経済学研究科に合格するまで.3 英語・研究計画書

 前回は経済学の中級ミクロ・マクロを学ぶための教科書を紹介しました.
 (”スキ”をくださった方本当にありがとうございます!励みになります)

 今回は英語(TOEIC)対策に利用した教材と研究計画書を書くにあたって参考にしたものを紹介します.

1.英語:院試制度における”英語”の扱いとTOEIC教材
2.研究計画書を作成する際に参考にしたもの

1.英語

 まず,英語を勉強するのにあたって勉強した教材をご紹介しようと思ったのですが,その前に院試における英語について説明したいと思います.

 院試において”英語”という受験項目は存在しません.少なくとも,自分は経済研究科の院試では見たことがありません(以前は存在していたようです).じゃあなんで英語の勉強をするのかというと,英語の外部試験を受ける必要があるからです.
 この外部試験はいわゆるビッグ5(東大・京大・一橋・阪大・神大)では大阪大学・神戸大学ではTOEICあるいは,TOEFLのスコア提出を,東京大学・京都大学・一橋大学ではTOEFLでのスコア提出を義務付けています.(変わっているかもしれないので,正確な情報を知りたい方は調べてください).
 そのため,院試において英語の勉強とはほぼほぼ,これらの試験の対策をすることを指します.自分はTOEICしか受けていないので,以下の文章はすべてTOEICの情報です.

初めに,TOEICにおけるスコアの目安について書きたいと思います.いろいろ調べてみたのですが,だいたい,旧帝大では700点代を目安とするようです.(自分は英語が苦手で610点で合格したのですが… 700点代をとれることにこしたことはありません)

 次に,英語の教材です.自分は問題演習はおもに『TOEICテスト究極の模試600問』というものを利用しました.


 これはアルクが作成した本番形式の模試が3回分入っているものなのですが,出来がとても良いらしいです.実際に使ってみても,本番と問題傾向も似ていて対策として非常に良かったです.
 使い方としては,(本書の中でも書かれていますが)
1.時間をはかって問題を解く(自分の現状の力を知る)
2.時間を”はからず”に問題を解く(自分の力不足がどこかを知る)
3.時間をおき(2週間程度),時間をはかって問題を知る(自分の復習が身についたかを知る)
という演習法が良いそうです.

 自分はこの問題集でPart7の点数が低かったので,『究極のゼミ Part7』


という問題集を使って対策をしました.こちらはPart7をタイプ別に解答法のテクニックを紹介しつつ,問題演習で身につけていくというものです.(例:求人広告型問題では文章のどこにどのような種類の問題があるか?)
 英語が見違えるように読めるようになったかは別ですが,テクニックで問題を解けるようになったのは大きかったと思います.

 単語は『出る単特急 金のフレーズ』という単語帳を使用しました.

 単純に単語がTOEICに出やすいものであるということもよいですが,TOEICの問題作成におけるクセなども紹介されて,コラムなども面白かったです.

 ほかには『レベル別問題集 730点突破』なども使用したのですが,使用したのが直前過ぎて効果があったかはわかりませんでした.もっと丁寧に,時間をかけていたら違ったかもしれません.

  使用した教材の説明は以上です.次に全体を通しての勉強法です.

 勉強法としては,復習はもちろんですが,今回紹介した教材はすべてリスニング用のCDがついていますので,シャドーイングという勉強法を行っていました.
 これは英語を読み上げる音声に続いて,英語文章を黙読あるいは,音読するというものです.はじめは文章を読みながら,慣れてきたら文章を見ないで音読するようにしていました.これの効果としてはリスニング力の強化と”英語を頭から読んで理解する力をつける”という効果があるようです.
 英語を頭の中できれいに文章に並べ替えてから理解するのではなく,要素ごとになんとなく理解しながら読み進めることで理解するイメージでしょうか.
 例えば"This year we will have Max Dunbar of Dunbar Associates as our  Keynote speaker."という文章があった時に,
(名詞は文頭にあるweで目的語がMax Dunbarで…)という風に考えるのではなく,頭から
今年/私たちは/持つでしょう… という形で意味を拾っていって文章を理解するという形です.
 これによって,確かに英語を読むスピードは上がったように感じます.

 また,リスニングに関してはTEDを英語音声・英語字幕にして見たり,Youtubeで英語の動画を見たりしていました.リスニングはライティングに比べて点数が伸びやすいらしいので,少し意識して聞いてみるだけでも違うかもしれません.一応TEDのURLを載せておきますがこれはなんでもいいと思います.

 本番直前には,いままでやっていない問題模試1回分を本番と同じ時間で行い,問題傾向と実力の最終チェックをしました.

最後に反省点ですが,これは【TOEICは時間がかかる】ということです.
 TOEICは勉強もそうですが,申し込んでから結果が返ってくるまでに約2か月かかります.自分は申し込むのが遅れてしまって,1回しか受けられずにスコアを提出することになってしまいました.TOEICは問題傾向なども固定されているため,何回も受けたほうが有利です.
 学部2~3年生で院試を迷っているという方は早めに受けてしまったほうがいいと思います(TOEICは2年間スコアが有効).

2.研究計画書を作成する際に参考にしたもの

 研究計画書の参考文献は人によって異なりますので,自分は紹介することが出来ません.
 自分は人的資本と新卒一括採用に関する研究を大学院でしたいと考えているので,関連する新書や論文,労働経済学の教科書などを読みました.しかし.これは人によって大きく異なります.そのため自分が文章作成にあたって参考にした本やブログを紹介します.

 1つ目は『数学文章作法』という本です.

 これは”読者の視点に立つ”ということを主軸にして,読みやすい文書を書くにはすればいいかをわかりやすく書いてある本です.(自分はこのnoteを書くときも参考にしています.どこまで実行できているかはわかりませんが…)
 ”数学”とは銘打たれていますが,数学や数式の関係ない文章でも参考になることが数多く書かれています.
 基礎編・推敲編と2冊ありますが,どちらも買って損はありません.

 2つ目は『これから論文を書く若者のために』という本です.

 これは東北大学で教授をしている方が書いたもので論文を書く際に必要な心構えや図表のタイトルの付け方などが書かれています.脚注の付け方などの論文の作法を確認するときに使用しました.

 3つめは,『「接続詞」の技術』という本です.

 これは接続詞の説明に特化した本になります.とても読みやすく,これを読めば接続詞の失敗はとても少なくなると思います.

 最後にブログですが,一橋大学の院試に受かった方のブログをご紹介します.

 この方のブログは教科書などを選ぶ際にも参考にしたのですが,研究計画書を載せているところがとても参考になりました.なかなか研究計画書を載せているブログとかはないので(実際自分も研究計画書を載せる勇気はありません…笑 もっと時間が経ったら載せられるかもしれません)


 ということで今回は英語と研究計画書に関してブログを書きました.次回は受けた試験の問題と感想を覚えている限りで書きたいと思います.
 口頭試験対策にした勉強も書きますので次回も読んでいただけると嬉しいです.

4も書きました! 院試の内容や口頭試験に向けてどのような勉強をしたかを書いています.








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