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Puzzle Grand Prix 2020 Round 2, recap

結果: 25/25, 751点。世界2位、日本2位。
もちろん点数も順位も過去最高。プレーオフワンチャンあるか?

事前戦略
インドラウンドは結構得意のはず。プリンタートラブルで15分ロスして20位に入った前回のインド(R1)を考えると、650を狙いに行くラウンドになる。作者的にもRakeshのTomTomとSpiral Galaxies系が去年と共通で雰囲気は似てそう。
そう考えたところでSkyscrapersの94点の存在が厄介。できればSkyscrapers全部とLetter Weightsを捨てたくて、Fill in the Blanksは取れない可能性がかなり高いが、そうなると全部とっても650を超えない。
しかし、前回のJapanese Sumsの高配点問題みたいなチマチマやっていく手間で配点が高い問題ではなさそう(サイズが7x7)なので、94点に手を出すのはリスキー。SkyscrapersとLetter Weights以外の全部を取るのを前提として、そこから適宜残りの94点以外の問題をやっていく。低配点のFutoshikiを除けば得意目なジャンルがそろっているので、まず600を確保してそこから650越えを狙う。
BGM: State Champs - Living Proof
ボーカルのDerek DiScanioの声が結構好きなんですよ。どうびじゅ理論を適用すると、State Champsを聞けばPGPで750点取れる、かもしれない。

コンテスト開始
2 Arithmetic Square (9)
, 1:26, 6.28 pts / min
印刷中に解いた。謎の全潰れをして焦るが、10点もないし、どうとでもなった。

10, 9, 8 Nurikabe (59, 44, 9), 3:54 + 3:14 + 0:56 = 8:04
効率: 15.13, 13.61, 9.64 → 13.88 pts / min
10番を見てかなり焦った。右下の3はすぐ決まるが、それ以外何も見えなくて、最初の1分半ぐらいほとんど手が止まっていた。しかしR9C9のあたりにR5C5の8が押し出されてくるのが見えてから流れで上の13が決まり、あとは適当に引けた。最高効率!
9番は到達する数字を見ていくタイプのもっとオーソドックスな海外系のぬりかべで安心。中盤でR5C5の11をえいやっと埋めて右下で微調整し、こちらも高効率。
8番はやるだけ。頭より先に手が動く。黒マス密度が高くて「腱鞘炎になるわ~」って言ってしまった。

7, 5, 6 Spiral Galaxies (41, 13, 16), 4:06 + 1:36 + 4:38 = 10:20
効率: 10:00, 8:13, 3.88 → 6.97 pts / min
7番は去年も同様の出題があって、結構作者相性がよさそうだったので安心してできた。中盤Mの形で勘違いしてハタンしかけているがすぐ気づけていて偉い。
5番。Loooovely. FとGを理詰めで決めたあとPとQの形がすぐ見えて勝ち。
6番。ハマった。右下から仮定して、正解を引いたのにRを間違えて2分半で全消し。パニックにならないように"BE CALM, BE FUCKING CALM!!!"と声に出した。そのおかげかCのすぐ右がMでしか取れないことに無事気づいて完答。

27, 26, 25 Loop (Tapa) (20, 19, 15), 2:28 + 1:47 + 1:05 = 5:20
効率: 8.11, 10.65, 13:85 → 10.13 pts / min
インドっぽいループパズル。こんなんどうとでもなると思って慢心していたら27番が何も見えず焦る。仕方がないのでR6C3の1133で2択を仮定、一発で引いた。ラッキー。26と25は特に何の問題もなく抜けた。焦ってたせいで25の解答が汚すぎてアンサーキーミスをしかけるが、回避。

24, 23, 22 Statue Park (58, 56, 43), 4:55 + 3:59 + 3:52 = 12:47
効率: 11.80, 14.06, 11.12 → 12.30 pts / min
中盤まで理詰め寄りでやって、残り5個ぐらいになったらユニークネスっぽい勘を交えて一気に引きに行く、という戦略を取った。12個全部あるかの確認はかなり丁寧にやった。結果、3問とも見事に刺さった。HPLで理詰めと引きのバランスをうまくとる練習ができたのが大きい。

20, 21, 19 TomTom (34, 16, 27), 3:42 + 1:48 + 3:23 = 8:53
効率: 9.19, 8.89, 7.98 → 8.67 pts / min
前回のRakeshのTomTomとほとんど同じ感じで、1の位置を確定させる初手が目立った。直前に前回の問題を解きなおしたのが功を奏した。
20番は仮定をしつつ作意を探る非常に自分らしい感じの解き方で9 pts/min越え。他も18では仮定を織り交ぜつつかなり高効率。作者相性は否めないが、数字埋めの能力が多少は向上してきたかもしれない。

