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【3分解説】加入条件は厳しい?チャージバック保証の基本解説

CB(チャージバック)保証とは

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「CB保証」聞いたことがありますか?
CB = チャージバックの略称です。
保証 = 債務者が債務を履行しない場合に、代わって債権者に債務を履行する義務を負うことです。これだけだと、何のことかわからないですよね。

チャージバックとは、ユーザーが、第三者による不正利用等の理由から支払いに同意しない場合、クレジットカード会社が売上を取り消し、加盟店に支払を拒否(または代金返還を請求)することを指します。


CB(チャージバック)保証が必要な理由

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それではどうして、CB保証が必要になるのか説明していきます。
現在、EC店舗では下記のように数多くの支払い方法があります。

現在の主な決済手段
1)代金引換
2)銀行振込
3)後払い決済
4)コンビニ決済
5)クレジットカード決済
6)キャリア決済
7)スマホ決済サービス
8)銀行自動引き落とし
9)ID決済
10)電子マネー

EC店舗によっては前後しますが、現在、約70%がクレジットカード決済を利用しています。そのため、ECサイト側でもクレジットカード決済は必要不可欠な存在です。しかし、ECサイトにとって売上の大部分を占めるクレジットカード決済ですが、残念ながら不正注文によるチャージバックが増えています。

日本クレジット協会によると、2020年にはクレジットカード不正利用被害額は251億円に到達しています。

スクリーンショット (26)

出典:一般社団法人日本クレジット協会:クレジット関連統計「クレジットカード不正利用被害額の発生状況」


■ECサイトの受注の流れ(通常)

1)注文が入る(クレジットカード決済済み)
      ⇓ ⇓ ⇓ 
2)商品の在庫を確認、商品を発送
      ⇓ ⇓ ⇓ 
3)ECサイトはクレジットカード会社に対して、クレジット決済処理
      ⇓ ⇓ ⇓ 
4)発送先に商品配送完了
      ⇓ ⇓ ⇓ 
5)ECサイトはクレジットカード会社(決済代行会社)から入金

原則この流れで受注処理がされているのではないでしょうか。
商品を指定の届け先へ発送して、商品を受取っているのだから、EC店舗としてはクレジットカード決済された商品代金が決済代行会社から入金されるのは当然のこと。と思うはずです。もちろん当然なのですが、この当然がまかり通らないのが不正注文によるチャージバックなのです。

ECサイトの不正受注の流れ(不正判明まで)

1)不正注文者が第三者のクレジットカードを悪用して、ECサイトにて商品購入
      ⇓ ⇓ ⇓ 
2)不正注文者はECサイトから発送された商品を手に入れる
      ⇓ ⇓ ⇓ 
3)後日、クレジットカード保有者(カードホルダー)が身に覚えのない決済に対して「利用していない」とクレジットカード会社へ連絡
      ⇓ ⇓ ⇓ 
4)クレジットカード会社から決済代行会社へ連絡がくる
      ⇓ ⇓ ⇓ 
5)決済代行会社からEC店舗へ悪用懸念の連絡がくる
      ⇓ ⇓ ⇓ 
6)ECサイトが不正注文の可能性があることを知る

上記の時点では、まだ不正注文によるチャージバックの確定はしていない。
あくまで不正注文の可能性があるということです。
ECサイト側の対応としては、該当の受注情報を決済代行会社に伝えます。
稀に、クレジットカード契約者本人の家族が利用しているケースもあります。

最近では上記のような流れで、子どもが親のクレジットカードを利用するケースが増えています。お子さんがオンラインショップで数万円分の洋服を購入 → 購入事実を知らない親が「第三者によるクレジットカード悪用」を訴えるケースが相次いでいます。

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チャージバックが確定する前に解決するケースもありますが、物販系のECサイトの場合、決済代行会社から悪用懸念の連絡がきた際は、高確率で後日不正注文のチャージバックが確定するでしょう。
ECサイトにとってクレジットカード決済でのチャージバックが確定すると、発送済み商品は戻ってこないうえ、商品代金の入るべき入金も取り消されてしまいます。その取り消された商品代金を、クレジットカード会社(決済代行会社)の代わりに保証して商品代金をお支払いするのがチャージバック保証なのです。

