その光の先へ
【櫻坂46 承認欲求 新せ界 Performanceから】
4日21時に櫻坂46は、公式YouTubeチャンネルにて7thシングル『承認欲求』のパフォーマンスを、櫻坂46展「新せ界」の会場となっていた六本木ミュージアムからの映像として公開した。
公式サイトより、プレミア公開として予告された時には、さして広くもなかったあのスペースでどうやってパフォーマンスするのか不思議であり興味深かったが、いざ映像を観てみると「あっ!」っと思わず声が出るほど、とても躍動的で、感動的なものであった。
10月29日に、約3ヶ月間にわたる展覧会も無事終了し、先ずは一段落というところで、11月1日にメンバー4人(小林由依・田村保乃・藤吉夏鈴・山﨑天) によるオーディオコメンタリー解説つき映像配信がなされた。
メンバー自身の解説は、とても具体的で説得力があり、はじめて気づかされることも多かった。
そして、これをもって、この一大イベントのひとまずの区切りだと誰しも思ったことであろう…
その配信終了後、間をおかずに公開されることになったパフォーマンス映像は訪れた際の、あの空間の記憶と否が応でもオーバーラップする…
映像は、カーテン(幕) を抜けて入場して、しばらくして始まる最初の位置からスタートした。
メンバーが(森田ひかるが)展示コースを進みながらパフォーマンスする構成だ〜と、この時にわかる。
山﨑・松田・森田・武元・小林の並び(これはこれでかなり強烈なメンツだ)のイントロに「あれっ?谷口と山下は?」となっていたところで渋谷川を模したという「欅坂46」の展示をしている序章とも言えるコーナーを進んで行くと、その二人が森田と合流しフロント陣が揃うという演出だ。
「渋谷川」から第一章へ”暗闇“を抜け向かう途中、全く光が遮断されたとも言っていいスペース(あるFFさんによれば渋谷川の暗渠では?とも…なるほど) を通過して、第一章の「衣装」コーナーへ〜
歴代の展示衣装を横目に、フォーメーションチェンジを繰り返しながら進んでいく。途中、谷口・山下をワッペンケースに入れてのパフォで遊び心もくすぐる演出も。
次の第二章「映像とダンス」のコーナーからは目まぐるしく続くカットとフォーメーションが展開していく。
柵を取っ払って一周するこのカメラワークがいい。
モニターに映ったこれまでの彼女たちと、ところ狭しと展開した彼女たちがパフォーマンスで現在を表現する。
まさに“映像とダンス”が融合する場だった。
圧巻は次に進んだ第三章「アートワーク」でのパフォーマンスだ。
やはり森田が一期、二期、三期と通過するダンスシーンと横移動、森田・小林・山﨑3人のラップパートが出色だ。
中でも天ちゃんのオラつき荒ぶっている様子が、こちらも微笑ませてくれる。
第四章「彼女らの痕跡」第五章「大樹」のスペースでは、間奏パートの圧倒的ユニゾンダンスが展開される。
そして、そのまま第六章「ヴィジョン」〜光のスペースへ進んでいく。
メンバー各人にインタビューを行い、ピックアップされた言葉を集めている。
その一つひとつの想い、決意、気持ちが光を発して束となり、彼女たちの未来を指し示している。
とても前向き、ポジティブになれる空間だった。
それぞれに、それぞれの心情がくみ取れる言葉ばかりである。そして中でも感動的だったのが守屋麗奈のこの言葉だった。
〜いつか自分たちの本当の力で東京ドームに立ちたい。〜
2ndTOUR東京ドーム公演から一年が経とうとしている。
菅井友香の卒業の場でもあったあの公演では、いつもの如く様々な雑音も彼女たちの耳に届いただろうと推察する。
そして、彼女たち自身が「何が足りないのか?」何よりそれを痛感していたに違いない。
5th『桜月』で表題センターを務めた守屋にも当然想うところがあったであろう。
今月末のZOZOマリンでの3rdアニラは、一年後の通過点であり道標となろう。
守屋をはじめ彼女たちのパフォーマンスを、そして土生瑞穂のラストダンスをぜひ見届けたい。
光の先を進んで第七章「新せ界」へ…
ここでは森田ひかる一人が、最後に「せ」を記し画面からはけて行く。
その表情は森田ひかるがブログでよく使う「おしまい」でもあるのだが、むしろ何かの余韻を残しながら新章へ我々Buddiesをいざなうが如くのものだった。
私自身はここへは8月上旬に訪れたものの、追加展示後にあらためて訪れることが出来なかっただけに、この二つの配信はとてもありがたいものだった。
構成、カット割り、カメラワーク、色調…全てがまさにアートであった「新せ界パフォーマンス」映像は、訪れた人の想いと交差しながら、また、訪れることは叶わなかった人も、その臨場感を体感出来るかの素晴らしき作品だった。
こうした形で「新せ界」が残り続けることに感謝したい。
第二六本木ヒルズ計画(六本木5丁目プロジェクト) により、六本木ミュージアムも間もなくその役割を終えることになるのだろう。
ソニークリエイティブプロダクツは、京橋の新TODOビル(戸田建設本社ビル)内に、あらたなアートワークの拠点を置くと既に発表している。
折しも、SONYとも関わりのある新宿東急歌舞伎町タワーにて坂道3グループ新期生による『新参者』公演も始まった。
櫻坂にとって、今回の『新せ界』のような展覧会を、数年後にいつか何処かで開いてもらいたいと願うと共に、そうあるべくグループを盛り立てていけるよう、誠に微力ながらも応援していきたいと思ったプレミア公開後の心情であった。
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