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絵画レッスン交換日記:目を凝らせば世界は甘美

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画家仙石裕美と編集者Lilyの交換日記のようなもの。絵のレッスンを通じて考えたことを記録しています。
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#絵画レッスン

私たちのこと|絵を描くふたり:仙石裕美&編集Lily

私たちは2012年に出会いました。画家と書籍編集者。偶然机を並べることになったその日から、すでに親友であり、盟友だったのだと思います。 仙石裕美(Hiromi SENGOKU) 画家。 埼玉出身。武蔵野美術大学大学院中退、パリ国立美術学校 (ボザール) 修了後、東京を拠点に個展や国内外グループ展・アートフェアにて作品を発表。2023年~ロンドン在住。制作と発表のほかに絵画講師もします。 ■ HP: Hiromi SENGOKU >>作品集(※ぜひご覧ください) ■ X:

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「で、何を描くか?」という問題である。 「で、何を描くか?」問題はわが日常に唐突に現れ、厳然とそこに在った。 「一対一のレッスンだし、私はLilyさんが描きたいものを描くのがいいと思うんですよ。とはいえ最初だから、大きすぎず、シンプルな形状のものがいいです。たとえば野菜や果実。デラウェアまでいくと複雑で、林檎とか。サイズもそれくらいのものが描きやすいと思います」 前回のプレレッスンの終盤、仙石裕美が私に言った。 描きたいものを描くがよろしいーーこのひと言、たったひと言が