マグマの産声

空が焼ける。

銃声がする街だからじゃなくて。

この街は、昨日と明日みたいに、空が焼けてる。

青がオレンジに溶けて、一気にこっちに向かってくるのを見て、鳥肌が立つ。

風が窓を割る。

あんたは、軽薄さについて考えてる。

「軽薄であることに真実を見ることもある」

「軽薄であることに救われることもある」って。

軽薄さを受け入れて、痛みを感じないようにしてさ、
それ自分に嘘ついてんじゃないのかなって私は思った。

本当は嫌なんじゃないの?

本当は逃げ出したいけど、逃げ出すことすらどうでもいいって。

社会受け入れて自分自身から逃げてるだけなんじゃないのかなって。

でもそうやって、逃げてる自分を正当化して、

痛みを感じなくなることが、正しいと思ってんのかよって。

私は軽薄にも苛立った。

悲しいことは悲しんでよ。悲しめない自分に酔ってんじゃねーよ。

すり減った今の自分を守るには、軽薄さを受け入れるしか、なんて変だよ。

全力で泣いて、全力で傷つくことは、今からでもできるよ。

何も感じないように生きることって、私は嫌だって思う。

私は殺したくない。

軽薄受容も、見方によれば救いにはなるし、真実もあるのだろう

・ロストジェネレーション

・村上春樹

・岡崎京子

・doomer

「でもコンビニ人間は軽薄さを受け入れたんじゃないよ!
軽薄であることを自覚して、乗っかってるんじゃない。
彼女にとってはコンビニは軽薄じゃないから。
だから、彼女は本気でもがいてるんだ。
だから私には理解できるんだ。」

要は、私は、もがいてるやつを「ただ眺めて」、すかしてる奴が嫌い。

私、誰かを馬鹿にしてる奴は、他の誰かに馬鹿にされるって信じてんだ。

だから、軽薄/受容/傍観/者を馬鹿にしてる私は、彼らに馬鹿にされるだろうな。

ここで私の軽薄さ。それはもがくことが正しいと思ってしまうこと。

軽薄な私だからこそ、軽薄を受け入れる人々の心を、理解できるようになりたい。

「言葉じゃ伝わらないよ。言葉は分断を生むから」

「でも、私は分断生んでもいいからぶつかりたい」

これが私の軽薄に対する軽薄なアンチテーゼ。

「魂でぶつかりたいんだ」

摩擦。見えないものが焦げる匂い。

非行少年が窓を割る。
彼のことを社会に甘えたガキだと思ってた。

でも窓割りが割れた窓を生み出してるとしたら、それは意義あるのかも。

「それがバンクシーちゃうんか!」

窓が割れて、かりそめの解放が流れ込む。

唸って、服を破りたい衝動に駆られる。

胸の奥が見たことない色をしている。

アドレナリンが足中に強く波打つ。

あつすぎる

マグマの産声

一晩中鳴り止まない、あいつの足音は東京アラート

響き渡るねん、サイレンやねん、鳴ってるやろ?聞こえてるんやろ?

ゴオオオオダダダダゴオオオオオダダダダダダダダダダ

グッドラック

「グッドラック」とだけあんたは置いてく

どういうことだよ!

誰だよこのクレーター作った奴

昔からあったんかな

このdmの終わりに

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