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分人的経営〜法人にも分人主義を適用できないか?〜

以下、ジャストアイデアである。

個人(in-dividual)から分人(dividual)へと捉え直すのは、「私」が社会的に構成されるからという理由であるならば、法人もまた同様に考えられる。

経営する上で、創業者は自分の自己理念を企業理念とする。

自己理念とは一貫したひとつのものとして捉えがちだ。

「自己」が社会的に構成されるのであれば、分人として捉えた方が良いのかもしれない。
しかし、「理念」とは根本的な価値観のことである。不変、あるいはある程度変わらないものである。

では、「分人」における「根本的な価値観」とはなんなんだろうか。

価値観とは、社会的に構成されるものである。
変動性の高い世の中では、価値観とはより変動しやすいものとなる。

その中で根本的であるからには、既に確定した過去を振り返り、その傾向をみると言ったところだろう。

しかし、分人主義ではその人や環境との関係性の中に自己が存在する。
先ほどの「傾向」は、個人として捉えようとしており、分人主義ではそこに「ほんとうの自己」は存在しない。

では企業は、それぞれに対してそれぞれの顔を持つのだろう。

顧客に対してはこう
投資家に対してはこう
仲間に対してはこう

と言ってさまざまな自己=企業を持つ

その割合が個性的なものでそれが理念なのかもしれない。

そう考えると既に分人主義的な企業は多い。

それは嘘をついているというより、パブリックリレーションズ的な文脈で語られる。

いっそのことその人と対峙している時の企業を、promotionと言って嘘をつくみたいな感じではなく、その人と対峙している時の企業は自己であるからこそそこにほんとうがあるというのを本当にしていいと思った次第。


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