22.07.26の記録「ばあちゃんとあかちゃん」

実家に帰省した。目的は2つ。1つ目、実家より米を貰うことと。2つ目、親友に新築祝を渡すこと。まず1つ目を達成するべく、実家に向かった。実家には父と母、そして寝たきりの祖母がいる。祖母はボケが進行しており、今日は特に調子が悪いようだった。まず、私の名前が分からない。これはもう仕方がない。次に、毎日介護している母の名前が分からない。そして、自分の名前が分からない。会話はどうしようもなかったが、祖母に向かって大きく笑顔を作ると、しっかりと笑顔を返してくれた。表情での会話はできた、ように思えた。そして2つ目。親友の家に向かった。親友宅にはもうすぐ生後4か月になるあかちゃんがいて、大層かわいかった。バウンサーに寝ているあかちゃんを見つけた瞬間、顔のパーツが全てとろけてしまうくらいに。するとあかちゃんも、口角を上げ、ニコッとこちらに微笑み返してくれた。天使のお出ましである。かわいい。ギュンと母性本能がくすぐられつつ、実家で見た祖母の顔が一気にフラッシュバックした。ばあちゃんとあかちゃん、驚く程似ていた。共に寝ることしかできず、会話はできず、ただ微笑むだけ。人間、老いると赤ちゃんに戻っていくって本当なんだな。まさかこうも綺麗な比較により、強烈に実感することになるとは。ちょっと、感動した。

茨城県水戸市内で活動する演劇ユニットこれっきりに所属し演劇をしています。