「生野区小中学生★作文チャレンジ」投稿作品を紹介します!
生野区長の山口です。学校もいよいよ再開となりましたね!学校が無い間、何とか区内の小中学生の想いを聞きたいと「作文チャレンジ」のフォームを作って募集をしていました。
なんと、大阪市の小中学校の学校からは「Googleフォームやnoteが見られない」ルールであることを後から知ってショックを受けたのですが、それでも3名の中学生が文章を寄せてくれました。ありがとう!
3名とも氏名を公開してもいいよと書いてくれてましたが、「保護者の方の同意」が無いままの公開はできないことに気がつきましたので、匿名でご紹介します。
『新型コロナウイルスの恐怖』
(新生野中学校 中2・Sさん)
テレビの速報を見た時驚きました。「新型コロナウイルス拡大防止のために学校休校って。笑」と、最初は休校に反対気味でした。
そして休みが始まり生活面では何も影響ないやろーっておもってたけど影響はすぐありました。マスク不足です。マスクは今までだとどこにでも売ってたのにそれが不足するぐらいのことが起きるとは1ミリも思っていませんでした。
そしてもうちょっとで学校始まる!!って楽しみにしていたのにさらに休みが延長。正直私は悲しかったです。みんなに会いたい。遊びたい。部活に行きたい。そんな当たり前のことが出来ないのかと思いました。みんなに会えるっていうのは当たり前じゃないんだなと実感しました。
感染予防のために自分たちに出来ることはないか、役に立つことはないかなど時々考えてしまいます。
楽しかった日常を返してください。みんなから幸せを奪わないでください。今までの普通の日常を返してください。本当に早く終息して欲しいと願う日々を今日も私は過ごしています。
《コメント》急に日常を奪った新型コロナウイルスへの怒りが、率直に伝わってきます。マスク不足が起きるなんて『1ミリも思っていなかった』と表現し、予想外なことが次々起こったこの数か月を象徴しています。当たり前の大切さに気付いた、貴重な経験となりました。
『新型コロナウイルスで変わったこと』
(新巽中学校 中3 Iさん)
今年は私が受験生で勉強の面や受験はどうなるんだろうと不安です。あと新学年になって、みんなと一度も会っていません。これからどうすればいいんだろうと日々思っています。
ニュースを見ても経済への不安などが多く、私たち受験生の対応も考えてほしい。多分同じ受験生のみんなそう思っているんだろうなと思いながら今は勉強に励んでいます。
受験生のみんなが心置きなく受験を頑張れるようになるよう早く収まって欲しいです。
《コメント》「ニュースを見ても経済への不安などが多く、私たち受験生の対応も考えてほしい」という言葉は、重いです。ニュースを見ているのは、大人だけではないですよね。受験生の不安に応えられるよう、大人たちこそ、がんばらなければと思いました。
『新型コロナウイルスに気付かされたこと』
(新巽中学校 中3 Uさん)
私は、今まで生きてきた中で初めて新型のウイルスが流行りました。学校も休校になって、今まで当たり前だと思っていたほとんどの事が出来なくなってしまいました。
はじめは嬉しかったけど、休校が長引くにつれて退屈になってきて早く友達や先生に会いたいと思うようになりました。この時、いつも学校は嫌な事や面倒な事があるし嫌いだから無くなればいいのにと思っていたけど、実際になってみると学校は嫌な事も面倒な事もあるけど、それ以外にも楽しい事や嬉しい事があって、なくてはならないものなんだなと思いました。
それに、3年生になると受験勉強もしないといけないので1,2年生の復習をしつつ、3年生の予習をしたりしています。
他にも、学校がある日や部活がある日、唯一の休みの日には遊んだりできないので、姉と妹と遊んだり、お菓子作りをしたり、家族で映画を見たりしています。普段はできないことを今の時間を有効活用して、新しい趣味を見つけたりしています。
私は新型コロナウイルスのせいで修学旅行が無くなったり、残り少ない学校生活もだんだん無くなっていって最悪の事ばかりだったけど、逆に色んな事に気付かされて考え方が変わりました。これは、こんな時だからこそ気付けた事だと思います。みなさんも今の時間を有効活用して色んな事をしてみてください。
《コメント》学校は嫌なことも面倒なこともあるけど、Uさんにとって「なくてはならない」ものだと気づいたこと、また、せっかくできた時間を有効活用しようと気持ちを切り替えたことがよくわかります。チャレンジ精神、いいですね!
この3人は、作文の募集を知って投稿にチャレンジしてくれました。数は少ないですが、中学生の本音を知ることができました。大人としての責任も感じています。
学校が再開しましたが、まだ感染拡大のリスクは残っています。秋から冬にかけて「第2波・第3波」が来るとも言われています。一方で、「満員電車で出勤し、オフィスに集まって働く」ことそのものが、大きく見直されました。ウイルスのせいで人に会えない状況になって、長年変わらなかったことが一気に変わったのです。そのことで、満員電車に乗れない人や、遠くの人や、子育てをしながら仕事をしている人の可能性が広がりました。
できないことの中から、できることを探す。みんなで知恵を出し合うことで、大きな発見につながることもあります。
みなさんが、新型コロナウイルスの世界的な流行に思春期のうちに立ち会い、我慢もしながら乗り越えようとしていることは、めったにできない貴重な経験です。
今回、作文を投稿しなかった人も、いろいろと考えたことを、書いたり周りの人と話し合ったりして、言葉にしてみてください。
そして、大人たちは、こどもたちの経験がマイナスにならないよう、さらに知恵を出して応援しなければと思っています。
投稿してくれたみなさん、ありがとうございました!