思い出話)中3の初夏、進学先情報を集め、絞り込む

去年の話なので、まだ子すずめがN高生ではなかった頃のことなのだけど。子すずめが去年中3で、N高の通学コースを単願で、第一期(11月中旬)受験しました。2022年度入学のNS高の場合は、3月中下旬の公立高校の合否を見てからNS高に進学する/しないを決めても良いというスケジュール感の「併願受験」が可能でした。

子すずめは2020年、中学2年生時の新年度からの新型コロナウイルス感染症予防の措置として、学校一斉臨時休校があって以来、不登校傾向に陥りました。そうは言っても中学3年生に進級した後は暫くは登校していました。居住している都道府県では、公立高校受験の際に高校側に提出するのが「中学3年からの不登校期間」の情報だったから、中3で不登校から脱却できたら公立高校へ進学はあり得る進路路線だったからです。あ、公立にこだわったのは、学費が安い、私立のように学校への寄付金を膨大に払わずに済むからという経済的な理由です。

都道府県差は大きいのですが、私たちの居住する都道府県では、通学可能な全日制私立高校を志願する場合は、1学期の出席がどれくらいかがカギとなるそうです。1年次2年次のそれまでの間に不登校があったとしても、中学3年生の1学期にフルに近い状態で登校していたら、私立高の単願入試で不登校が不利にはならない…というのが、私が住むこの辺の地域の不文律なんだとか。

なので、不登校傾向がある中学生は、中3の1学期だけに焦点を当てて登校するのだそうです、私立高校を進学先として確保する戦略として。ちなみに、公立高校を目指す場合は、2学期まで登校状況を確認されるので、体調などの健康状態が理由で登校できない子女の場合は結構厳しい出席要件なにではないかと思われます。

居住する地域では、不登校に陥った場合は、公立の昼間定時制高校が第一選択肢となる感じです。その他、私立の全日制普通高校、私立の全日制専門科(商業科、工業科)高校、私立の専修学校(ファッション、福祉、調理、コンピューターなど)、そして通信制高校が進路選択肢として考えられる候補となります。通信制高校も十数校候補として考えられ、学費が一番廉価で高校卒業の単位取得可能なのは[公立の、昼間定時制高校の中に併設されている、公立の通信制高校]となります。定時制高校の夜間部は専門科(工業科、商業科)だけとなります。

子すずめは中3の1学期にはまずまず真面目に登校していましたが、夏休み前から失速し、本気で私立の通信制高校への入学を考えるようになりました。昨年秋、中2の秋にも通信制高校合同説明会に参加していて、その時は広域通信制高校である飛鳥未来高校とか飛鳥未来きずな高校に興味を持っていましたが、半年で気持ちは変わっていました。

子すずめは岡山市の広域通信制・単位制高校であるWAO高校の説明会(Zoom説明会)に出席していたり、兵庫県淡路島にある通信制高校、AIE国際高校の資料請求していたりしました。もちろん、NS高の資料請求も、オンライン説明会も参加していました。

子すずめがワオ高校に心惹かれた理由は、起業家教育と哲学教育。ただし、2020年12月開校したばかりの新しい通信制高校なので、「今までの実績」という面ではやや不安がありました。どんな講師陣がいるのかもわからない。教育理念には心惹かれました。また、ワオ高校の母体は学習塾らしい(←私見です、気になる方は各自でご確認ください)ので、学習に関するノウハウはたくさん持っていそうな印象を受けました。でも…開学からの日が浅いことが…