18, 17, 16 Snake (19, 35, 27), 1:31 + 6:26 + 2:11 = 10:08
効率: 12.53, 5.44, 12.37 → 7.99
18番。R3の8で二択が見えたので適当に仮定して外して引く。これだけでこんな高効率になってしまうのか。
17番。ハマった。端無表出Snakeはかなり苦手意識がある。とにかく手を動かさないことには何も始まらないのでC3の7で仮定。C7C8の5, 6ですぐ潰れるのに気づくまで約3分。そこを突破口にして完答。視野が狭い。
16番は軽い二択をして外して終了。18と同じ感想。

4 Letter Weights (51), 2:48, 諦め
解ける問題が少なくなってきて、どう動けばいいものかと悩み、とりあえず4番の雰囲気を探ってみることにした。SALAHに小さい数字が入りそう、とまでは言えたがそこから一手も進まず、退却。

3 Scrabble (29), 5:05, 5.70 pts / min
とりあえず当初の目標に立ち返ってScrabbleを処理することにする。普通にやる。文字が入らないマスを黒マスでマークすると、MとかNとかと紛らわしいことに気づいたのでもうやめます。ANDREがSPAと交差すると勘違いしてSPAが連結できなくてタイムロスした。最後の最後でZHEを入れ忘れかけて危ない。

1 Fill in the Blanks (27), 1:17, 諦め
手元映像内の僕「意味が分からん...やめよ」

11, 12 Futoshiki (11, 17), 2:18 + 2:25 = 4:43
効率: 4.78, 7.03 → 6.15 pts / min
Futoshikiは苦手だが、これくらいしかできそうなものが残っていない。ので手を出す。11番はチマチマ候補数字を見ていくやつで、相当苦手なタイプ。ハタンしなくて良かった。12番はもっとラテン要素が薄くて安心。FEDで散々Non-Consecutive Sudokuを解いているだけある。

4 Letter Weights (51), 2:42, 諦め
流石にここまで何も見えないと、こんなのに手出しするぐらいならSkyscrapersをやったほうが効率がいいのでは?と思いつく。この方針転換がかなり重要だったと思う。今までの数字埋めクソ雑魚マンにはこんな判断できなかっただろう。

14, 15, 13 Skyscrapers (19, 94, 11), 3:06 + 7:01 + 2:01 = 12:08
効率: 6.13, 13.40, 5.45 → 10.21
15番からやるのは怖すぎるのでまずは様子見。14番。全表出系。逆に視点がぶれたりもう使えないヒントに着目してしまったりちょっと苦手。しかし低配点なので問題ない。
この時点で残り13分。大きな分岐点に差し掛かる。Letter Weightsに時間をかけるか、15番に時間をかけるか。後者を取って、大正解でした。上辺の5の3連のロジックとか5, 6の入る位置を見るパートとかが高速で処理できて、最後まで理詰めでフィニッシュ。残り時間タイマーをちらちら見ながら解いていたので滅茶苦茶緊張した。
こうなってしまえばあとはウイニングラン。13番を適当にやる。あまりスピードを気にする必要がなかったので慎重に。

手元映像内の僕「悪くないんじゃないか?」だそうです。なんだお前、上振れも上振れやぞ。後の時間は見直しして、Statue Parkの入力ミス(56点分!)を救出。あっぶねーー。

コンテスト後にPuzzlers' ClubでrobとMontelucciが答え合わせしてくれました。ありがとう。誤答なさそう。やったぜ。

感想
引きと理詰めのバランスがうますぎる。自分ではない誰かを見ているようだ。HPLのおかげでこのバランスをうまくとる力がすごくついたような気がするので、ありがとうございます。
数独トレーニングの結果が意外な形で現れることになってびっくり。TomTomの効率高すぎ!
苦手なパズルがあると作戦を立てるときにどうしても窮屈になってしまうことを強く実感した。少しでも苦手意識を減らして、より自由に戦えるようになれば、600とか650とかが安定するようになるのかもしれない。やっぱり筋トレか...

ところで、この予想外の750でプレーオフが見えてきてしまいましたな。3R4Rと上振れ戦略を狙ってみるのもありかもしれません。ワクワク。

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