中2秋、通信制高校合同説明会

今(2022年)の子すずめの話ではなく、2~3年前の子すずめの状況の回想です。2020年秋ごろの話、ということです。

子すずめの中2の6月、Covid-19による学校一斉臨時休校後からずるずるとまだら不登校に陥り、市の教育委員会の「不登校支援事業」を利用しはじめました。

不登校コーディネーターから通信制高校合同説明会の案内チラシをもらったので、もしこのまま不登校で中学卒業する事態となった場合の予習…と思って子すずめ中2の時に早々に10月開催の通信制高校合同説明会に参加しました。

事前に来場予約をしておくと、分厚い「通信制高校進学ガイドブック」(販売価格2000円ほど)がもらえました。通信制高校のしくみについての講演が行われている講演エリアと、各通信制高校のブースがある学校案内エリアがありました。興味がある高校の担当者と直接話すことができ、学校案内パンフレットもずっしりともらえました。

通信制高校については、そういう高校もあるということは親である自分も知っていました。それこそ、昭和末期の高校生(私)であっても、中卒で働きながら定時制高校(夜学)や通信制高校に通って高校卒業資格を取る、あるいは肢体不自由な生徒や闘病中の生徒が通学することは難しいからと通信制高校に入学してスクーリング時の一週間だけ通学するということがあるとは知っていました。現代の若い芸能人でも通信制高校で高卒資格を取って…という子達は居そうですよね。昭和生まれの私にとっては、通信制高校というのは、「中学卒業後に働いている子の学びの場」のイメージの方が強くて、不登校生徒の受け皿というイメージはあんまりなくて、勤労学生のための高校というイメージだったりしました。

そういえば、子すずめよりも年長の子を育てているママ友さんからも、通信制高校に編入した子どもの顛末を聞いたことがありました。全日制の、宿題ばんばか出して学力をつけようと試みる自称進学校の高校に入学したのだけれど、そのやり方についていくのが辛くなって通信制高校に転校したという話を聞いたことがありました。

とにかく、親である私自身、通信制高校ってどんなものなのかがわかっていないのだから、まずは知ることから始めなければ!

講演では全日制高校、通信制高校、単位制高校、サポート校の違いがわかったし、高校卒業資格(何単位取れば高校卒業資格が得られるのか)と高認(高卒認定試験:以前は大検と呼ばれていたもの)の違いも説明していました。その他、留学と通信制高校を一緒に叶えることができる通信制高校もありましたが…2022年の超円安が進んだ現在、留学という選択肢を富豪ではない一般家庭が選ぶことは厳しくなったように思います。

子すずめのその時点での希望としては、大学へ行って何か研究してみたいという思いがあったので、「高認という道もあり得るかもよ?それだとやり方によっては最もお金をかけずに独学で高認取ることも可能かもよ?」と言ってみたところ、「高認取ったとしても大学卒業できなかった場合は履歴書の学歴欄は[中卒]でしょ?それは、あんまりうれしくない。できれば通学するタイプの高校へ行きたい」との意向でした。「通信制高校は転入とかもできるし、フレキシブルだから、最後の切り札としてとっておいて、まずは公立の全日制高校に入学できるように登校して勉強して、そこでどうしてもダメだったら通信制で高校卒業って戦略じゃダメなのか?」と持ち掛けてみました。親は高校などの教育費を捻出せねばならない立場なので、「できるだけお安く学んでもらえたら…」と思ってました。ということで、子すずめ中2の10月の時点での進路の方向性が、ぼやっとながらも、決まりました。

不登校となってもお子さんが親と一緒に外出できるのであれば、まずは通信制高校の合同説明会に行って、この先の進路の見通しを立てておく、どんな通信制高校があるのか知っておくのは、おすすめです。

もしも子がそういった場に行くことが難しい場合は、親が単身行ってみることをお勧めします。希望する通信制高校の学校案内パンフレットを請求するだけではなく、実際の通信高校の担当者に会って話を聞いてみることは「学校案内パンフレットの中には書かれていない学校の雰囲気」が感じられて、いいですよ。少なくとも、この高校の担当者(先生、Teaching Assistant、学校事務職員)はこんな感じのお人柄なんだということを知ると、どの通信制高校を選ぶかの判断材料になり得ます。教育って設備じゃないんだよ、人なんだよ。広域通信制の高校で全国に同じ学校法人母体の姉妹校が何校もあるなら、全国各地の姉妹校へと職員の人事異動が頻繁かもしれないけれど、その地域で実績を積んできたタイプの通信制高校であれば職員の異動はない(退職と新規雇用はあるかもしれないけれど)だろうから、次年度以降もブースで会って話をした担当者が学校に居続けるだろうし。これだ!と感じた通信制高校に関わる人を実際に見るためにも、通信制高校の合同説明会に行って各校の比較検討するのはおススメです。その中でさらにこれだ!と感じた通信制高校の個別説明会に足を運んで見学して、その通信制高校の制度上のよさだけでなく、職員さんの質を吟味してくださいね。

さて。通信制高校の合同説明会に参加してみて驚いたのは、この辺りでは学力が高いことで有名な私立高校の制服を着た生徒が通信制高校のブースで担当者の説明を熱心に聞いていたことでした。いろいろな事情があっての編入検討しているのだろうと思うものの、「えええ?あの高校に入学できたってことは賢いってことじゃん、自慢できることじゃん、もったいないよー」と、ネームバリューある高校の名を捨てて通信制高校への編入するなんて!と思ってしまいました。私自身が、カシコイ高校のネームバリューに踊らされるタイプの「ちっちぇー親」なもんで…

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