子すずめがAIE国際高校へ心惹かれた理由は、国際バカロレア資格が取得できる…かもしれないこと、でした。国際バカロレア資格を取得したいのであれば通信制高校でありながら週5日毎日AIE国際高校へ登校しなければならないのですが、幸いAIE国際高校には学生寮(アパートを借りているらしい)もありました。ただし、AIE国際高校は英語をメインの言語として国際バカロレア資格を取る学校ではなく、メインの言語は日本語で国際バカロレア資格に必要なTOK(知の理論:学ぶための土台を学ぶ授業みたいなイメージ)、CAS(創造性・活動・奉仕:イメージとしては学んだ理論を芸術と結びつけて活動していくための勉強)を学習し、EE(課題論文:高校における卒業論文みたいなイメージ)は日本語でも英語でも提出可、最終的にディプロマを取得する試験を受けて合格した場合においてのみ、「国際バカロレア資格保持者」として認定されるのだそう。国際バカロレア資格で求められている科目を学びながら、日本の文科省が要求する高校卒業の資格も取れるらしく、そのWディプロマ(国際バカロレア資格と日本の高校卒業資格)はとても魅力的でした。AIE高校は神戸市の英会話スクールが母体となっているらしいので(←これも私見。本当かどうかは各自でお確かめください)、英語には強い印象でした。ですが、最終的に国際バカロレア資格取得のためのディプロマ認定試験に落っこちたら…どうなんだろう?という不安がありました。

実際に、AIE国際高校は個別学校説明会に、淡路島へと親子で小さな旅行の一環として出かけて見学させてもらった上、夏休み中の「国際バカロレア資格の授業を体験してみようキャンプ」2泊3日に参加させていただきました。国際バカロレア資格の模擬授業はものすごく楽しかった、ArtやLitratureの授業は普段通っている中学校の美術や国語とは全く違ったアプローチからの授業でわくわくしたらしいですが、淡路島で3年間親元を離れて暮らす…親についてはどうでもいいのだけれど、寮生活なので大好きなアイドルのライブに自由に行ったりもできないだろうし、バイトもできないだろう、淡路島の温暖な気候がとても気に入ったけど…でも…という感じでした。本当にいいところだったので、淡路島で子どもが高校時代を過ごすことは親としてもアリの選択肢だよなあと私自身は思っていましたが。

中3の5月に学びリンク主催の通信制高校合同説明会にも行き、WAO高校やNS高の担当者の話も聞き、他の広域通信制高校のブースにも話を聞きに行きました。おそらくスクーリング登校日が年4日のみという、日本の通信制高校の中では最短期間と思われる(←私見。本当かどうかは各自ご確認ください)ルネサンス高校、NHKのEテレやラジオ第2放送でも「高校講座」を放送しているNHK学園高校、私の感覚的には私立の通信制で一番学費が安いと感じた(←私見です)鹿島学園高等学校、創立から15年以上経っているクラーク国際記念高校、などのブースで説明を聞き、パンフをもらいました。

何なら、「不登校×海外留学」を謳っている通信制高校も考慮に入れました。留学プログラムありの通信制高校も楽しそうだと思ったのですが…あれから1年数か月で、こんなに円安に陥るとは!円安の状況が長期化するのであれば、短期の留学でさえ難しい世の中になったと感じています…

そんなこんなで、色々見比べ、実校舎、実キャンパスがある通信制高校で興味がある所については、その場所までキャンパス最寄駅から歩いてみたり、オープンキャンパスに出掛けたり、見学会に行ったり、「肌で感じるその高校の特色」をしっかり感じた上で、N高通学コースを第一志望にしました。(残念ながらWAO高校の本校の実校舎の訪問はできませんでしたが)

なぜN高かというと、開校から6年、大学進学実績も整ってきたし、様々なワークショップを開催しているし、プログラミングとかも面白そうだし、Adobeもやってみたい。何でもできそうな感じだから。それに、まだまだCovid-19の流行がおさまってこないので、例えば全日生の普通の高校に進学してオンライン授業となった場合の学校教員側の対応はまだまだ後手後手ではないかと思うので、その点ネットの学校であるN高は通学コースに通っていても、感染状況次第ではすぐにオンライン授業に切り換えることができるだろうから「学習保障」がされているのではないか?と思ったこと。出願最終段階まで、開学2年目のS高と迷っていたものの、開学からの歴史が長い方が、大学や専門学校への進学の際に信頼となるだろう、過去の実績から指定校推薦入試の枠が多いかもしれない…との判断でした。2年次の本校スクーリングでは、S高の場合はつくばスクーリングのついでにJAXAとか見学に行きたい思いもあったものの、N高だと沖縄の自然豊かな場所でのスクーリング、そこで琉球の歴史や文化を感じてみたいという気持ちも。




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