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もしも編集者がInDesignを使えたら…。

このブログは書き手と編み手の Advent Calendar 2019の16日目になります。

まずは自己紹介。25歳から14年半ほどIT書籍から始まり、実用書、ビジネス書と本の編集に携わり独立。現在は本に限らず、人や会社を編集しております。具体的には、頭の中をガッツリ整理して、ご自身の核を見つけてもらったり、会社の事業を編集して新たに事業を立ち上げるお手伝いをしたり、などなど。

編集スキルって、本に限る物ではないと感じておりまして。こちらでエディトリアル思考を用いた事業支援をしています。が、その話は今回は横に置いておき、今日は編集者へのINDesignのススメを少し。

今年は、『あり方で生きる』という書籍で、本の編集の限界に挑戦してみました。

コンセプトは「体験する本」です。

体験する本にするために、さまざまな角度から仕掛けを盛り込みました。

・ランダムにカラーページも盛り込み、視覚的な体験を創出する
・大胆なレイアウトの採用による、読者の思考深化を促す
・イラストを多用することによる、読者の感性に働きかける
・途中、メモするページをたっぷり設けて、アウトプットを促す
・紙質は手触り感のあるものにこだわり、触覚からも感性を磨く
・著者からのメッセージ音声をによる、聴覚から体験を促す

実は、このコンセプトを実現するためだけに、InDesignを覚えました。元々、Adobe CCを契約していたので、InDesignを使えるのに使えないもったいない状態になっていたのも背中を押しました。

 覚えてみると、InDesignが「超高性能なWord」であったことがわかり、今まで、なぜ覚えなかったのかとちょっと後悔しました。InDesignが自分で使えるようになると、次のようなメリットがあると思っています。

・表現力の幅が広がる
・ギリギリまで作業できる
・ほかの案件と平行で作業できる
・適正価格での発注が可能

1:表現力の幅が広がる

『あり方で生きる』では、50のコラムに対して、ほぼすべてにイラストをつけたのですが、挿画を担当してくださった、アートビジネス・アドバイザーの相馬万里子さんと膝を突き合わせながら、1ミリ単位でイラストのレイアウトを調整することができました(参考:アイキャッチ画像)。これは、DTPを外部にお願いしていたらできない作業! 共同作業で誌面を作り上げていく、とてもクリエイティブな作業となりました。

2:ギリギリまで作業できる

こちら、言わずもがな。入稿直前まで文字修正、その他(イラストの差し換えやらなんやら諸々)が可能に。ゲラのやり取りをする必要はなく、すべて自分の中で完結できるようになるので、すべてがスピーディです。

3:ほかの案件と平行で作業できる

自分が、1冊組版までできると、平行して書籍を作るときに時間的なバッファができると思いました。出版社時代の最後の半年のうちの約2カ月間、4冊平行して作業していた期間がありました。このとき、自分でDTPができていれば、もう少し眠れただろうなと思います。今は昔。時は戻せず。

4:適正価格での発注が可能

単価を下げないでお仕事を外部に発注できるというメリットもありますね。10〜15年前と比較すると、同じ作業をするにもかかわらず、編集費が30%〜35%減額されていたりします(本当です)。おそらく組版費用も減額されているのではないかなと思います。自分で請け負う分で経費削減して、その分で適正価格での発注できるようになると、みんながHappyになるのではないかなと思います。

■InDesignを勉強できるサイト

最後に、今回私がInDesignを学ぶのに参考にしたWebサイトと学習サイトを紹介しておきます。60〜80時間ほどあれば、マスターできると思います!

InDesignの勉強部屋
リンクドイン ラーニング
Udemy

明日のアドベントカレンダーは、こちらからどうぞ〜!

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