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櫻坂46『愛し合いなさい』を愛しなさい 

6月19日 (水) 22時、櫻坂46公式YouTubeチャンネルにて9th『自業自得』収録のBACKS曲『愛し合いなさい』のMVがプレミア公開された。

それに先立ち、同日0時からストリーミング&ダウンロードの先行配信が始まった。
そこで先ず音源を聴いてみた。
「あぁこのテイストで来たのか…」

石森璃花センターのイメージから、スイートなラブソングで来るのかなぁ〜と思っていたので、正直意外だった。
そして「評価が分かれる作品だな…」とも思った。
私の世代にすれば懐かしさより古くささが引っかかるアレンジだ。
今の若いクリエイターたちは、一周廻ってこんな音が新鮮に映るのだろうか?卒直に言ってよくわからない。いい悪いの評価以前の素朴な疑問だ。
だから、はじめは「なんだかなぁ〜」と感じたことを敢えて隠すつもりもない。

しかし、朝起きて(ごく普通の)イヤホンをつけて聴き直してみると、これがいいのである。あ〜人の印象って、あてにならないなぁ〜と思った。
ただ、ドラムマシンのプログラミングやボコーダーを駆使しての80年代“風”音楽を打ち出す意図は、是非とも知りたいものだが…

車については、公開後、日産セドリックであることがTAKAHIRO先生のポストで判明した。

ロケ地は『その日まで』や『桜月』でも使ったとみられる木更津木材倉庫か…

5月24日の何人かのBACKSメンバーのtalkが早起きをしたという内容だったので、おそらくこのあたりでロケを行ったと思われる。


さて、MVを視ての感想だが、私はとてもいいと思っている。
私の印象としては、ドラマ『スクールウォーズ』のテーマ曲、麻倉未稀の「ヒーロー」が近いかなと思わせた。
またセドリックと言えば同じく日産シーマに乗り続けている同ドラマ出演者の伊藤かずえも思い浮かべる。まさに大映ドラマの世界観にも通ずるのか⁉
後半のケバケバしい原色の衣装はディスコ全盛期のジュリアナ東京のイメージでもある。
そして最後の (いるはず) のボイス処理はSTYX(スティクス)の『Mr.Roboto』かなぁと思った。

まぁ小うるさいオッサンの昔ばなしは、これくらいにしといて、内容に振れていこう。

前述した通り、このサウンドで来た意味合いは測りかねるが、センターの石森璃花が上手く消化していると思う。
彼女の歌の上手さには定評があるが〜愛したい♫〜などのブレスの使い方が巧みで、流石は以前はこちら側にいた人だけのことはある。
フロントラインになるであろう、両脇を固めるちゅけときらちゃんもいい。
特にきらちゃんの表情など今だかつて見たことがなかった魅力的なものだ。
また、4thTOURやバクラでのこんなぎのパフォーマンスも気になっていたので注目していたが、彼女もとてもいい。
そしてもちろん、小池美波〜みいちゃんの復帰も喜ばしい限りだ。
先日のドーム公演で劇的な復帰を果たし、後半のタフなセトリにも臨んでいた姿は素晴らしかった。
このMVでも、ふーちゃん、むーちゃんと共に後輩を後ろから見守り支える力強さを感じた。

冒頭、櫻坂お得意のくさび型の陣形でグイグイ攻めてくる構図もいい。モノクロ映像を挟む手法もメリハリがあって引き付けるものがある。
とにかく今回は「いい」の連発なのである。

8thの『油を注せ!』からBACKS曲のMVが制作される様になったが、表題や他のカップリングとは違う独自の魅力が表現出来ている。これはグループにとっては大いに強みとなる。
つい先日の、ドーム追加公演で幕を閉じたばかりの4th ARENA TOURでも、それは実証されている。
そしてこの『愛し合いなさい』も実際のライブ披露が早くも楽しみだ。

最後に本作の歌詞については、振れておかねばならないだろう。
私は、そういう方向に読み込んでしまう浅さに対しては反発はある。
決して御大を擁護するつもりはさらさらないが〜
ただ、非常にセンシティブな事柄だとは思う。
ドメスティックな言語でのニュアンスは、それを、日常生活語として使用していないと分かりづらいし、日本人でさえ、その文脈を読み誤ってしまう場合もあり得る。
いずれにしても、制作側が軽率だ〜とのそしりは免れないところはあるだろう。
だからこそ直接彼女たちに攻撃が及ばない配慮が必要だ。肝心のご本人は、逃げ足の早いことで定評のある御仁だからなおさらだ。
「SWITCH」の御大のインタビューを読むと「毎回ク◯曲と言われちゃいますからねぇ」と仰っているから、これからも力強くそう言っていくことが、彼のエネルギーにもなるんだろうw

いいものはいいし、ダメなものはダメ。例え主観であるにせよ、そう判断すればそれに従うまで。
今回の私の判断は「とてもいい」だ!



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