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コミュニティ放送 開局への散歩道☆彡④

コミュニティ放送 開局への散歩道☆彡
004 〔コミュニティ放送の商品販売〕

 放送番組は、放送局の商品です。

 商品を制作し、それを販売しなければなりません。

 販売するのは、
  ・ 提供番組
   (広告主が放送番組と広告番組の番組制作費と電波料全額を負担)。
  ・ 広告番組
   (広告主が広告番組の番組制作費と電波料全額を負担)
   ※ (単位5秒ですが、)通常、20秒、30秒の広告放送番組をいいます。

 ここで、提供番組として、ここでは、
 報道(一般ニュース)を例にあげて、原価計算のまねごとをしましょう。

 報道番組(ニュース)を1日(24時間)で、
 1本あたり 5分番組(内 広告最大1分)を
 1日あたり3本入れた場合 1日 15分(3分)の枠となります。

 原価の仮計算をしましょう。1ヶ月を30日で計算します。
 報道番組は、全部で90本。(30日 × 3本)
 新聞社から一般ニュースの配信を、月額10万円で受け、
 放送局の担当者が、放送までを行った場合の人件費を月額10万円
 合計20万円/月が原価

 仮に提供番組でなく、広告番組(CM : 一般的には、スポット広告)として、20秒なら
 放送番組1本あたりの単価は、約2,223円。
 そのうち20秒CMなら3本(30秒CMなら2本)となります。

 CM3本枠のうち、1本しかCMがとれなかったら、、、

 さて、放送局での販売価格は、どう決めますかぁ~
 それとも、一般のニュース報道は、やめますか、、、

 どの形態の放送番組でも番組制作費をどのように考えるかが重要です。

 放送番組が聴かれなければ、広告放送は入りません。
    (正論かもしれない)

 しかし
放送番組が聴かれていても、広告放送が入らないこともあります。
(なぜ?)

 1980年頃だったか、深夜放送という番組枠で、人員削減という言葉がささやかれたことがあります。
 深夜という時間帯、広告放送が入らないため1名で運用しようという試み(実験)が行われました。

 簡単にいえば、ジュークボックスのような機械に、送出する順番でレコードをセットし、そこに、マイクとミキサーがあるとお考え下さい。

 ボタンを押せば、レコードがセットされ、演奏を開始するはずが、途中で引っかかり、話し手が、放送しながら修理、修正する模様を放送することに。

 それは、それで
聴取者の反応は良かった。
(聴かれているのに広告が入らない。)

 番組制作費には、人件費、取材費。著作権料等々がかかります。
 放送番組を充実させるには、広告番組の出稿をお願いし、また、いわゆる提供番組として買っていただくことが必要となります。

コミュニティ放送は、商業放送

理想は、
 ・ 地域の方が、応援していただける話し手の番組に対して
    > 広告等を出稿していただくこと
    > 番組制作費、広告等の出稿していただくこと

 ・ 地域の方が、趣味や、興味のあること、伝えたいことなどを放送する番組枠を購入していただくこと

 ・ 放送の業務にプロボノやボランティアで参加していただくこと

 ・ 地方自治体や公的機関が、金銭を含め支援していただくこと

が良いと思いますが、中には、地方自治体から支援金(一部ネット情報では、全国平均2,000万円)がありながら、赤字となっているコミュニティ放送局もあると聞いています。

 それぞれの地域の状況に合わせて、考えを重ねる必要もあります。

〔参考〕 一般社団法人日本民間放送連盟のホームページ 放送基準 

次回は、〔コミュニティ放送の放送番組〕です。

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