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「2205」3週目へ「TAKE OFF」です

「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-」の劇場での上映が本日から3週目になります。プロップデザイン、セットデザイン、メカ作画監督を担当させていただいております。よろしくお願いいたします。

たとえば。「2199」では第1話で古代と島がコスモゼロをみている場面のメカニック作画のお手伝いをしています、みたいに、何を担当したかをいうだけでストーリーのネタバレになりかねないのが「ヤマト」メカの作業なのですが、いま公式サイト等でその登場が発表されている範囲のメカニックでは、コスモタイガーⅡや試製空間戦闘攻撃機コスモパイソンの操縦席が映る場面のメカ作画監督の作業をしています。

コスモパイソンの操縦席は本編作業のほかに、玉盛さんが打ち出してくださったコンセプトイメージを引き継ぐかたちで、デザイン設定を担当させていただいてもいます。デザインといっても、ヘッドレストなど全体がシンプルな形状をしていること、タッチパネルもあるが物理ボタン類もある操作方法、シートがこれまでの機体よりも傾斜していて独特な搭乗姿勢になること、シートベルトは「2199」時代から変わらないものが使われている、など、すでに開発理念は完成されている状態で。こちらではコスモタイガーⅡからの流れや機体全体のデザインラインとイメージを合わせつつ、各部ディテールをつくってみた、くらいの感じです。

前面ディスプレイの外枠部分には、メンテナンス時にそこから分割できるように。という作中での機能面と、作画時に形状が把握しやすくなるようにという実際的な必要性から、イナズマっぽい、ギザギザのラインを入れているのですが、別にシンプルな直線でもいいのにイナズマ状になっているのは、もしかしたらラフ稿に記されていた「コスモライディーン」の名前から連想していたのかもしれません。また、デザイン作業に際して操縦席の設定画をもういちど研究したおかげで、今作でコスモタイガーⅡの操縦席のメカ作画監督を担当した場面では「2202」当時よりも、設定画に近いかたちの画を出すことができたのは、思わぬ副産物でした。

玉盛さんのコンセプトイメージのこのかっこよさを画面まで持ってゆきたい!と、気合が入った結果、コンソール部分などが、シンプル、というコンセプトとは裏腹にじゃっかんディテール多めになってしまって。あぁどうしよう、アニメーターのかたがたにご負担をおかけしてしまう…と心配していたのですが、気がつけば「2205」でコスモパイソンの操縦席の登場するカットは、すべてメカ作画監督作業を担当することになっていて。た、確かに設定画のサイズ感ではコレは読み取れないですよね〜というボタン類の凹凸表現をチクチクと描きながら、因果応報、そんな言葉は使いたくはありませんのですが、何かの示しのように思えてならないのでした、、、

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