ワンピース考察:サターン聖の弱点予測

 エッグヘッドにてとうとう戦闘を開始しサターン聖。攻撃力については謎の衝撃波や金縛りが、防御力についてはその異様な再生能力が目を引く。
くまのパンチを受けて片腕が吹き飛んでもあっという間に再生する姿は、これまでの物語で登場した能力とはどこか異質にも思える。

 ワンピースと言う漫画が、似たようなシーンや物語構造を繰り返していることに気づいている人は多いと思う。有名なのはアラバスタ編とドレスローザ編だろう。今回のサターン聖についても、過去似たようなシチュエーションがなかったか。

 アラバスタ編のクロコダイル。
物理攻撃が通じない強敵として登場した点が、現在のサターン聖と似た部分がある。
そこからサターン聖の再生能力に対抗する方法を予測できないだろうか。

 アラバスタ編において、クロコダイルの弱点は水だったわけだが、重要なのはクロコダイルに向けたルフィの台詞だろう。
「だから雨を奪うんだろ お前は水が怖ェから!」

 これになぞらえて考えると、五老星が世界から無くそうとしているものが弱点である可能性は高い。
そこで思いつくものは二つある。

 ひとつは、クロコダイルにルフィの攻撃を通した水以外のもの。血液。

 ちょうどサターン聖が攻撃を開始する直前に描かれたバーソロミュー・くまの過去編では、 『血液が人とは違う』という話が出ている。
 サターン聖がバッカニア族をあそこまで徹底的に迫害するのは、その特殊な血液が彼の再生能力を阻害するからなのではないだろうか?

 もう一つ思いつくものがある。太陽。
五老星は太陽の神ニカの名前を歴史から消している。そして、詳細は別稿に回すが、あの世界の空は自然のそれではないのではないかと思える節がある。

 作者がワンピースを描くにあたって参考にしていると思われる漫画作品はいくつかあると見受けられるが、その中でも手塚治虫の『海のトリトン』は作中の描写を複数ワンピースに引用している。
 そして『海のトリトン』には、「魔獣ゴーブ」という、微小な虫の集合体であるために物理攻撃が効かない敵が登場する。
 今で言えば「ナノマシン」などになると思うが、1970年頃、今から半世紀前にあの発想ができるあたりやはり手塚治虫は凄い。
 話がそれたが、『海のトリトン』の作中では、物理攻撃が効かず毒液をまき散らすゴーブはまともに戦うとほぼ無敵なのだが、強い日差しのもとでは身体を維持できないという致命的な弱点があった。

 ワンピースの五老星も同様の弱点があるから太陽の神を消すことにしたのではないだろうか。
 というのが、現時点での自分の予想となる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?