チャージバック保証を単体で提供している会社もあれば、決済代行会社でチャージバック保証も合わせて提供している場合もあります。

チャージバック保証以外にも
・チャージバック補償
・チャージバック保険
等の名称もありますが、今回はチャージバック保証の名称で説明します。


EC店舗がチャージバック保証に加入する場合

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チャージバック保証に加入する場合の、いくつかのケースと注意点をまとめました。

■加入例1 決済導入時

決済代行会社で決済サービスと一緒に保証も契約するケースです。新規のECサイトの場合、月にどのくらいのチャージバックが発生するのか、また保証サービスの内容を把握していない状態で申込みをしていることがあります。後日、必要ないと思い早々に解約されることも。

■加入例2 チャージバック被害に遭った後

チャージバック被害に実際に遭った後、契約している決済代行会社で提供しているチャージバック保証サービスに加入するケースです。チャージバック保証は、実際被害にあったことがないと必要ないと思う事業者が多いのが現実です。しかしガンになってからガン保険に加入するのが難しいのと同様に、チャージバック被害に遭ってからチャージバック保証にはいるのも難しくなる場合があります。
チャージバック被害がゼロの状態であればチャージバック保証料が数千円でも、チャージバック被害後は、チャージバック保証料が数万円となる場合もあるのです。
(お取り扱いの商品や状況などにより異なる場合もあります。)

■加入例3 保証会社で別途加入(被害後)

契約している決済代行会社でチャージバック保証サービスがない、または加入が難しかった場合、個別でチャージバック保証を提供している会社で加入することができます。しかし上記同様、チャージバック被害に遭った後に導入を考える事業者が多いのが現状。被害状況によっては加入が難しいケースがあります。

■加入例4 保証会社で別途加入(被害前)

契約している決済代行会社でチャージバック保証サービスがない場合、個別でチャージバック保証会社に加入するケースです。上記と異なる点は導入タイミングが「被害前」ということ。

弊社では、昨今の不正注文被害に不安を抱き、ECサイト事業者が自ら調べて問合せををくださるケースが多いです。チャージバック被害に遭っていない段階であれば、チャージバック保証料の基本料でのご案内が可能になります。(※お取り扱いの商品や状況などにより異なる場合もあります)

■加入例5 既存のチャージバック保証サービスの継続が難しい場合

個別でチャージバック保証、または決済代行会社でチャージバック保証サービスを契約していたが、チャージバック被害が頻発し、保証サービスの継続が難しくなるケースがあります。保証料の値上げや解約が現実的となった場合、他のチャージバック保証会社への加入を検討するEC事業者も多いと思います。しかし近年は不正注文被害の増加により、契約条件が厳しくなっているのが現状です。不正注文の手口は巧妙化し続けており、従来の不正対策に加えて新たな不正対策もあわせて検討すべきでしょう。

まとめ

ECサイトにとってチャージバック保証は、

・被害に遭うまで導入を考えられない
・実際に不正注文によるチャージバック被害に遭ってから、はじめて導入を検討したい

というお声が多いと思います。
しかし先ほどの通り、実際にチャージバク被害が発生後はチャージバック保証への入会ハードルが高くなる現実があります。現在のECサイトでは約70%がクレジットカード決済を利用しています。クレジットカード決済を提供している限り、いつ何時不正注文によるチャージバックがECサイトに起こったとしてもおかしくはありません。

チャージバック保証は、月々一定の保証料をECサイトが支払うことで、チャージバックが発生時は被害額を保証してくれます。

保証料は毎月一定額のため、予算が組みやすい
チャージバック被害による突発的な損害費用をカバーできる

このようにECサイトにとってはメリットがあります。

イーディフェンダーズ では、チャージバック保証サービス以外にもこれまでの蓄積してきた情報や、最新の不正対策などのご案内も可能ですので、不安を安心に変えていただくために、一度ぜひお問合せください。

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