司法試験の受験資格をくれ。

今の私が予備試験に受かるわけがないし逆に遠回りになると思って目指さなかった。「法科大学院 行くな」とか検索で出てくるけどそんなの知らんし、自分が正しいと思った手段で立ち向かおうと思った。
令和4年の予備短答は試しに受けて100点くらい。流石になんとかしなければならないかも。

自信が皆無だったので入試は数打ちゃ当たる戦法で受験することにした。受験料が高すぎるけど両親が出してくれた。

英語が出来ないためTOEICがなく東大ロー、一橋ローは断念。一人暮らしも難しいのでその他国立ローは受験しなかった。ちなみに不可を含めてGPAは2.68という微妙な数字。

性格は面倒くさがり。だが、継続は得意睡眠を削ると駄目になるタイプ。短期記憶が弱いので何かの意味づけやエピソード記憶として残す必要がある。
他人と比較する癖はなく、基本的にはマイペース

〇勉強法

・使用教材

試行錯誤する時間はないと考え、専ら伊藤塾を利用した。問研と論ナビと心中した。基礎マステキストは辞書代わりに使ったりはしてたが、通読とかはやらなかった。

・基礎マス

時間がなかったので基礎マス講義はとりあえず民、刑以外視聴(2倍速)した。1周しただけ。テキストは問研を回していてわからない事が出てきた時に使用。

・論マス、問研

基礎マス視聴後問研に取り掛かるも何も分からなかった。だいぶ焦った。
分からなすぎて論マス視聴を後回しにしてとりあえず構成言い回し論点あてはめを理解する事に努めつつ回した。理解するために、最初の数周はルーズリーフに色々とメモした。

ロー入試を受ける年の始めにやっと論マスの講義を受けた(こちらも2倍速)。答案差し替えが多くて早く受けておけばよかったと思った。これも一周しか視聴してない。
論マスでは色んな色のマーカーで規範やあてはめをなぞらされるが、三段論法すら十分に理解していなかった私には有難かった。

直前期(試験1か月前)から試験で使う科目の問研をひたすらぶん回して大体載っていることは理解して覚えた。
ぶん回し方としては、問題を眺めて頭の中で構成したり思い出して答えを理解するのみで、面倒なので書かなかった。
低ランク問題や受けるローで絶対出てこない問題や知識のみの問題は理解のみにとどめた。ただし、周回中の何回かに1回は必ずそういった問題にも目を通すようにした。(仮に出された時に相対的に沈まないようにするため)

・論ナビ


基礎マスでランク付けしたり線を引いていたりはしたが、正直問研で手一杯で本格的に手に取ったのはロー入試直前の7月だった。

Aランク論点とB+論点を重点的に理解して覚え、他は覚えずとも大体理解することに努めた。明らかに出てこないような論証は捨てた。
百選や基礎マステキストを放棄する代わりに載っている判例にはなるべく目を通した。直前期には問研とセットでぶん回した。
こちらも頭の中で思い出したり眺めたりするだけだった。

・起案


書くのが面倒なのでほぼ起案をしなかった。時々ローの過去問を数年分、時間を測ったり自分の進度を確かめるために起案した。
答練は自分のあてはめの癖を見てもらうために何問か書いて提出した。
最後の最後まで自分の答案の何が良くて何が悪かったのか不明だったので、あまりオススメはしない。私が極度の面倒くさがりだっただけだ。これからは流石にする。

•その他


直前期の7月からは問研と論マスは1週間に各科目1周ずつ出来るようにぶん回していた。

(商法(会社法)は明治法政後、中央までにひたすら回してそれ以外はちょっとしかやってない)

過去問研究は、凄く特徴的な形式以外はそこまでしなかった。
出題形式を変えてくる可能性があるし、過去と同じ論点を出してくる可能性も否めないけど山を張らずに網羅的に対策する方が有益と考えた(もちろんランクは意識しつつ)。
実際、慶應ローの刑法や明治の民訴などは出題形式が変わっていた。

過去問などで知った論点はしっかりと論ナビに書き込んだ。また、問研などに乗っている論証で論ナビにないものも書き込んだ。論マスの修正答案で使われている論証も追加した。

因果関係の説や公訴事実の同一性など、説が幾つもあるものは論証として複数覚えておくと現場で使い分けられて便利だった。

全てにおいて完了主義にした。例えば、今日は問研全60問…など。

○最後に

そして、勉強法や戦法は人それぞれ向き不向きがあるので、この記事は1つのデータとして見てください。自分でもこれでよかったのかは分かりません。

更に、休学したために周りにロー入試を受験する仲間がいなかったのが少し心細かったです。その中で、Twitterやnoteで発信してくださっているロー生の方々にだいぶ助けられました。ですので、私にもできる事があれば、受験生のお役に立てればと思っています。

気になることがあればTwitter @v_uy9m までお願いします。
再現答案は作っておりませんが、気が向いたら作ります。
※追記 慶應ローの再現答案は作りました


各ローに提出したステメンについては、参考にはならないかもしれませんが、仰って頂ければ少しお見せできるかもしれません。
また、法政ロー、明治ローに関しては入試の情報が他より少ないので、何か役に立てることがありましたらいつでもどうぞ。もちろんその他のローでも構いません。

また何かあれば書きます。

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