(第1回)思ったこと・気づき・疑問・話題提供者へのメッセージなど

オランダにおける国民に浸透している水害の教育や文化についてとても興味深く聞かせていただきました。
日本でも古くは、自然を畏れ敬い、災害が起きることを示す地名、生態系を基盤とした災害リスクの低減などがなされていたのに、近代は自然の脅威を克服できると勘違いしていたことに気づかされました。
多様な災害が多い日本では、オランダと同じことは向かないと思いますが、自然が恵みと災いの両方をもたらすものであるという認識に基づいた文化の醸成や長期スパンでの政策が大切だと思いました。(安部隆)

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私がEco-DRRについて初めて聞いたのは、2014年の生物多様性条約第12回締約国会議@平昌(韓国)のビジネスと生物多様性フォーラムだったと思います。翌年2015年には第3回国連防災世界会議@仙台で国連生物多様性の10年市民ネットワークで作成したEco-DRRのリーフレットを配布し、環境省主催のEco-DRRシンポジウムにも参加しました。その後時間が必要でしたが、最近になってようやく日本でもグリーンインフラの活用が政策の中に盛り込まれてきたと思います。そんな中、環境教育の領域でもEco-DRRを取り上げていただけて、とても嬉しいです。大きくくくればESD(持続可能な開発のための教育)としてとらえられる環境教育・防災教育・開発教育etc.は、実際には領域間での交流や融合はなかなか無いと認識しています。そこを乗り越えて新たな地平を切り開いていただけることを期待しています。(宮本育昌)

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自然環境と防災の視点はずっと興味を持っていました。今回の勉強会がきっかけで具体的な動きに繋がっていきそうですね!

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岡野さんのお話は至極真っ当な内容だと思います。ただ、実際にどうすれば良いかという部分で、難しい、時間がかかる、という反応で終わってしまうのがとてももったいなく感じました。

難しく時間がかかるけれど、気候変動の被害を考えたら、こうした考えの具体化を進めるべきで、そのためには何から始めたら良いのか、必要な情報は何か、具体事例はあるか、などを次の段階としてみんなで話せると良いなと思います。

福成さんのオランダの事例はとても興味深かったです。水辺の教育、日本でも参考にしたら良いところがたくさんあると思いました。災害教育が日本でも行われてきていますが、「3分で必要なものを選ぶ」ゲームは面白いですね。また水に親しむと同時に身につけるべき、命を守るスキルをきちんと体験させるシステムは素晴らしいです。別に長く泳げなくても、自分で浮かび上がることができればよいのだと気付かされました。水泳教育の指導者にこうした情報が伝わって、取り入れてもらえると良いなと思います。(鹿谷麻夕)

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オランダの水に関する展示方法がとても充実していて勉強になりました。当事者意識を持つように促されたすぐれた展示だと思います。
少し違う話ですが、私は野外教育のリスクに関心があります。今はアウトドアのツアーや森のようちえんなど、色々な団体が一般の人に向けて自然と触れる機会を提供しています。自然相手なのでどうしても危険はゼロではないはずですが、参加する人たちは何かあったときは団体から守ってもらえると当たり前に考えてしまうと思います(そういう事例も聞きました)。そういう営利団体でも、恵みと災いを伝え、自分の身を自分で守るという意味で防災教育を一緒に取り入れていくべきではないかなと思っています。

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H11年の海岸法の改正(防護・環境・利用の適正なバランスに配慮された整備方針への改正)以来、防護と環境を踏まえた業務についていろいろ関わってきましたが、ようやく、教育を通して未来につなげる形が見えたように感じました。
私が関わった業務は以下の業務です。
●青森県「木野部海岸心と体を癒す海辺の空間整備事業」8合意形成型海岸整備のモデル事業)⇒環境省レポートの参考資料に記載
●沖縄総合事務局河川課
 H16「沖縄における海岸整備のあり方」手引き作成
 H18「海岸保全を目的とした植栽工の手引き」作成 等
(五味@三洋テクノマリン株式会社)

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想定をはるかに超えた面白さがありました! 
自分の経験や知識をふりかえり、どう活用できるのかな?(どなたに活用してもらえるかな?)と考えてみたり、題材は「災害」ですが気持ちはワクワクしてしまいました。(早川弘子)

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企画、話題提供をありがとうございました。オランダの事例は文化の違いが身近な事例から表現されていて楽しく拝聴しました。日本の博物館でも洪水に関する企画展示はあるようですが、やはり展示手法など違うのでしょうか。
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録画を視聴させていただきました。オランダの水害対策の歴史を初めて知り、大変興味深かったです。自然の恵みと災いを知ってもらうような教育が話題に挙がっていましたが、私の頭に浮かんだのはジオパークでした。フィールドミュージアムのような形式にはなりますが、この勉強会が目指している方向性と親和性が高いのではないかと思いました。

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オランダでの子供への水に関する教育が興味深く、日本なら事故の危険を避けるために柵を設けるような場所に小さな子供が近づける写真が印象的だった。オランダにはアムステルダムの湾に浮かぶ船に一泊しただけだが、他の都市にも行ってみたくなった。(大江宏)

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録画を拝見しました。お二人のお話しを伺い、土地の変遷や利用の歴史を知るための「記録」(成果だけではなく、議論の過程も含めて)の保存、管理、公開も重要だなと改めて感じました。知りたいと思った方が容易にアクセスして、情報を入手できるような情報基盤を作っていくことは、教育にも有効だと思います。(佐藤崇範)

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どちらも興味深いお話でした。特にオランダの事例がとてもわかりやすく、特に、水泳教育やミュージアムの事例がおもしろかったです。水泳というと、どうしてもスポーツ的なイメージが強く、きれいに早く泳げるようになることをめざすことが多いと思うのですが、日ごろから子どもたちが自分自身で身を守れるようにしておくために、泳ぎ(というか水)に慣れさせておくことが大事なんですね。そういうことが、自分たちは水害が多い地域に住んでいるという自覚にもつながると思います。
日本の場合は水害だけではありませんが、やはり、みんなが日本の自然の特徴をきちんと理解し自覚し、何かの時に「動ける」ようにしておくことが今後一層、必要になってくるんだと改めて思いました。

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河川の防災計画について、
これまでは、過去の(統計を取り始めてからの)の雨量等の統計を見て、都市化も含めて将来を予測し河川を設計していたと思いますが、ここ数年の予測をはるかに上回る雨量、災害を体験して、これまでの手法では、防災が間に合わないんじゃんないか?やり方を変えなきゃいけないんじゃないか?と強く思いました。
これからは、単に堤防を強化(かさ上げ等)するだけではなくて、低地に住まない工夫が必要なんじゃないかなと思いました。
海岸沿いや河川沿いの低地(標高の低い土地、海岸沿いだったらゼロメートル地帯、河川だったら天井川の堤内地)は宅地や都市機能として整備するのではなくて、ある程度自然にまかせたような自然区域を整備していって、利用していったほうが、防災にとっても、自然教育にとっても良いんじゃないかなと思いました。(中村誠)
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※随時追記していきます。

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