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【温泉に来た…けれど②】登別温泉


にわかの愚考

温泉初心者の私である。
関東育ちの私でもある。
北海道の雄大さを侮っていた。

例えば鉄輪温泉のような草津温泉のような、小さな外湯がいくつもあればいいな……などと甘く考えていた。

登別温泉には大型ビルのホテルしかなかった。
当たり前だ。
小さな外湯なんか豪雪で潰れてしまう!
吹雪で飛ばされてしまう! 
なまらでかいビルを建てるしかねえべや!!
(関東人の想像です)

というわけで小さな外湯は巡れなかった。
そもそも泊まったホテルの大浴場内に、いくつもの泉質があるのだ。
ホテルの中で外湯巡りをしているようなものだ。

第一滝本館の温泉

ここには五種類の泉質があるそうで。
皮膚疾患や血行促進に効果の高い「硫黄泉」
肌のかさつきに効く「芒硝(ぼうしょう)泉」
角質を溶かす「酸性緑ばん泉」
湯冷めをしにくい「食塩泉」
美人の湯とも呼ばれる「重曹泉」

て、上記資料を拝借してます。

個人的に好きなのはやはり硫黄泉。
白濁した湯と卵が腐ったような匂いが好き。
湯から上がっても肌に硫黄の香りが残るのがたまらない。
芒硝泉もわりと好きです。肌になじむみたい。

食塩泉がイマイチなのは私だけじゃないみたい。
ピクチャーウィンドウ前で景色を見ながら入れる食塩泉には誰も入っていなかった。
あの位置が硫黄泉なら良かったのに。惜しいなあ。

登別の地獄です

一日目の夜と二日目の朝、この五種類の温泉を堪能した。
そして硫黄臭いお肌で迎えた二日目、5/25(木)。
地獄谷展望台を見て、奥の湯展望台(巻頭写真)まで軽くハイキングを楽しむ。

ハイキングコースは整備されており山歩きの楽しさを満喫できる。
地獄谷といいながら、ここはまるで極楽である。
新緑の隙間から日が差し込み、風が通り抜ける。
ウグイスが鳴き小鳥もさえずる。

登別の極楽です

とはいえ遭難も充分あり得る山容である。
そこは一定の間隔でおわしますお地蔵様が道案内をしてくださる。
旅人とすれ違う私も山歩きの常として「こんにちわ」などと挨拶している。
街では決してしないのに。

道案内のお地蔵様

山歩きをした後はクマ牧場を訪ねる。
もはや汗まみれである。
そこでお楽しみの外湯である。

夢元さぎり湯の温泉

ここは地元民向けの外湯である。
たった480円で温泉を堪能出来る。
こちらも硫黄泉・明礬質。
またも肌に香りが残る嬉しさよ。
有料の休憩所でフルーツ牛乳を飲み、温泉ゆで卵をいただく。
やっぱり私はこういう庶民的な温泉のが落ち着く。

地元民の憩いの湯
湯上がりフルーツ牛乳!
玉ねぎどっさり塩ラーメン

しかる後「味の大王」にてラーメンランチ。玉ねぎ入りが意外だった。シャキシャキがスープを浴びるとくったりして甘くなるのね。

日帰り入浴のために登別万世閣を訪ねると、時間が早すぎるとのこと。
いったん宿に戻るのだった。

登別万世閣の温泉

部屋でだらだらしているうちに、また外に出る気力が萎える。
力をふりしぼって外湯探訪に出たのは夕方だった。
宿前には団体旅行の観光バスが横付けしていた。
巨大なスーツケースを引いた韓国人が群れなしている。 
やっぱりよそうかと尻込みしたけど蛮勇でもって突入! 

観光バスが何台も横付けした

ちゃんと日帰り入浴用受付があった。
今日はサービスデイとのことで800円で入れた。ラッキー!
通常は千円以上するらしい。

そして、この湯が良かった。
ホンットーに良かった!!
私にとっては登別温泉一のお湯だった。
って三軒しか回ってないのに言い切るのも何だけど。

酸性-含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)
だそうです。

白濁した湯だけれど硫黄臭はあまりきつくない気がした。
浸かっていると、とろんとまどろみたくなるようなお湯。
私、次に登別に来る機会があればここに泊まろうかな?

クマ牧場に向かうロープウェーにて
クマ牧場から望むクッタラ湖

と旅行写真を放出して、三日目の本日5/26(金)朝五時から最後の入浴をした。
これから登別温泉を後にして札幌に向かう予定である。

「さっぽろ落語まつり」である。
温泉旅行は落語遠征に変わる。
温泉土産は肌の残り香……なんちって。









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