型にはまった菓子が好き: 2024年6月29日
焼き菓子が好きだ。食べるのも作るのも。もちろんケーキやプリンといった生菓子も好きだが、断然、オーブンで焼きっぱなし!みたいな味が好き。小麦粉、バター、砂糖。それぞれのおいしさがそのまま伝わってくるようなものが良い。
菓子をつくる、というのは、料理とは少し違う脳の分野が刺激される気がしている。私が手の込んだ料理を作らないからよりそう感じるのかもしれないが、製菓は工程ひとつひとつに意味があり、そのひとつひとつに集中していると最終成果物としておいしいものが出来上がる、というのが良い。手間がかかるから良い。だから、インスタで流行りの「材料●つで簡単!」とか「オーブンなしで簡単!」みたいなのは全然惹かれないのだ。手をかけて、集中して、思ったとおりの形と味が出来上がる。製菓もまた、瞑想のような効果があるのかもしれない。
最近オーブンを新調したのでいろいろ作っていて、気づいたことがある。私は型をつかった成型がどうも好きらしい。クッキーでも、絞り出しだったりドロップクッキーよりも、5mmに伸ばして型抜き、みたいな成型が好きだ。出来上がりのきっちりした形が良い。ラングドシャを作るとなったらすり込みで使うシリコンの型を使って、きっちり真四角にする。重ねた姿が美しい。フィナンシェをマフィン型で作ってもいまいちフィナンシェじゃない感じがしてしまう。あの四角くて薄べったい形をかじってこそ、フィナンシェだと思う。
今度クグロフを作ろうと思っていて、あの巨大なリング状のクグロフ型を探しているし、クッキーの型は丸より四角が良いなと思ってそういう抜型も探している。結果、作る菓子の種類の分だけ型がどんどん増えていく。
そういえば私は作るのとは別にドーナツの形が好きで、アイコンにもした。ドーナツは、あのドーナツの形を食べているのである。ドーナツの穴は存在か空白か、みたいな話がしたいんじゃなく。なぜか菓子に関しては、不定形じゃない、型通りの存在を確認したい習性がある。なんでだろうな。焼き鳥は串にささってなくても全然いいのにな。
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