品質管理検定2級 #26-03-003
【問 26-03-003】
確率分布に関する次の文章において、$${\boxed{\space}}$$内に入るもっとも適切なものを下欄のそれぞれの選択肢からひとる選びなさい。
2つの確率変数$${X,Y}$$の関係を表す量に共分散がある。$${X}$$と$${Y}$$の
期待値をそれぞれ$${\mu_x,\mu_y}$$とすると、共分散$${Cov(X,Y)}$$は次式で定義される。
$${Cov(X,Y)=E\{(X-\mu_x)(Y-\mu_y)\}}$$
$${X}$$と$${Y}$$が互いに独立であれば、$${Cov(X,Y)=\boxed{(18)}}$$となる。
選択肢
ア. -1 イ.0 ウ.1
正解
イ.0
共分散 Covariance とは何か?それが簡単に分かればこの問題はすぐに出来ます。今後のことを考えて、共分散をもうちょっとだけ掘り下げましょう。
確率変数が1つだけの分散を考えます。確率変数$${X}$$の分散$${V(X)}$$は、
$${V(X)=E\{(X-\mu_x)^2\}}$$
としました。2乗しているの常に正か0の値をとります。
確率変数$${X,Y}$$の共分散は、
$${Cov(X,Y)=E\{(X-\mu_x)(Y-\mu_y)\}}$$
$${(X}$$の偏差$${){\times}(Y}$$の偏差$${)}$$ の期待値
になっています。これは、正か負か0の値をとります。
共分散が1に近いときは正の相関があります。$${X}$$が大きければ$${Y}$$も大きくなる傾向があります。
共分散が-1に近いときは負の相関があります。$${X}$$が大きくなれば$${Y}$$は小さくなる傾向があります。
共分散が0に近いときは、$${X,Y}$$に相関は無さそうで、互いに独立していると言えます。ただし、単純に共分散の値だけで判断すべきではありません。データをプロットしてみたら、二つにグループに分かれていたり、関連性がありそうな関係になっているかもしれません。
共分散について、役立ちそうな式があります。
$${Cov(X,Y)=E(XY)-E(X)E(Y)}$$
ではー。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?