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統合医療って何?

統合医療と称するクリニックを最近よく見かける。

言い分としては「西洋医学、東洋医学、代替治療などスタイイルにとらわれることなく、その人にふさわしい治療法」を選択する医療だそうだ。しかし、現実には癌の末期などで現代の医療では根治不能とされた方をターゲットにしているのは明らかだ。

確かに手術などで根治不能ですと言われ、その後いきなり、「では今後はなるべく苦しまないように緩和ケア治療をしましょうね」と言われるとそのギャップについていけない患者が出てくるのは仕方がない。そうした患者の心の隙間に入ってくるのが統合医療だ。「溺れる者は・・・」ということもあり患者は怪しい治療を勧められるがままに、自己暗示をして盲信してしまう。

乳癌で若くしてなくなった小林麻央さんの通っていたクリニックなど典型的な例だろう。「温熱療法で癌細胞が消える可能性がある。副作用はない」1億近く代替医療に使っていたそうですね。後にブログで”あのとき違う病院に行けばよかった。あのとき信じなければよかった”と悔いが残る言葉が印象的である。

人間そこまでしてお金が欲しくなるものか?と疑問に思いたくなる。統合医療とは実際にはほとんどが統合された医療ではなく代替医療だ。

代表的なものに温熱療法、高濃度ビタミンC療法、プロポリス、癌サプリセット、フコダイン、マイタケ、認可も下りていない◯◯免疫療法など、どれも高額なものばかりで自家ワクチンという治療は3回のワクチン接種で150万くらいするクリニックもある。

ちなみノーベル賞を取った本庶氏先生が発明したオブジーボという薬は対象となる患者に1年間投与すると1500万位かかるのですが、日本の保険医療のお蔭で1年間の個人負担は多くても60〜70万くらいだ。そう比較してみると彼らがどれだけ高額な請求をしているのかがよく分かる。

患者の「最後の望みを」と言う希望に応えるために、といえば聞こえはよいのですが代替医療の末期癌の患者に対する試験などは古くは丸山ワクチンなどから最新の治療まで様々なものがありますが、一定の効果を得た治療法は一つもない。

しかし癌の治療は確実に進歩しています。十年後か20年後になるか分かりませんがこのような怪しいクリニックが淘汰されていることを期待しています。

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